すべてのおすすめ
まもなく幸せになれるでしょう
と言われても
不安感の先立つ今日この頃だから
それって、ほんとかなと首をひねってしまう
フィギュアスケートとかのスポーツ番組みてると
まもなくまもなくっ ....
かたちを見つめる
虚無がしずかだ
茶室に作法がこだまする
石庭の顔いろで
抹茶が飲み込むデスマスク
宇宙の鈴の音を聴いている
エイトビートのピアノ鳴る
声が消 ....
すらっとした
チノパンの下に
君は
ポンぽこりんを
かくしている
家に帰り
手を 洗い
メガネをはずし
スウェットに着替えると
あたしの待つ
おこたの隣りに
座る
....
ギザギザの
気温の折れ線グラフの
端がほつれて
光の縦糸が
眠たそうな家並に
垂れ下がる
カチカチに
凝り固まった表情筋の
端がほつれて
微笑の横糸が
路地裏の野良猫を
追い ....
小さな炎が鳥になり
葉の下の土を照らしている
傾く森
灰を数える
瞳に足りずに 瞳を足し
あふれるものは 金の浜になる
打ち寄せるひとつ
手のひらになる
....
講義の前
景気づけに
カルキムチ丼を食べる
2時間散歩する。
花粉症で
鼻とくしゃみが出る
足も痛い
トイレも...
親からも電話がかかる
お菓子を失敬して食べる
余裕のよ ....
びゅう と風雪の中 てくん てくん
雪ん子は 雪を踏まずに てくん と
滑って 凍らせながら歩く
やがて 着いたのは 雪の露天風呂
白くてキラキラした柔らかな雪が
やさしく降りそそいで ....
神様の爪先からこぼれた水が
南極の氷になってアイスコーヒーを冷やしている
ふつふつと白く昇る泡が
46億年の想念とブラックホールを残していく
果てのない黒い海
....
マナーモード バイブ音みたいな
寝息ですやすや きみが眠ってる
わたしの肩 まくら代わり
最終バスの中 ふたり
憎しみ合った 過去も全部
なみだで 洗い流して
そっとぬくも ....
寒いギャクを
言ったら
酒飲んでんのか
と言われ寂しい。
空笑いしたら
よく笑うな!
バカじゃない
と言う君、悲しい。
コーヒーにミルク入れたら
太るからブラックにしろと
....
夜をひとり歩いている
もう1時間はんになる
コンビニの袋がちりちり
さびしくないと言えば嘘になる
電車が音をたてている
町のあかりが点滅している
星が粗雑になっ ....
さかあがりが できないころ
さかあがりのあいまに
けんかした
さかあがりのあいまに
学校へ 行った
おまえんちの家の前の空き地に
むかし なまくびが ならべら ....
草のなかにレールをみつけた
錆びた鉄の平行な二本線が
弓なりに
ここから延びていた
または
この草のなかで
すっぱりと裁断されて尽きていた
あおぐらい記憶 ....
ゾロリ
色のない
貧血の頬を
滑るカミソリ
ピリリ
痛みのような
微弱電流
プクリ
鼻の左下
盛り上がる
赤い液体
チッ!
煩わしいだけの
日常茶飯
ゾ ....
頭の中で 鳴るんだ
音を飲み込む音 音を噛み砕く音
音を叩く音 音を破る音
音を切る音 音を捻る音
音を削る音
それらが それぞれ七色に発光して
カウントダウンが始まる
サーカ ....
* 肌色を 少し開けば ピンク色
人間って不思議ですよね
人間に限りませんが
外側と内側って 随分と違う
普段は見えない自分の中身
中身って言うと性格を連想しますけどね
体としての ....
横はいりなんかしてないのに
ちゃんと並べと咎められたことがある
トラウマになってしまったのか
また文句言われてしまうのではとオドオドしてみたり
私って気が小さいのかな
それからは ....
ゴルフ場の空に日暈が出ていた
ぼんやりとしたでっかいわっか
それが次第にはっきり虹いろになっていった
日暈に背をむけながらフェアウェイを歩いていた
だれかがオレのために祈ってい ....
この キモチ
あなたのもの
伝えることが
うまく できない
まっすぐすぎる
あたし
感じたんだ
あの時
あの日
あなたの
精一杯の
やさしさを
ボケとツッコミが ....
しぜんな仕草はふつうの仕草
ふつうの仕草ってなんだろう
かっこつけたりしないって事
?
感動したりする自然はふつうじゃない自然
ふつうじゃない自然ってなんだろう
ぐ ....
「明日の情」
優しく蛇行して
適度に濁って
こそばゆく岸を撫でながら
僕の根底を流れる
情の小川は
ときおり
なす術もない豪雨に
のたうち回って
....
僕の大切な可愛いヒト
お嫁にいくなら教えておくれ
僕は何を歌おうか
僕の大事なやさしいヒト
泣き止んだら教えておくれ
今日は何を歌おうか
僕の大好きな愛しいヒト
おなかが ....
絵描きの家には絵筆が数えきれないほどあった
太さが様々な絵筆が ところ狭しと並んでいた
絵描きは嘘をついていた
彼は絵描きではなかった
どこかに球体があった
それはそれは丸かった
....
猫のようなKといると
ぼくの言葉の文脈は乱れふあんな小波が打ちよせてきて
とても平叙文ではいられなかった
煎じつめれば
煎じつめなくても
Kは妻で
Kは猫だっ ....
午後 4時44分
見上げると
東の高く
薄い青空に
少し欠けた
白い月が
浮かんでいた
立春もとうに過ぎたのに
しばらく
引きこもっていた
たまっていた
所用 ....
いつか大空で泳ぎ回ることを願いながら、海から空へと何度も飛び跳ね続けた昨日までの海豚。
いつか大空で泳ぎ回ることを望みながら、もう空を見上げることしかできなくなった今日の海豚。
いつか ....
自然はいつも新しい
新しいものはいつもキレイ
キレイなこころはいつも新しいこころ
傷つきやすくて
ひとなつっこいこころ
好奇心いっぱいで
いつもなにかを発見してしま ....
網戸に
みっしりと
あたしの嫌いな
蛾が
はりつている
義母が
買ってきた
生貝を
食べる
喉元に
違和感を覚える
吐く
あたしは
貝殻の ....
うすあかりの光りがまだら模様をえがく夜
わたしは、私を忘れる
「風が出てきたみたいだ。梢の影が踊っている。
ここには、街灯はないのだから…」
「月明かりね。風音が変わった ....
27で父を亡くした
あのとき
あたしは
もぬけのからになった
数ヶ月
母と暮らした
父の大きさを
影響を
思い知った
もう
何十星霜も
たっているのに
未だ ....
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