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{引用=ひとりでは淋しすぎていられない
震えて眠る私はうさぎ}
抱いて欲しいって言えたらいいのに
もわもわの毛皮をまとっていても
寒くて寒くて震えてる
{引用=耳を立て周りの音を ....
たんねんに こさえた ゆきうさぎ
あなたが ふりむいてくださらないから
きょうも 赤い目の ゆきうさぎ
○冬日在居
メダカ動き、妻しきり歓び
めずらしや、めずらしや
と言う
正月、真冬なり、寒し、されど
外は、陽の光うるわしく
時は正午を過ぐ
しきり妻と共
何処へか出向かぬかなど談ず ....
草食系だと
もてはやされたり
馬鹿にされたり
その度に
膨らんで青空を目指したり
萎んで地面に貼りついたり
そんな僕は
サヨナラも言わずに
強制終了された恋を
いつまでも ....
近頃どうよって悪友に尋ねられ
思わず恥骨の膨らみなんか押さえてしまう
去年は処女同然だったしね
あれって使わないと塞がっちゃうのかな
そんなことないのだろうけど
こころの窓ってやつは ....
やせることにしました
夜も昼も
私の体は、重たい気がします
持っているものも これから
持とうとするものも 少しばかり多すぎるから
知らぬ間に
体にたまった/たまる澱は、いつまでも ....
今日の太陽は 虹色
うろこ雲の間から のぞいた その光は
魚のような潤いで太陽の位置周辺に
虹の同心円が見える
いきもののような 空だ
太陽は 天海を漂っては いな ....
公園で草刈り機がうなっている
ひなびた街並みにただよう
ことし最終のくらしのにおいだ
草むらからかまきりも飛びだすだろう
病葉も枯れ葉もお供にされるだろう
地祇のたもとにいだかれもせずに ....
年の瀬戸際につかまって
泡立つ街を浮遊する
地が足につかないような
こんな感じもいいかもね
とりあえず全部棚上げにして
ニュートラルコーナーへ
今なら許してあげるから
本当のこと ....
窓がとぶ
屋根がとぶ
全裸のマネキンが宙をとぶ
狂った風が吹きやがる
傘がとぶ
帽子がとぶ
純白のパンティーが宙をとぶ
狂った風が吹きやがる
笑いやがれ、
笑いやがれ、
笑 ....
水底リザーブしておいて
これから、瞳は、こぼさず、もらさず
底までゆこう光の竿をたぐりよせあゆみつ
The wind dies down.
凪
少女は祈る少女世紀の立体少女症候群の。―――熱 ....
やける痛みで何度も寝返りをうち
あなたはわたしの
名を呼んでくれたのだろう
受け容れられないと知ったら
そのあとのことなど考えられない
凍りつく鏡に心を映す
力などなくして
それ ....
京都は夕暮
伊勢丹に在り
妻の選ぶスカート・ワンピース
京の女はこまごまし
京の男は柔らかし
蕎麦を食らいて腹は満ち
疲れては柱による
入浴香料・携帯ボトル
などいろいろ買い入れ
街 ....
無に還る水中
無から形成される骨
そこから何を産み出せるだろう
光も闇も私をひとりにさせる
遠い遠い遠回り
迷っても終わりが見えなくても
遠回りしていつか
君に辿り着 ....
冬の{ルビ至=たどり}ついた日
海峡は慈悲のない 風でした
限りなく動揺する
どこまでも
消え去る端をも
わけ広げる海風景
北風の冷たさに波頭は白く飛沫をあげ
人などだれ ....
粟立つ気泡に抱かれて
私は目覚める
真冬の夜に
梟とともに体を震わせ
パチン、と
弾ける
それはきっと終わるということ
ひとつの形の終わり
涙を流すのは
私だけじゃなく
時間を ....
ぼくは いつも何よりも 彼女のことが たいせつで
ぼくは 彼女を愛してた
ぼくは 彼女を愛してた
彼女の望む幸せが 叶えば良いと 叶えば良いと...
....
ひとみを閉じていればいい
こころを閉じていればいい
電車が通過する前の
空気と地面の振動が ....
雪形を探して田を起こし
もみ殻を焼く煙に手を合わせるように
まじめに、まじめに暦と向き合って暮らしている
それでも時として川は溢れ、山は崩れ
食べていくのに難渋する
まじめに、まじめに生 ....
恋の流れ唄
こんな寂びれた
お店で
今夜も歌う
流れ唄
艶歌の歌手よ
昨日も今日も
歌うわ
流れに流れ
ぶきっちょな
バンドにあわせ
キャバレー・ナイト
男の
膝 ....
なごやかな席で
「あのときは大変だったねえ」 と
しみじみと 目を細めて振り返る くるしみは
あなたがあなたゆえに 与えられたものであって
それは言い換えれば権利に等しいものだ
故 ....
もうもどれないって
感じた、一度覚えて
しまった味に愛撫さ
れなければ
私という存在は消えて
しまう。
夢、幼いときから
秘かに思っていた
海中に沈んで
息をひそめてたの
大切 ....
リアルには実態がない
わけではない、勿論
ただそれが波及する場所に
なにかしらの不具合が
生じてしまうのだ、きっと
リアルはとても
いたずらっ子だから
リアルは
....
背のちっちゃな女の子
男好きのする笑顔が印象的で
逢う度に違う男の子と一緒だった
背のちっちゃな女の子
いつも彼氏の背中に隠れてた
風が吹けば彼氏の体を風避けに
雨が降れば彼氏の差した ....
<ブラッディ・マリ―>
ブラッディ・マリーと君の唇の色が同じだから、
どちらに口をつけようか迷っている。
君は何のためらいもなく赤い液体を飲み干す。
重なったその色が乾く前 ....
明日はきっと晴れるよね
そう願わずにはいられなくて
ふと手を休め振り返る
自由気ままに暮らしてきた日々
愚痴っぽくなってみたり
ときには人恋しいくせして無口になってみたり
....
未来から届いた手紙には
これ以上ないくらいの幸せが
書かれていた
けれど僕はそれは信じなかった
いや信じられなかった
こんなにも幸せに僕がなるはずがないと
手紙をバ ....
また愛を怠って
また後悔などして
わたしは、いまだ愚かです
避暑の家の涼しげな夏草の茂み
その影もまた深い碧に沈み、
淡く邪気ない木漏れ日が窓辺を揺らしていた
暗い六月の雨をしっかりと含んだ土の濃さが匂いたち、
やがて腐敗へとつづく露骨な大地のプロセス ....
ふと、わたしは紙になる
紙になったわたしを
見知らぬ女性がか細い指で折る
骨も関節も内臓もない身体を折ることは
とても簡単なことらしい
女性は几帳面に折り目をつけ
やがてわたし ....
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