京成金町の駅看板
その間のアーケード
寂れた一角に
金モールの看板

ケバイ電飾に縁取られた
ストリップ小屋
ケイトさんの薄汚れた
衣装とすらりと伸びた両足の間に
はげかかったおやじ ....
立ち止まるひと
立ち止まらないひと

その違いってなんなんだろうね

わたしなんか立ち止まらないひとだと思ってたのに
こんなとこに5年間も立ち止まってしまっていて

指先器用でギターと ....
日差しに焼けた肌が
深夜の電光に溶けている

胡瓜は
フルーツだろうか
という議論を
今し方
あの白い壁の向こうに聞いた
そうだ
もう
夕焼けのときめきが
透明な鴇色のレイヤーに ....
僕は今両手を差し出して
広い大きな空を掴もうとしている
それがとても滑稽に見えても
そうしなければ
自分が消えてしまいそうな気がして

僕は今両腕を空に向かって突き上げ
広い大きな空に飛 ....
過ぎてゆく時間に
恨みさえ覚えて
「焦らないで」
君の言葉に耳も貸さずに
駅のプラットホームから
飛び降りるチャンスを伺っていた

こんな夜空が
あったんだ
月の出る
星の夜が
 ....
ひとに相談などしてこなかった

でもさいきん

はじめて登る山みたいに

ぼくは彼女に相談するようになっていた

じぶんのむかしの日記あげちゃうみたいに

おとこなのに

彼女 ....
 
 
昨晩、言葉をひとつ忘れ
人との会話がおぼつかない
壊れてしまった
ジュークボックスのように
 
直射日光に溶けていく日傘や
くもの巣にかかった小さなプロペラ機
そんな類の話を ....
どこにでもある希望が

悲しくもないのに

瑠璃いろのこの街で

つまらねえなと声をもらしている

だれにでも開いているのではない

希望しかないのに

どれだけの時が過ぎたのだろう


世界はひかり ....
五歳が
小さな手で拍手すると
泡がわれる音で
リズムがはじけて
色とりどりの
風船のいぬが連なって走り出す

お子さまランチのイギリスの旗は
ご飯の上で頂上を知らせ
倒れる直前にその ....
ドキドキごころの靴音たてて

地下鉄の風に吹きあげられて

黒い帽子のかぜひきの魔女

修業でつけた魔法のちからは

五六ねんまえの魅力のまんまだった


やっぱり魔女はなんにも ....
耳の奥で聴こえる
パンキッシュなガールズソング
なぜだか
涙が出て
止まらない

十五夜
白い月
草のチクチク
土の匂い
流れていく雲
秋の風

君が僕を見守ってくれてるって ....
高速道路のうえに月が照っている

喫茶店なんかもうやってないだろう

コンビニでホットを買って

クルマんなかでじぶんを愛してみよう


光があたっているだけなのに

光のかたち ....
 
 
パンを一口かじる
柔らかくて美味しいので
生きた心地がしない

少年が救急車の真似をして
変電所の方へと走っていく
その距離と速度の先に
助けなければならない人がいるのだ
 ....
私が殺した父母の名は
何度も産み直そうとした起源
月が満ち止め木が外れ流れ出す
無数の零の残骸
反芻する昨日の
無限に続く今日の
家族を殺して先へ先へと
何者にも成れぬまま
アプリ ....
川の岩盤を流れる水は
岩盤の裂け目から
襞の入った白いレースのカーテンとなり
直下の岩盤に落下した水はまた元の流れとなり

水は岩肌を滑るように流れ
そのぬめぬめした岩底には
泡一つ遠目 ....
未来から届いた手紙には

これ以上ないくらいの幸せが

書かれていた

けれど僕はそれは信じなかった

いや信じられなかった

こんなにも幸せに僕がなるはずがないと

手紙をバ ....
おれはおまえに似ているのか

だれかに言われたそのことを

おまえから聞いたのは十年前

秋も終わりかけのころだった


ふたりのあいだのせつじつを

わたり鳥のようなせつじつを ....
穏やかな夏の青い空に
幼い頃聞かされた赤く染められた天地が
嘘のように
頭を刈った少年たちの
淡い掛け声が響いた

誰もが歩む死への行進
だけど殺し合いは御免だ
「兄弟仲よに分けないか ....
上司にこころを許してはならない

仕事ができる部下たちのそれが鉄則だ


仕事とは愛人のようなものだ

最愛を具現化した愛人のようなものだ

愛人の白い肉を

部下にたわめられて ....
ねころがって

窓からの緑を見つめている

緑を見つめている

緑に見つめられている

緑のふちどりと空のコントラスト

ふちどりが風を見つけて揺れている

微笑んでいる

 ....
窓辺からずっと虫の音がしていた

部屋をくらくしてそれを聴いている

目を閉じているのか

目を暗やみに開いているのか

もうわからなくなるくらい

虫の音につつまれていた

 ....
おおきな雨のあとだった

朝の坂道を電動自転車であがっていた

坂道のうえの空がいつもより狭く見えた

木々のみどりがせり出していたのだ

夏も終わろうとしているのに

せり出した ....
風がずいぶん涼しくなってきました
青い空に
白い月が出ていて
どうして、涙が流れそうになってしまったのでしょう
よその家から漂ってくるカレーの匂い
僕は心の中の
小さな茶の間を思い浮かべて ....
 
 
母は毎日サンドイッチに
海をはさんで食べていました
そうすればいつか船に乗って
父が帰ってくると信じているのです

花言葉は覚えていても
花の名前は忘れてしまう
そんな母でし ....
臨月でお腹の大きい妻が呼んでいる。
僕はいつもの公園で二日酔いの頭を抱えながら、
三歳の息子と遊んでいる。

繰り返し繰り返し
同じ砂山を作っては壊し作っては壊し、
何回作っても彼の作 ....
普通の日々がすぎてゆくはずだった

なのにこの河の氾濫はなんなのだろう

明日に架ける橋なんてなかった

あるとすれば

荒れ果てた灰色の

置き去りにされたような橋ぐらいのものだ ....
ぼくらは月下の一群だ

ここのつも年上のぼくだけれど

ぼくらは一群としか言いようがなかった

お互いかんがえていることぐらい

くるしいほどわかっていた

お互いのくるしみがわか ....
冷たくなった朝が
空から落ちてくる

何か理解できないものが
パジャマを着て街路を走り続ける

軒下で洗濯物が干からびている
風景になることも出来ずに

右手で覚えている ....
円形のものだけを集めるの
手当たり次第
だって終わりがないでしょ
新しいものだって
古いものだって
すべて円形
それで充分
そうして輪っかの上
いるだけで
何も必要ないでしょ

 ....
思えばめぐまれすぎていた

ないものなんてなかった

わざとないふりしてるくらいだった

だからおまえのしたいことなんか

切実にかんがえることがなかったんだ

うしなうくらいなら ....
月乃助さんのおすすめリスト(2699)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ぐるぐる- ……とあ ...自由詩4*10-9-27
三叉路のひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*10-9-27
夏の温度- 塩崎みあ ...自由詩5*10-9-26
ポジション- ……とあ ...自由詩8*10-9-26
君に贈る占星術- 真山義一 ...自由詩2110-9-26
信じられるひと- 吉岡ペペ ...自由詩310-9-26
部品- たもつ自由詩710-9-25
瑠璃いろのこの街で- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-9-25
五歳の風船のいぬ- さだあい ...自由詩710-9-25
かぜひき魔女の修業時代- 吉岡ペペ ...自由詩610-9-25
青い涙- 真山義一 ...自由詩910-9-24
月の愛され- 吉岡ペペ ...自由詩510-9-23
歯形- たもつ自由詩1010-9-23
零のうたごえ- 高梁サト ...自由詩7*10-9-23
吹割の滝- ……とあ ...自由詩10*10-9-22
銀のナイフ- こめ自由詩1010-9-21
わたり鳥たち- 吉岡ペペ ...自由詩410-9-21
彼岸入りに- within自由詩15*10-9-20
コンクリートのルール- 吉岡ペペ ...自由詩510-9-19
すこしあるこうか(3)- 吉岡ペペ ...自由詩610-9-19
すこしあるこうか(2)- 吉岡ペペ ...自由詩710-9-19
すこしあるこうか- 吉岡ペペ ...自由詩310-9-18
眠りの季節- 真山義一 ...自由詩1610-9-18
航海- たもつ自由詩910-9-17
- ……とあ ...自由詩14+*10-9-17
氾濫しかけの河に架かるあの橋のように- 吉岡ペペ ...自由詩410-9-17
月下の一群- 吉岡ペペ ...自由詩310-9-16
ふくらはぎ- たもつ自由詩810-9-16
circle- 瑠王自由詩4*10-9-15
お花畑- 吉岡ペペ ...自由詩510-9-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90