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わたしたちは
ノートを破る
戦争は、ありました
原爆は、おちました
南京大虐殺は、
「無かった」
と言う
きみはいつでも
修正液を用意している
「お前だけだ」 ....
街は色彩と四角形が多い
色と形を捨てた僕は
自動車の中から窓越しに
後ろへと緊張していく風景に
様々な情緒の斑点を投げていった
山道に入ると木々が道路をにらみつける
おびえた道路は身を ....
消えていくもの
たちまちに消えてしまうとわかっているものだけがいつも
うつくしくて
それだから口を噤むしかない
かたってはならない
冒してはならないことばかり
何もかもが足りていな ....
坂道に転がる
人工衛星が蟻のように夜空を横切る
どーん
空を叩いてる 自分以外の誰かが確かにいるようだ
多少のさざなみとなるようだ
在るだけの風景
たし たし
耳の奥から
音は ....
クリームで前が見えないけれど
世界には青が降っている
炭酸を抜かないで
誰かの声を聴いた僕は夢中になって世界を振った
*
勢いよく噴出した青を二人の子供が飲んでいた
子 ....
しげりしげり光の青青としげった青葉を食む
尺取虫の羽化をした。
青空の縁を
すぎる時はぬれている。
白い肌の、青く浮かび上がり
おもい出を語り継ぐ
(おばあさまのわかいころ一時
白 ....
夜
荒野で
超特急を押さえている
手で
遠くから
神通力も使って
100両編成の不思議なあほ力の鉄道が
俺の向こうのほうに行くのを
必死に抑えている
乗客は0人だというのに
燃えた ....
三弦と二弦のあいだに、きみの好きな音がひそんでいる。うずくまってきみに甘ったれてその皮膚をひっかいて、そうしていれば幸せになれると思っていたよ。胎内を泳ぐ魚と水槽のなかの赤子、かわいそうって、あいして ....
・痩せた回遊魚はいつ死ぬのか
・ぶくぶくに肥えた犬が吼える
・コバルトブルーのコンドーム
・ふっくらと炊きあがった朝に午前八時の朝日で見えるあなたの産毛、瞳のなかの宇宙、小さなブラックホール ....
毎日
夕暮れ時になると
必ずスーパーマーケットへ行ってしまう
何か買うべきものがあるように思うのだ
冷蔵庫の中には
肉も野菜もそろっているのに
心の片隅がすうすうして
それを埋めるものを ....
長雨は
母の辛抱
わたしの鏡に降り続く
快晴は
彼の信頼
わたしの鏡を照りつける
そしてうつくしい反射が生まれ
記号化していた言動が
{ルビ漲=みなぎ}るダンス・ステップになる ....
わたしの奥底で
ふるえている
くもの巣は
いつか雨宿りした
あのときのまま
*
まぶたを閉じる
いすの下で
くれよんの匂いが
満ちてあたたか
たまに
回転したりしてみ ....
パーティーは終わらない、軋んだ花で飾られた戦車に、飛び乗るなら、凍るような白い朝にしよう、クラッカーを買ってこよう、庭を壊そう、一緒に歌ってみようよ、晴れ渡った北半球の芝生に、横たわろう、星型 ....
教習所で左の列に座ったので
後ろから出席簿が回ってくる。
いつもは右の列の一番前に座るから
教官から直接出席簿を手渡され
記入すると後ろの机にひょいと置いて
教官以外の人との接触はなるべ ....
はんぶんの優しさをください
背中の割れた
脱け殻でもよいので
*
すいかの臍に
耳をあてれば
野菜であるという宿命を
粛々と背負う
胎動がきこえる
まだ生まれてもいないの ....
朝起きて、俺
ヘビと戦った
その日はとにかくひどい洪水で
俺の大事にしていたポシェットも流され
銀行などの床も水浸しになり
家の冷蔵庫は野菜室まで水が入り込み
それでも、俺
....
それなりにしおらしく
包丁でうまいこと裂いてしまった指先
はがすものがなくなって
柔らかな
ぎざぎざとした表皮が波立つばかり
もう覗きこまれない
もう声をかけられない
もう遊べない
つ ....
プライベート
の日記みたいなものを心底必死にねつ造あるいはコンフェッションする
ミクシーとかSNS系の
わりに狭い空間みたいななかに
さまざまなジャンルの人々に公開することについての
その意 ....
世の中で一番暗いときはいつですかという質問の答は
夜明け前
だそうです。
レディース&ジェントルマン
この闇の意味を問いただし
まぶたを何回も何百回も何千回もまばたきしな ....
ビルごとの風鳴りを聞きながら
青い空に思う
ラーメンが食べたい
スープも麺も具も
全て透明なラーメン
もちろんラーメンと名がつくからには
美味しくなければいけない
ありんこリリー ....
引き吊ってきた 僕
引き笑いの 君
引き合いすぎて ちぎれるね
押して押して付き合った僕ら
今度は引っ張ってみよう離れるほどに
怖くなんかない
君の隣にいる ....
引用したよ、
まいにち参照した
(白い大開脚が
目の前で鰐の口になっていた)
そういうむかしばなしを
なんども読んだ
まだみんなが帰らない教室で
ページをめくり
非常階段で表紙をなで ....
かたく凍った夢を砕いて
画用紙に宇宙を描いて暴れだす
果てのない星々の海は瞬き、
チビけた鉛筆が一本
煌く銀河を縦横無断に奔る
つめたく凍った言葉を融かして
原稿用紙に文字を紡いで ....
朝から世界止めんなよマイコーwww
魔法とかいってオペでガタついた体でビーリーッて跳ね起きる
びっくりしただろ?
って白い歯だろ
わかるよ
だっていろんなマジックをサービスし尽くし ....
わからないわけにはいかない
ひかりはトトロやオームでなく
ファミリーや私の身辺が
もたらすということをです
死にそうになれても
死にゃあしないので
わからないわけにはいかない
....
くるね
月面から
なんだかくさいものども
薄くのびっぱなしになった
水の網が
どぼどぼくるね
泥水を渡って
めんどうなからだを
しょって
がやがや
くっちゃべってる
たのしそ ....
いやもーモリマサちゃんてば全開でローダウンモードで白目の現実が
スロースピードで少しずつ贅沢にすぎてくから
どちらかといえば最後までできる時間のかぎりせいぜい生きたいとか
布団の中や液晶画 ....
マンホールをひっくりかえして重力に従いおっこちてる
今新しい話題についての知識が無く全くわらえないまま
あたたかな下水に浸っている俺の右肩からどぶねずみが斜めに
横切るのが最高にありがたくて涙が ....
扉が
壁になった
観音開きの合わせ目には一ミリの窪みもなく
錠前も、蝶番もなく
光も、ざわめきも、向こう側の気配はなく
ひた駆けてきたあなたの
汗と、一千万秒が
消散した その静寂で
....
晴天のビル街
ルーザー雨ざあざあ
濡れそぼって
君どこ行くの
俺ここを曲がるよ
さよなら
横目で見たら
まだざあざあ
ヒーローが
水をはねて
ルーザー泥ざあざあ
雲は ....
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