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 真っ白な紙を見て
 僕は、こう考える

 ここでは、
 何にでもなれる
 どんな事でも出来る
 どんな世界にも行ける

 なにかを
 創造するということ
 言葉を通じて

  ....
 論理というのは
 ギアボックスみたいなもの
 私たちの心に構築され
 その行動を、司る

 でも、
 スチールの
 箱の中に押し込められた
 小さな歯車の数々が
 錆びつき、牙が欠 ....
 海の大さを知るためには
 一滴の水を
 見詰め直さなければならない

 と、老いた亀は言った

 波打ち際で遊ぶ
 他人の子供を
 呆然と眺める
 僕の足元で

 亀はそう言っ ....
 ある少年がいた

 何処かに
 旅に出たくても

 そう簡単には
 身動きのならない
 身の上で

 金もないし
 健やかでもないし
 勇気もないし
 運もない

 ない ....
I

 君は幻想の住人

 窓の外に映る
 灰色の景色の向こうに
 白いバラの咲き乱れる
 見渡すばかりの平原を見る

 鋼鉄の爪が
 肌に残した傷跡
 それは
 現実を生き延 ....
 言葉がなくても
 生きていける

 もっと大切な
 ものがある

 それが何かは
 知らないけれど

 言葉だけでは
 生きていけない

 温もりは
 肌で受け取る
 も ....
 涙は手頃な宝石です
 貴方のほっぺを飾ります
 私の心を溶かします
 嘘でもいいかと許せます

 嗚咽が喉を焼きだしたら
 抑え込むのは無理でしょう
 風に押される野火のように
 貴 ....
いち 1はカカシの数
一本足で風に震える
縫い付けられた微笑みの数
細すぎる腕を広げて
波打つ小麦畑を守る

に 2はつがいの数
人々を見降ろす街灯の上
互いにキスを振舞う二羽の鳩
 ....
  俺のテレキャスターは
  どんな女よりも
  艶っぽく喘ぐ

  だから
  要らないんだ
  柔らかくて暖かい
  夜の女の 肢体なんて

  俺のテレキャスターは
  どん ....
  それは 真夜中の出来事だった


  白いシーツにくるまった
  私の鼓膜をくすぐる
  乾いた漣の音

  胸騒ぎが
  私を揺り起こした

  その音が響いてくるのは
  ....
 静かな寝息を立てる
 緑の大地の上を
 少年の影が横切る
 
 手元に押すのは 星の赤ん坊
 草の上を 雪だるまのように転がして

 地面から伝わってくるのは
 全ての命が見ている夢 ....
この部屋は四角い
建物も四角い
紙は四角く切り取られ
電車は四角く走っている

土地は四角く区切られて
名前は四角く囲われる
レンジは四角く温めて
テレビで四角くものを見る

君は ....
まっさらな紙が一枚
夜空から舞い降りてきて
ふと立ち止まる 君の手元に横たわる

゛私を汚してください
 あなたの言葉で
 その指先の綴る
 文字の連なりで゛

日々
わだかまる想 ....
雨粒を指先で弾くと
光が砕けた
それは夜を背景に
風の中に散っていった

相席した男がふかす
煙草の煙を呑むと
しなびた思いが伝わってきた

今のこの悲しさも
明日には忘れているの ....
愛していると言わないで
そいつは僕を窒息させる

愛していると言わないで
がんじがらめにされてしまう


いつも いつも
あなたを気にしちゃいられない

いつも いつも
笑ってば ....
少年は飛んで行った
アスファルトの空に向かって
自由が欲しかった この世は生ける監獄

少年が泣き叫んだ時
世界は耳をふさいだ 目を閉ざした
口をつぐんだ そして今
彼が手の届かないとこ ....
文鎮が
ふうわり ふわりと宙に浮き
驚く書生の顔前を ナマコのように漂って

原稿用紙が舞い上がり
驚く書生の目の前で 舞子みたいに踊りだし

万年筆が身悶えし 書生の指を逃れ出て
ぽ ....
文字が空から降ってくる
あられみたいに降ってくる
だけど地面は乾いたままで
溶けることなく積み重なる
文字、文字、文字、文字…

文字が空から降ってくる
僕らの周りに降ってくる
それは ....
例えば もし
厚く垂れこめた 雲の谷間から
神が手を伸ばして 僕を拾い上げてくれたとしたら

砂埃の舞う 峠道に転がる
何の変哲もない 小石の一つを拾うように

例えば もし
厚く塗り ....
好きだと 言うべきだったのだろうか
好きでもないのに?

それは僕らを貶めると
そんな乾いた 中身のない言葉を放るのは

愛について 考えるべきだったのだろうか
興味もないのに?

 ....
空が涙をせがむから みんな互いに殺し合った
立ち昇る黒煙と 未亡人の嘆き

立ち尽くす 一人の少年
泥に覆われた 丸い頬
額にかぶさる 前髪の茂み
その奥にきらめく ひび割れた瞳
干上が ....
やあ
何も愛してないぜ
俺は今 何も愛していない 何も

鎖にぶら下がった流しの栓みたいに 底なしの穴の上で 所在無げ
黒いゴムの顎先から 滴が垂れる ゆっくりと
涙型に結ばれた水滴が ス ....
突然現れた希望が
暗闇の中ですさんだお前の身体を
光の元に暴き出した
お前は頭を抱えてうずくまる
ふしくれた指の間から
針金のような髪が四方八方に飛び出している
かびたパンのような身体には ....
窓硝子から流れ込む 午後の陽光に
植木鉢の スパティフィラムが
静かに 溺れていく

凍えた足首を燃やす 電気ストーブ
郵便ポストに忘れられた 年賀状
西向きの食器棚から 背伸びして外を見 ....
自転車の ペダルを漕ぐ
すると世界も 一緒に回りだす

夕暮れの街並みは
河川敷の 向こう側
なだらかに傾いた 地平線に震えて
ゆっくりと 夜に向かって 滑り落ちていく

泉を横目に  ....
彼女が話す
僕が聴く

彼女が 引き続き話す
僕が 引き続き聴く

やがてこの身体は 彼女の声でいっぱいになり
両耳から注ぎ込まれた言葉が
目から 鼻から
(口はまだ 我慢強く結ばれ ....

言葉を追いかける
僕は椅子に腰かけ 瞑目して
その思いは 頭の中で 駆け足をしている
言葉は闇に走る 七色の光の筋
僕に誘いかけてくる さあ 捕まえてみなさい と

そんなことは し ....
青から黒へと
深まっていく海
そこを泳ぐ一匹の魚
銀の鱗の 鈍いきらめきが
終わりなき深淵の入り口に 一瞬の間 ひるがえる

はなやぐサンゴも
ウミユリのたなびきも
今は ささやかな記 ....
三日月に 梯子をかけて
一緒に 昇っていきましょう

僕の秘蔵のワインボトル マントの裏に忍ばせて
風にあおられるトンガリ帽子を 飛ばされぬようおさえながら

夜遊び仲間の君の肩 しゃべる ....
朝の光が 羊毛の絨毯の上にうずくまっている
まるで まぶしい水たまりのように
君は 寝癖だらけの髪のまま
そこに まだ生まれ落ちる前の 思い出を探している

揺れるレースのカーテン 風は優し ....
吉岡ペペロさんのまーつんさんおすすめリスト(31)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
お日さまの絵- まーつん自由詩11*14-9-10
錆びついた歯車- まーつん自由詩12*14-9-8
亀の教え- まーつん自由詩15*14-8-8
嘘つきの星のもとに- まーつん自由詩16*14-8-5
幻想の住人- まーつん自由詩10*13-5-21
言の羽根- まーつん自由詩12*13-5-12
悲しみは好きですか- まーつん自由詩17*13-5-10
いち、にい、さん、し- まーつん自由詩6*13-5-9
ギター弾きの想い人- まーつん自由詩12*13-3-18
月あかりの羽ばたき- まーつん自由詩14*13-2-27
星を転がす少年__Ver.3- まーつん自由詩8*13-2-11
しかくいせかい- まーつん自由詩11*12-12-2
いちまいの紙- まーつん自由詩11*12-11-17
ダンサー- まーつん自由詩7+12-9-25
わがまま- まーつん自由詩10*12-7-23
アスファルトの向こう側- まーつん自由詩10*12-7-15
お天道様の呼び声- まーつん自由詩16*12-7-12
文字が空から降ってくる- まーつん自由詩13*12-7-4
嵐を呼ぶ女- まーつん自由詩11*12-5-9
家路に立つ影- まーつん自由詩5*12-3-22
空のみなしご- まーつん自由詩13*12-3-22
やあ- まーつん自由詩712-1-14
迷い子(ゴラムに)- まーつん自由詩7*12-1-8
スパティフィラム- まーつん自由詩12*12-1-1
枝先- まーつん自由詩11*11-12-31
聞き上手- まーつん自由詩9*11-12-26
なないろの言葉- まーつん自由詩15*11-12-25
- まーつん自由詩5*11-12-25
三日月に梯子をかけて- まーつん自由詩12*11-12-22
羊毛の絨毯- まーつん自由詩6*11-12-20

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