貴方がいつも、削っていたのは
なまくらな、ナイフをつかってだったので
しろい、神経線維は毛羽立ってしまって
ふわふわというよりは
ばさばさと毛羽立ってしまっていて
たまの雨がとてもとても
 ....
ある日僕は旅に出た。
みどりの扉をくいっと開けて、とにかく荒野に出てみた。
荒野には、野菜が植えてあった。
大きな果物の木もあったけれど、
なにがなっていたのだかはよくわからなかった。
そも ....
土曜の夜はカレーだった
カレーを食べながら全員集合を見る
土曜は、カレーで、ドリフだった
子供時代

兄が結婚して家を出て、春はもう三度目
週末には実家に子供をつれて帰ってくる
甥っ ....
開け放たれた音楽室の窓から
合唱部員たちの歌声が聞こえる
放課後、行き場の無い僕らは
校庭の隅にある鉄棒に片足をかけたままぶら下がり
いっせいの、で誰が好きかうちあけると
やはり同じ子が ....

風が商店街の路地で
空から見れば沈殿している
バス停からそれを眺めて
タバコを一服、宙に吐いた
背広を着込むようになってから
時々、神様の音を探して
じっと耳を澄ましてい ....
海岸沿いに露出した三十年まえのゴミ山のうえ
新しい嘆きがそっくりひとつ捨ててあった
壊れた自転車
割れたブラウン管
骨の折れた傘
骨折り損のくたびれ儲け
破れた心臓
そんなもののうえに
 ....
父が、言いました。
『お前なんかもう要らないよ。』と。
妹が、高校に通うために、父とボクの住む家にやってきた日のことです。
ボクが最初に住みだしたこの家。
父がボクを追って、ここに来たのは、ボ ....
よーい、ドン!
じゃないけれど
私の朝は
いつも慌しい

目覚ましの音を
5回くらい聞いてから
やっとふとんから出て

その後は
ひと通りの仕度を
毎朝と同じように
寝ぼけなが ....
月の灯かりが舞い降りた
この街で今夜は
どんな夢を並べよう

涙が出そうなこの刹那達が
私を人形に変えていく

みぞれの私に
どんな色つけて振舞えばいい?

星さえ見えない夜に漂っ ....
夕暮れの城

ひかりは厚さを失いはじめひとりまたひとり
公園の砂場から友達がいなくなってゆく
やわらかな指の持ち主を伸びきった影が薙ぐ
夕暮れの城を築く今日の砂が水を失い
ひと葉の小枝を支 ....
コーヒーには砂糖をいれない、
いま私はめちゃくちゃに機嫌がわるい、
人間なので機嫌が悪い日くらいあって当然なのだけれども、
こんなに機嫌が悪くなるとかえって気分がいい、
コーヒーにはミルクもク ....
あの日の海

海の上を走る暖かい潮風
海の上で輝く爽やかな太陽

あの日の海の潮風の音を
こんなにも鮮明に
あの日の海の太陽の匂いを
こんなにも明確に
覚えている

先日歩いた
 ....
音も無い
そんな雨に出会って

そんな中に
佇んで
包まれて

張り付いた前髪から跳ねる雫も
もう遠くの出来事のようで


霞んでいく風景に
この道はどこへ行くのかと
この私 ....
あなたが守る

暖かさ

幸せ

今、身体の中で

凍てついている

今夜も

行き交う人が

看守のように見える

いつものデパートの

ブロンズ像の前で

 ....
四時半夕刻
思い立ち
洗濯機まわす

陽が伸びた
空の
視線がちょっと痛い
わかってるよもう
春だってんでしょ
湿ったシャツと
生乾きの髪を
これみよがしに
風が撫でてく

 ....
黄色は救いの残像
雨がひとすじの線に見えるのも
火が一条の光に見えるのも
錯覚を愛する黄色のしわざ
疑いに 目を凝らせば
淋しい不連続に帰る
ただし それも一瞬


黒より もっと黒 ....
Lonely Hearts Club
  一匹狼同士が恋をすることは ごく稀で だから絶滅危惧種

恋に陥ちるとき
  美しさでも優しさでもなく 背景が薔薇の花いっぱいだったから それだけ ....
サクラサク

桜 咲く

君の美しさは

僕を酔わす

恋の初めのように

桜よ

君の妖しさは

僕を惑わせる

恋の痛みのように

桜よ

君を誰もが愛する ....
(?)

夜の路地裏で
また一歩
靴音が連れ去られていくのを見ていました
静寂の胎で
わたしは叫びにも満たないのです

壁にもたれて煙草を吸いながら遺された足跡に浮いた灰汁を眺めていた ....
君の笑顔は椅子に似ていて
笑うと誰もが顔に座りたがる

散歩途中のお年寄りや
旅に疲れた旅人
アイスキャンディーを持っている人
ただ夕日を見ているだけの人

誰かが座ると嬉しそうにする ....
出会ったとき
あなたの笑顔は
その輪郭も儚げで
僕の硬い指が触れたら
壊してしまいそうですらあった

桜が
もうすぐ咲くわ

紅をさした蕾に
そっと触れてそう言った
あなたの瞳に ....
おつきさんのえだが
するするおりて
わたしのかみを
もてあそぶ

おつきさんのこえは
ほつほつしてて
わすれたころに
きこえてくる

おつきさんのはっぱ
やわっこくって
 ....
俺の心にも

花は咲いている

小さな小さな

花だけど

薄紫色だよ

あなたが好きだった色

スクーターを

薄紫色に塗装したくて

失敗した話

よく

 ....
セロリは食べたくない

俺の眼前にセロリが出てきた空間は
覚醒と蹂躙のプレリュード
でも あの
他者が食べてる様から醸し出す
俺だけが感じる音は好き
水が注がれた透明のガラスのコップに
 ....
歴史はよぉ,こねーな乱暴狼藉が生み出すんでにゃーでよぉ

五十六人目と,自らをそう名乗る藤吉郎が言う
泥だらけの顔で,目だけをぎらぎらと血走らせ,
長い旗指物を持ってのそりと立つ
見渡す ....
サードとショートは楽しそうに話をしている
ああ、いいなあ、と思ってセンターを見る
そこには人数あわせの地蔵
ということはチェンジになるごとにあれをベンチまで運ばなければいけない
はるか彼方 ....
プールサイドに、咲く
チューリップの花びら
清潔な横顔からこぼれ
水色の迷路を流れてゆく
僕たちの、しずく
人工レモン
人工レモン


デンプン質の知性から
いちごの香りが、する? ....
大陸棚の向こうで誰かが手招きしている
見慣れない服を着て、砂っぽく笑っている
傍らには、けだものがいて、何か囁いている

規則正しい波の音が
回転する灯と溶け合っていく
灯が波 ....
心地いいくらいの
暖かな日差しに
桜の花びらを連れた
春の風

そんな
よく晴れた日には
陽だまりの中
嫌なことなんて
忘れ去ってしまうくらいに
走り回って

疲れ果ててしまっ ....
たとえば悔いることも
不意に 喜ぶことも
時とともに 偶然にとけてゆきます


午後4時半
Tシャツの上に羽織るこのニットを
褒められたのは 初めてです
それはなんて 心躍るできごとで ....
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