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誰も知らない夜明け
誰にも聞こえない鳴き声

一羽のニワトリが高層ビルの屋上から
フワリと身を投げ出した
必死にもがいて羽ばたいて
自分にも飛べると思ったのかしら?

あなたは ....
あずき色に染まり
落ちてくる空を
二日酔いの電信棒たちが
支えている
昨年を引きずった神さまに
ぼくの肋骨を
あずけることはできない
だからといって
飛び去った鳥たちを
埋め戻すこと ....
森の中で
がばっと大きな口が開いていた
大きな口は
緑色の歯をいつも見せていた
晴れた青い空の中で
流れてきた白い雲を
一気に飲み込んだ
歯が揺れている
近くまで寄ってゆくと
自分が ....
もし、80歳ぐらいで、先に僕が死んだら
「やっと死んでくれて、せいせいしたよ」と笑ってください
 君が死ぬときは 僕が迎えに行きます


君は
「爺さんのお迎えが来たよ 、、、まだ、早 ....
セミの青年やっと殻から出てきたよ。
今から鳴き方の練習をするようです。
では皆さんこっそり聞いてみましょう。

マ・マ・マ

ミ・ミ・ミ

ム・ム・ム

メ・メ・メ

モ・モ・ ....
テレビの中のひとが
環境問題について話していました
テレビの外のひとは
そんなものだろうとみていました
テレビの中と外の境目に
三つの色がありました
太陽と植物と空の色でした
ひとの色で ....
車椅子に座る 
小さいお婆ちゃんを 
前から抱きかかえる  

少し曲がった 
「 人 」という字そのものに 
なれた気がする 

ごめんなさい、ごめんなさい 
と繰り返すので
な ....
気付かないうちに
また季節が巡り
なにげない日常の色が
景色に映っていく


変わり行く景色
変われない自分
微かな秋の気配
いつもの帰り道


ふと拾い上げた落ち葉一 ....
心の中の海が騒いでいる
いつまでも鳴り止まない潮騒
僕は不安でたまらなくなる

こうして本当の海を眺めていても
聞こえて来るのは僕の心の潮騒か
それとも目の前にある海の波の音か
それさえ ....
これから向かう家庭教師先の
国語のテキストを
電車の中で読んでいた

その内容はあまりにも悲しかった

戦争で両親を失い
家もなく食べるものも満足いかない
それでも生きようとする
子 ....
鉄は錆びていた
光沢は外に発しない
錆びきっていた

鉄は昔を思い出した
あの銀色に輝いていた自分を
当然だと信じていた
今はぼろぼろな茶色の体が
悲しかった
雨に濡れて
少しずつ ....
テレビをつけると 
瓦礫の山から掘り出され 
額に血を流した中年の女が 
担架から扉を開けた救急車へ 
運び込まれていた 

その夜 
テレビの消えた部屋で 
歯を磨き終えたぼくは 
 ....
そこに風があった
葉を揺らし
湖を渡っていた
やがて街へ
そして自分へ

そこに風があった
花に触れて
川を横切った
やがて海へ
そして彼方へ

一瞬の風は
また一瞬の風へと ....
雨が止んだ
そして他の誰よりも
最初に光を見たのは
ぼくだった

光は止まっていた
その光をくぐるようにして
白い蝶が飛んでいる
風も止まっている

雨が止んだ
閉じていたものが ....
父の傘は
とても大きかった
雨が強く降ろうとも
何の心配もいらなかった

父はその傘を
若い時に買ってから
ずっと使い続けていた
何度か壊れかけたが
それでも修理して使った

雨 ....
ある日
耳を失った少年は
歩いている道で翼を拾った
少年はその翼を背中につけて
ふわふわと自由に飛んだ
何も聞こえるものはなかったけれど
少年は音を取り戻した

ある日
目を失った少 ....
朝のバス停に
雨が降っていた
傘一本だけで
自分の身を守っていた

バスは来ない
時折り
普通自動車が勢いよく走りぬけ
傘を前にして道路の水を避ける

気づけば
髪の毛が濡れてい ....
家族で豪華な料理を
食べに行った
お父さんとお母さんは
とても満足そうだったけど
ぼくは
おしゃべりしながら
家族みんなで分担して作った
カレーライスの方が
美味しいと思った

家 ....
あの夏はもう過ぎてしまった
まだ子どもの頃
特に待ち合わせをしなくても
いつもの公園に集まって
そこから林に探検へ
入ってはいけないような場所に
金網をよじ登る
そうすることが夏だった
 ....
ぼくたちの先生はいつも
ぼくたちにはできないことばかり
言っていて
ぼくたちができないと
何をしてんだと
いつも怒ってた

隣のクラスは
優しくて人気のある先生
楽しそうに過ごしてる ....
空の映り込む幕は開いていく
始まりは此処ではなく ただ過ぎる青の時
僕の歩む先に そして君が行く先に

街角の夢追い人は潮騒を残していく
静寂に面影はなく ただ浮かぶ白い袋
僕の ....
夜空を見上げてみた
数えきれない星が
ぼくの上にあることに
気がついた

今ぼくは
宇宙の中にいる
今ぼくは
宇宙に触っている

夜空の中で
星は光るだけではなく
流れていくこ ....
遠い昔の夏の夜
通りすがりに見た花火
ちりちりと音を立てながら花が咲く
光を見つめているうちに
いつしか音が消えてゆく
赤や緑の光だけが
思い出になってゆく

遠い昔の夏の夜
二人で ....
  

  めずらしく早く目覚めた僕のからだを
  新鮮な蒸し暑さがつつむ
  起き上がりカーテンを開けると
  朝焼けが感傷的に笑っている
  四階のベランダから道路を見下ろし
  高 ....
梅雨の合い間に晴れた空
光が大地に降り注ぎ
静かな時の始まりか
風も涼しく穏やかに

白雲浮かぶ青い空
豊かな緑浮き立たせ
夢見る時の始まりか
心鎮まる和やかに

畑の作物採りに行 ....
おやつを我慢しては 花火を買った

刹那の輝き 一瞬の煌めき


向日葵が枯れ始め 陽が落ちるのが早くなり
セミの声がヒグラシに変わる

緑の山も夕焼け色に 少しずつ染まっていく
「 ....
どうしてぼくを叱らないのと
大人の人に聞いてみたら
君はとてもいい子だから
叱ることなんかないさと
誰もが言っていた

ぼくは知っている
本当は叱らないんじゃなくて
叱れないことを
 ....
菜の花カフェでは アゲハチョウ
静かにjazzを聞きながら
アイスティーに 舌づつみ

木陰の下では テングチョウ
木の幹 張り付き
かくれんぼ

風を拾った モンシロチョウ
お化粧 ....
湿った人なみ

地下鉄の改札

灰いろをためこんでいる

風が海流のようだ


おんなは

おんなを操縦している

おとこは

おとこをごまかすのだ


湿った人な ....
少年は靴を履いていなかった
ぼんやりとした瞳で
橋の上から
流れゆく川を見ているだけだった

少年に親はいなかった
預けられる場所はあるものの
そこは少年のいる場所ではなかった
少年は ....
信天翁さんの自由詩おすすめリスト(723)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
飛べない鳥- 優飛自由詩13*07-7-20
誓い- iloha自由詩10*07-7-20
森の中の口- ぽえむ君自由詩9*07-7-19
君が死ぬとき- 北大路京 ...自由詩11*07-7-19
虫の声(セミ)- hiro自由詩5*07-7-19
- 小川 葉自由詩307-7-19
「_人_」_- 服部 剛自由詩18*07-7-18
秋の帰り道- 優飛自由詩10*07-7-18
海の瞳- 未有花自由詩15*07-7-18
それでも生きている- ぽえむ君自由詩10*07-7-17
錆びた鉄- ぽえむ君自由詩11*07-7-17
掌の上に_- 服部 剛自由詩13*07-7-17
そこに風があった- ぽえむ君自由詩10*07-7-16
雨の後に- ぽえむ君自由詩14*07-7-15
思い出パラソル- ぽえむ君自由詩5*07-7-14
ある日の拾い物- ぽえむ君自由詩11*07-7-14
雨の日のバス停- ぽえむ君自由詩11*07-7-14
豪華な不満- ぽえむ君自由詩13*07-7-12
あの夏はもう過ぎてしまった- ぽえむ君自由詩15*07-7-11
ぼくたちの先生は- ぽえむ君自由詩8*07-7-10
黄昏の音- チェセロ ...自由詩407-7-10
宇宙に触っている- ぽえむ君自由詩11*07-7-9
遠い昔の夏の夜- ぽえむ君自由詩15*07-7-8
逃げ水- 草野春心自由詩407-7-8
夏の光が浮いている- ぽえむ君自由詩13*07-7-8
また夏が来る- 北大路京 ...自由詩28*07-7-8
どうしてぼくを叱らないの- ぽえむ君自由詩7*07-7-7
- hiro自由詩207-7-7
地下の海流- 吉岡ペペ ...自由詩307-7-7
靴を履けない少年- ぽえむ君自由詩15*07-7-6

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