端っこまでクリームの詰まったクリームパン。
そういう幸せが、君の人生に沢山ありますように。
死んでしまいたいと思うことは多々ある。
わたしが今住んでいるアパートのベランダからは、
オベリスクのような細いビルが見える。
わたしはその細いビルをわたしの墓標だと思っている。
その細いビルを ....
灰色の街道沿いの
深く暗い井戸の底、
白く円かな女の顔が
微細に揺れ動きながら
切れ長の目を閉じ浮かんでいる

死んでしまった死んでしまった!
わたしは戦慄のうちそう悟り
隣で無表情に ....
積み上げたものがパーになっても大丈夫。
いつかチョキで勝って、すべて取り戻せるよ。
道端に彼岸花が咲いている
家の近くの細い道に

道端に曼珠沙華が花を咲かせている
家の近くの畑と畑に挟まれながら通り抜けてく農道に
車一台やっと通れる道に

工場の屋根の煙突が
白い煙 ....
乳歯が抜けて、AQCが生えました。
Aから始まってるので、品質は良さそうです。
月の夜にはからすが舞う
かけたままの心には蟋蟀が鳴いている
無垢な地図帳には地番がない

条件は
いつだって
みたされないものだ

要件は大概なおざりにされ

描き続けること
想 ....
一日の終わり、日めくりカレンダーをビリッと。
その紙を正方形に整えて、今日は今日の鶴を折る。
漢字の通りに生きなくてもいいよ。
青年だって、恋に頬を赤くしてもいいよ。
北向きの窓から
ふいに
秋の
風が産んだ子が走り抜けていく
本のすきまから伸びた
栞のしっぽが揺れ
亡くした猫のしっぽも揺れ
過去が
耳なかでちりりんと揺れる

寝転がると
窓い ....
「行く」を「ゆく」と読んだ春。
僕は生まれ育った町を後にした。
私には、いちばんきれいだったころがない。
女として充実したしあわせが女をきれいにさせるのだと私はしんじてる。
女として充実したしあわせをあじわうチャンスのようなものはあったのかもしれないが
いず ....
夜が
砂糖壺の
ふたになって

ぶどう色の
円を描いてるんだ

いよいよ
それが
球になって
転がるころ

ぼくたちは
剥けた 傷みたいに
そうだね
あたらしい
 ....
高齢者の運転は危険だよって
母から車のキーを取り上げた
買い物に行けなくなっても
母は文句ひとつ言わない
ただ
バッテリーが弱るから
エンジンだけはかけてやってと
小さな声で頼まれた
 ....
天国へ回覧板を回しに行った人たち。
もちろん手ぶらで、もちろん色褪せたサンダルで。
人間の3つの美徳を挙げるならば
柔和 誠実 ほほえみ

人間に3つの悪徳があるとしたら
傲慢 打算 ぼくみたいな飲兵衛

偶数が好き
奇数は不安定だから

きみもぼくも奇数月 ....
イオンタウンはいつでも涼しい
冷えた野菜の匂い
乾いた人混みの匂い

駐車場には警備員さんが
汗流し車両整理に精を出している
まるで神さまみたい

むかし、ふたりで
買い物してた ....
メガネ外して
泣きそうなのです

まばたきの
かずだけ心に蝶がいて

夜空がこわくてじぶんを抱きます
命、光輝く
命を生け贄として
幸せ、花開く
不幸せを養いとして

どんなに喜びの深い海にも
一粒の涙が
溶けていないということはない










*谷川俊太 ....
ファスナーが馬鹿になった。
昨日までは天才だったのかもしれない。
今を、静けさが支配している
静けさは私という不安を抱き留めている
私は静けさのなかで震えている

静けさのなかですべては始まるから
静けさがすべてを支配するから

私は吐きそうになりなが ....
開けた勝手口へ涼風が届いた。
胡瓜と茄子のお礼にと、今朝早く。
さよなら ´

入り口も出口もなく 近さも遠さもない声の内にあなたの裸体は張りついている
通り雨のような服のなかをあなたは歩いて帰り 、わたしは通り雨のような服の袖口であなたを見失う

 ....
いつまでも一緒にいようね。
割り算のやり方なんて忘れてさ。
あたしが
まだ赤ちゃんだった頃
産んでくれたかあさんの乳房は
あたたかい海のようだった

あたしが
まだ赤ちゃんだった頃
とうさんは
ただの一人の男の人だった

あたしがまだ赤ちゃ ....
君の事なら何でも知ってる。
お墓参りの線香を一本くすねた事も。
みとれていたのは恋をしたから

朝のひかりで空の詩を書く

手紙のように話をしている

風にはきっと心があった

紙ひこうきで何度も出会う
闇の重みがぐんにゃりと
魂に激しく切迫し
私の意識は朦朧として
呻きながら覚醒する

真夜中の病棟にただ独り
呻きながら覚醒する

ハッと息を呑むこの瞬間、
孤独が生きて立ち上がり
 ....
君の幸せは、もう、静かな心臓へ帰るといい。

夜間飛行のともしびが、
寒い砂漠の夜空に灯るといい。

君の笑顔は、もう、私の部屋から出て行けばいい。

そこで砂漠の闇のような心と ....
目が覚めたら夏だった。
覚えのないミサンガをしていた。
印あかりさんのおすすめリスト(344)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
クリームパン- クーヘン自由詩13*19-10-7
ポエム- la_feminite_ ...自由詩8*19-10-6
顔(改訂)- ひだかた ...自由詩619-10-5
チョキ- クーヘン自由詩11*19-10-4
ぜんぜん面白くない- こたきひ ...自由詩1019-10-3
AQC- クーヘン自由詩7*19-10-1
月夜には- 梅昆布茶自由詩14+19-9-24
- クーヘン自由詩8*19-9-22
いいよ- クーヘン自由詩2*19-9-16
秋はそこから- そらの珊 ...自由詩14*19-9-16
ゆく- クーヘン自由詩2*19-9-8
いちばんきれいなころ- 杏っ子自由詩219-9-8
靴を買いにいこう- はるな自由詩219-9-8
錆行く声- ガト自由詩11*19-9-4
回覧板- クーヘン自由詩4*19-9-1
反照- 梅昆布茶自由詩1619-9-1
静かな世界- 秋葉竹自由詩1319-8-31
夜空がこわい蝶- 秋葉竹自由詩819-8-27
命、輝いて*- ひだかた ...自由詩9+*19-8-26
ファスナー- クーヘン自由詩6*19-8-26
叫び- ひだかた ...自由詩5*19-8-21
お礼- クーヘン自由詩4*19-8-20
さよならとひきわらい- DFW 自由詩10*19-8-19
割り算- クーヘン自由詩4*19-8-19
夜明けがくる前に- こたきひ ...自由詩819-8-16
線香- クーヘン自由詩1*19-8-14
紙と暮らす- 水宮うみ自由詩11*19-8-14
闇と孤独(改訂)- ひだかた ...自由詩1219-8-12
砂漠のともしび- 秋葉竹自由詩1419-8-12
ミサンガ- クーヘン自由詩2*19-8-10

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