食べ頃を通りすぎた
一房の葡萄の実は
ぽろぽろとその房から
こぼれ落ちていく


一粒ちぎれていく度に
甘い香りがそばに漂って
服に染みついた気さえする


真昼の内から ....
白い羽が一枚
舞い降りてきた

冷たい乾いた空気の中
灰色の空を背景に
ゆらりゆらりと
右へ左へ傾きながら
緩い速度で堕ちて来た

誰にも触れられないように
汚されることのないよう ....
嫌な夢を見て、気分悪くても今日をやらなきゃ行けない。寒いけど
パソコンの使い方、よく分からない。結局windows7とwindows10どっちがいいんだ
浴槽に数がこびりついていて、スポンジと ....
金桃にまぶしいさば雲の大きいの
沈んでく太陽にむかって
ゆうゆう
およいでく
みず色のひろい、ひろいそらだよ

風がひえてきて葉っぱのにおいは甘くって
こどもたち、眠そうに体温があがって ....
社会の役に立ちたくないと思って
できもしないことを宣言する
セミナーの内容はわからなくとも
自分にもできることがあること
完璧な不能者でないことを呪い
カツカレー定食と水を食べ飲みする
ゴ ....
立ち止まって
空を見上げる
そこになにを
求めるでもなく
ただ上を向いていたい
あんまり下ばかり見ていると
堕ちてしまいそうになるから
たまには深呼吸して
空を見上げて
高みへと飛ん ....
腹減る俺、闇夜の帰路の側溝にあたたかに漂う洗剤の香りをかぐ 取って付けたように放たれたアイシテルは
とてつもなく無味乾燥で商業的で
気持ちが込められていないのがあからさまで
むしろ微笑ましかった

これでいい
だってあなたは煌めくスター
舞台の上 ....
無人の待合室で数人の無が座っている
無たちは穏やかに語り合いながら、何も待たずに座っている
僕が待合室に入ったら、歓迎して無の仲間に入れてくれた
夜気晴らしに散歩したら無になれた
無量大数になるよりも無になることは楽しいから、無になれたとき、何もないのは楽しいねって誰かと話したかった
みんな同じピアノを弾いている
たくさんの手が、それぞれの好きな音色を奏で
みんなピアノを弾いているうちに眠った。
早く起きた午前中
亡き父の畑で収穫したスイカを洗っている。

父と話をするように。
父と顔を合わせるように。

綺麗に晴れた夏の午後
大きなスイカを四つに切って
大きな口でかぶりつく。 ....
わたしはよく
遺書をしたためる

これから冬がきて
息凍るころ
体もしゃりしゃり
うごかなくなる
お布団に張り付く日々

いただいてばかりでいきていると
屋根つきぬけて
そらにか ....
ふりつもるものはなに
きおくのなかのたびのはじまりは
こもりうたのようにこころをときめかせるものだ

かかとのないくつであるきつづける
ぼくにひつようなものはいちにちぶんのあいと
おきわす ....
どうせ豚箱送りや
って言うてみたけどそんな予定はない
片方選べ言われて両方選ぶ
そんな生活できたらええな思て
陽が沈む前に俺らは抱き合う
何もない夜にお前が寝た後で
明日の朝無事にテレビ見 ....
視線を奪われた白いカーブ
狭間のプールの匂い
青かったはずの人工的な水の塊も
夏が終われば緑色になってしまう

とてもしなやかに弧を描いて
滑り落ち、そのまま飛び込んで
水しぶきが舞う
 ....
山青なり枝芽つき
川縁に掃除機が壊れてあり
もう駄目やった三月とくたびれた俺
要塞に割り箸持って引き籠り
どないにでもなる

西陽を庭で吸いながら
終わった夢について考えると ....
公的機関の従事者ならば訓告は三度で戒告にあたる。これをもって訓告は最後通告とする。

煽り、相手の尊厳を傷つける目的の言葉及び不快な書き込みについて等々の条項に眼を通してみた。
なるほど、こち ....
ん、まま、ん、ま
んまんま、うんま
なんだか疲れた

ん、まま、ん、ま
んまんま、うんま
でも休めない

ん、まま、ん、ま
んまんま、うんま
まだまだこれから

ん、まま、ん、 ....
笑っちゃうくらい
ネガティブな投稿が見当たらない
君のSNSの本アカに

「反吐が出る。」

と思いながらイイね!を押す僕

そんな僕の
少しだけ「楽しい 嘘」を
上乗せした投稿に ....
  どこかの駅で
  列車や言葉や人影など


  待っていた
  観念的な雪を肩に
  積もっていくにまかせ


  けれど沈む日の悲しさだけは
  わたしたちを灼いてい ....
  水子たちの
  うつろな口から
  明日が よだれのようにこぼれた
  舗装された道をわたしたちがあるく
  霧もないが月もない夜
  大声で笑いながらあるく
  ゆうべの夜汽車から
  わたしたちは悲しさをひろった
  たがいの指をつかい傷だらけの愛をかぞえ
  蒼くけぶる夏のかげに涙あふれるまま
  遠い山から朝日が耀くのをみつめた
  ....
とおくに花火の音が聞こえる
あの音のしたで
女の子や男の子が
恋をしているのかな。

大人たちは浴衣をきて
すこうしかっこうつけて
林檎飴をかじりながら
いろっぽく駆け引きなんかしちゃ ....
夏の夜に浮かび上がる
さそり座の心臓、火星
とうたっても
こちらの夜は星座もろくにみえやしなくて

夜空は地上に住む人の心を写す鏡だというなら
みやこのこころはどれほど滅んでいるのかしら
 ....
いたく、つらく、寒くてまっくらなほど

わたしのことば跳ねあがる

深く沈みこまれて溺れていくそのときに

ばねが跳ね返ってきてわたしをひっぱたく

さあ飛んできや

なら、思い切 ....
おかあさん、あなたのいない夏がまた来たよ
そうしていま選挙の時期です
口癖のように歌のように
あなたはいつも
社会貢献できてわたしの人生は幸せよ。
そう、甘ったるく高い声で
誰にも有無を言 ....
神社の鳥居の下で倒れた
おじいさんに若さをあげたい
もう何も言わない
ぴくりともしない
髪の毛一本が風でふわりと飛んでいく
光れる救急車が
ぜえぜえ言いながら交差点を曲がり
絶叫しながら ....
お小遣いためて雑貨屋さんで思い切って買うお皿

朝顔のつるが伸びていくのを見る小さな庭

葉影の落ちるベンチで汗を拭き取るハンカチ

ぜいたく品のようで人が失ってはいけないもの

でも ....
最後の、その瞬間
私がもらったもの
あたたかい笑顔や
冷えたやさしさに
胸が焼けるうらみ
赤い葉のふる森の
その奥を見つめて
喉が乾いて寂しい
飢えた狼の足おと
はらわたが消えて
 ....
印あかりさんのおすすめリスト(344)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
葡萄- 葉月 祐自由詩4*16-11-1
白い羽- 坂本瞳子自由詩1*16-10-31
ゆっくり行こう- 水宮うみ自由詩5*16-10-31
そろそろかえろ- 田中修子自由詩4*16-10-31
社会の役に立ちたくないと思って- 奥畑 梨 ...自由詩116-10-28
少しだけ- 坂本瞳子自由詩2*16-10-28
2016/10/25_20:38_- 奥畑 梨 ...自由詩116-10-26
皆の王子様- 坂本瞳子自由詩1*16-10-25
仲間- 水宮うみ自由詩1*16-10-17
- 水宮うみ自由詩1*16-10-17
眠った- 水宮うみ自由詩2*16-10-15
父の畑- 梓ゆい自由詩116-10-5
遺書- 田中修子自由詩5*16-10-4
かかとのない靴- 梅昆布茶自由詩516-9-27
どうせ豚箱- 奥畑 梨 ...自由詩216-9-13
25mプール- 青の群れ自由詩416-9-11
どないにでも- 奥畑 梨 ...自由詩5*16-9-7
ネット犯罪者への訓告3- アラガイ ...自由詩5*16-9-5
んまま- 坂本瞳子自由詩2*16-8-25
愛しいパーフェクトワールド- 蜜 花自由詩116-7-30
冷たい駅- 草野春心自由詩416-7-18
水子- 草野春心自由詩216-7-18
曙光- 草野春心自由詩116-7-16
音花火- 田中修子自由詩2*16-7-11
桃たべる朝- 田中修子自由詩3*16-7-6
トランポリン- 田中修子自由詩2+*16-7-4
がいこつつづり- 田中修子自由詩16+*16-7-2
でも俺シャイン- 奥畑 梨 ...自由詩4*16-6-30
- 田中修子自由詩2+*16-6-30
墓石のような言葉- 田中修子自由詩2+*16-6-26

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