朝起きると夢のなかにいた。
目覚ましアラームはなぜか「ワレワレハウチュウジンダ」になっていたし、窓から見える空はフルーツジュースみたいな色をして輝いていた。
宙に浮かぶスマホが言うには、僕 ....
たましいが
夜に錆びたぶらんこのように鳴っている

どこへいったの ねぇ わたしの半身たち
あざの浮かんだ あなた
詩を書くのがじょうずだった あなた

半身がふたり 抜け落ちた わたし ....
シンクの窓から
光が生まれている
質量はないが
手触りは淫靡だ

わたしたちは渇きやすいから
眠りの岸辺に
傷だらけの素肌をさらす
思い出せない言葉に囲まれ
猫の亡霊を見た──まひ ....
光りが僕の身体を切り取り地面に張り付ける
重力に引っ張られ立ち上がることはない
そこにいなさいと蟻が行進する

夕日が沈み影が消えてしまって
もうそこには僕はいない
缶蹴りの音だけは
 ....
肉の激痛、全身を貫くなか
魂の認識、一層鮮明に
意識保ち、いずれ帰郷する
冷凍フライドポテトを油で揚げる
わぁお店のみたい
美味しいね
なんだかとても評判がいい
ちょっと複雑
前にもこんなことがあったっけ
いつもは手作りするマーボー豆腐だけど
レトルトマーボー ....
ふだんの平凡なふつうの暮らしの中に
幸せはある
幸せは
何か特別なものではなくて
ふだんの平凡な暮らしの中にある
早寝早起き朝ご飯
午後の散歩や友達との語らい
夜の一杯の焼酎など
ふだ ....

からだじゅうのあなたを摘みとりながら
指はあおく湿っている
記憶はうすくひきのばされて
ところどころやぶけながら
いつまでも種を蒔きつづける

おもたい夢を湯舟に投げこんで ....
しーちゃんちの壁は砂壁で
さわるとちょっと手についた
しーちゃんのなかにチェーンのきれた自転車があって
ときどき走りたそうにタイヤをならしてた
しーちゃんのとなりにいればいつでも傷つくこと ....
くやしいとき
空の色も憎くなる
雲が遠いのもうらめしい

足にはいた靴の
なかの指に力を入れる

地球に踏んばる
のしのし歩く

くやしい心に
桜いろの風がふいた
さくらの花びらのみしりとひらくときの
衣擦れみたいなわずかな音をたべる春待ちたちはやさしい
わきあがるように生まれては こすれるみたいに消えていく

意味のないやさしさはごちそうだ
生温 ....
発つ朝に
白い燕の飛ぶ夢を見た
と君は云った
そして窓辺の水栽培の
青いヒアシンスを
はじめて見るもののように見つめていた

この季節が来ると
ことに青いヒアシンスを見ると
 ....
雪の冷たさの青の空
桜のつぼみに咲くなとわめいてる
私を殺していたあのころ

なんで

好きな人は働かなかった 家事もしなかった 絵だけ描いてた
絵は息をのむようなやさしさだったのに
 ....
嗚呼 暖かな日の光
春うららか のどか 陽だまり
膨らみ始める 桜のつぼみら
上着 脱ぎすて かるくなる こころ
光の中 あゆむ おどる

 自らの情熱を 燃え輝かせる
 命を 陽光で ....
わたしが家事をしながら
ことばをちょこちょこ書いてるあいだ

きみは
外でるんるんはたらいて
手作りべんとうがつがつ食べる
うちに帰ればむしゃむしゃゴハン
つーんと薄荷のお風呂に入り
 ....
絡めあうゆび

傷だらけのたましい

ふたりぼっち

ビルと家々との間に

はんぶんの月


体重かけていいですか

あなたは軋むかも知れない

熱と匂いを吸わせて下さい ....
靴を鳴らして歩く田んぼの畦道
やんちゃに暴れる子犬のリードを父が必死に手繰り寄せる
寒さに負けまいと白い息を吐いて私は走り出す
気づくと遥か後ろで手を振る父が私を呼んでいた。

遠くに見える ....
わたしが投げつけた鋭利な言葉が
あなたを傷つけ
諸刃の剣となって
わたしを切りさく

傷は繊細でむず痒い痛み
痛くも心地よい倦怠が
全身に広がっていく
感情の
空虚な痛み、悲しみ、怒 ....
シークヮーサーの爽やかな風味は、青い果実の時特有のもので、オレンジ色に完熟すると、シークヮーサーだって、甘いみかんになるのだって、完熟シークヮーサーをたくさん頂いて

風を聞こう
時を見よう
 ....
ラベンダー色の海に身をひたし
悲しみを咀嚼した
ガラスの隙間から
誰かのページをめくる音がきこえる

屈折して
青い血が飛び散る
卵の殻のなかではぐくまれた
そうしていつか 荒涼たる浜 ....
雨の日の公園で誰も遊ばない紫陽花だけが生き生きと咲く

届かない想いは重い石のよう水に浮かべても沈むばかり

大好きな夏の砂浜活気ある不可能なこと見当たらない

簡単に作れ美味しい料理ある ....
ナツメ球一っつほしい暗闇に灯って護れ哀れな部屋を 君は笑っているのです
この世に何の跡形も無い
存在の事実さえ消え去ろうとしています

その君がここにいてくれる
きっと素晴らしいことに違いありません

君は笑っているのです
決して交わ ....
きみが
ふるさとを
いとしく呼ぶ

あいづ と

づ、にアクセントをおいて

うかうか
夜行バスで
きてしまった
きみが歩いた町を
見たくなってさ

雪の白と温泉の湯気
 ....
ダイナミックな荒々しさや悲しみは

フランス喜劇に鑿ふるわれて

ひとや自然や建物は小景に繊細に描かれていく

口からこぼれる呻きや

木々が風に鳴る音や

建物がたてる静けさは
 ....
愛が泥のようだ
   
見慣れた街が異国になって
まばたきをする
   
汚れつちまつた上着を羽織り
わたしは先天性ホームシック

幼い頃に盗まれた
大事なものを探すけれども
それ ....
わたりがにのフィデウアは、僕の恋人
半年に一回くらい、僕と妻は君を食べる
君はいつも白い渚からやって来て
まるごとぶつ切りにされ
黄昏の陽を浴びた二人に食べられる

君を飾る赤と黄のパプリ ....
傾いて回る地球
昇る太陽 沈む月
俯いて歩く君
凍る体温 冬のせい

濃くなる影 薄まる存在
遠くなる果て 近づいては
また離れてく君達は
まるで月と陽のようだ
たまに重なれば光を食 ....
 数学と推理小説が結婚して

 生まれてきた左利きの子供

 そんな感じ

 現象と事象と予測を

 アルファベットと数字で表現

 感じたことをそのままにしないで

 で ....
.
印あかりさんのおすすめリスト(344)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
朝ごはん- 水宮うみ自由詩2*17-4-28
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それでも料理は嫌いじゃないのです- そらの珊 ...自由詩7*17-4-22
幸せ- ホカチャ ...自由詩2*17-4-8
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自転車- はるな自由詩217-4-5
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春待ち- はるな自由詩417-4-1
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なんで- 田中修子自由詩11*17-3-29
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くりかえしくりかえそ- 田中修子自由詩11*17-3-7
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初めての影送り- 梓ゆい自由詩317-3-6
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完熟したシークヮーサー- 水菜自由詩317-3-5
水族館- 伊藤 大 ...自由詩6*17-3-4
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お祈り_2017.02.25- もっぷ短歌217-2-25
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インディアン・サマー- 田中修子自由詩21*17-2-17
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ホームシック- やまうち ...自由詩5*17-2-12
わたりがにのフィデウア_★- atsuchan69自由詩5*17-2-11
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