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とっくに燃え尽きた私の夢、

桜の花々白く白く青空に映え
その下を忙しく歩き過ぎる人

わたしとあなたは
ばらばらに進みながら、
一つの目的地を共に切り開いている

私たちが生きる、 ....
隣家の灯り、
赤々点いて
車列は街道に、
長々伸び
ピエタの画像*、
あまりに重く
俺はひたすら、
横になる

燃える心臓
喰われる脳髄
憂鬱な心、逆巻く時
どれもこれも言葉遊 ....
太陽が輝き
雨が降り注ぐ

この広大な墓地にて、

声を限りに叫んでも
誰にも届かない棺の中

沈黙の荒野を想起し
この砂漠で寝起きする

変拍子で進む旅
くぐもった声が絡み付 ....
くつろいでいるんだな
いつものイートイン、
いつもの濃いめのアイスコーヒー

午前だけ、
朝の薬に病状は落ち着き

顔を上げればガラス越し、
街はいつのまにか
雨に濡れ
傘の黄、黒 ....
異邦の人、独り
高曇りの空、歩む

街、穏やか
涼風は吹き抜け

現に馴染んだ者達
群れをなし
秋の甘やかな大気に浸る

異邦の人、独り
平静に包まれ
高曇りの空を歩みながら
 ....
夕闇、迫るなか
戯れる

子供たちは
歓声の余韻に

時を味方につけ
突き抜けてゆく

大人たちの影を
遥か超え

開かれていくこの世界へ
その輝きに震える心で

  * ....
手押し車を押す老人
たいまつの火は燃えている
異郷のこの地にひとり立ち
遥かな地平を凝視する

わたしはふるさとを持たず
同じ道を通い帰る
痛む脳髄を密かに抱え
それは静かに歩いていく ....
僕が世界と繋がるために
涼やかな夜風を浴びながら
今日も一つの詩を書き留める
それは静かな吐息をついて
雨降る白壁に投映される
夢の間に間の幻灯機
巨大な毒蜘蛛を追いやって
雨滴を溢す紫 ....
小刻みに震えながら重い足取りで進む俺
どこまでも灰色に広がる地平が
奇妙な高揚感を誘う
不意に吹き抜ける強風に
踊り出す手足はてんでばらばら
関節の軋む音 辺りに響き
俺は自分が薄い膜の内 ....
暑い
暑いなあ
まるで真夏の暑さだ
地球が狂い始めて
オマエラ、人間のセイダロウ
そう叫んでいるかのように

路傍に屈み
タンポポの種を
ふぅと吹いて飛ばしている
子供が二人、
 ....
網戸の外は青い空
網戸の内は灰の心

青はあくまで深さ増し
鬱はどうにもどん底で

世界と私は無関係
私が無くとも世界は続く

ああ、全くそれなのに
涼風が肌を不意に撫でる
その ....
灰色の街道沿いの
深く暗い井戸の底、
白く円かな女の顔が
微細に揺れ動きながら
切れ長の目を閉じ浮かんでいる

死んでしまった死んでしまった!
わたしは戦慄のうちそう悟り
隣で無表情に ....
命、光輝く
命を生け贄として
幸せ、花開く
不幸せを養いとして

どんなに喜びの深い海にも
一粒の涙が
溶けていないということはない










*谷川俊太 ....
今を、静けさが支配している
静けさは私という不安を抱き留めている
私は静けさのなかで震えている

静けさのなかですべては始まるから
静けさがすべてを支配するから

私は吐きそうになりなが ....
闇の重みがぐんにゃりと
魂に激しく切迫し
私の意識は朦朧として
呻きながら覚醒する

真夜中の病棟にただ独り
呻きながら覚醒する

ハッと息を呑むこの瞬間、
孤独が生きて立ち上がり
 ....
今日も空は青かった
にこりともせずただ青く
無限の沈黙のうちに
それは在った

今日も私は無力だった
宇宙の虚無に耐えかねて
あなたにあることないこと
喋っていた

今日も黄昏は優 ....
光が渦巻いていた
熱風が絶えず吹いていた
人々は絶えず歩き過ぎ
俺は串カツ屋の前で
アイスコーヒーを飲んでいた
とても苦い味がした
身体が熱く飢えていた
生きることに飢えていた

す ....
小雨は
薄日を乗せて
銀の色

美しく
濡れて照り映えるのは
君のふくらはぎ

白く優しく季節に溶け

小雨は
薄日を乗せて
銀の色
夏の予感を
貪婪に膨らませ


 ....
雨が降ります
 草木濡らし
風が吹きます
 草木揺らし

)私はひねもすベッドのなか
)のっぺらぼうの死の幻覚に
)さ迷い目覚めてまたさ迷い

雨が降ります
 草木濡らし
風が吹 ....
光溢れる夏の午後
庭の梅の木が微かに揺れて
三才の僕はその瞬間、
〈じぶんは自分なのだ〉と不意に気付いた
なにものにも替えられ得ない〃この私という存在〃
その認識が僕を稲妻のように打ったのだ ....
病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵のように残り
自分が此処に居ることが
怖いくらいはっきりと浮き立つ

病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵の ....
詩は言葉とは違う

詩はイメージの閃光
あるいは、
言葉に先立つ豊潤な沈黙(圧倒的な静けさ)
木霊する声の止めどもない湧出

そうして、
詩が言葉になるとき
詩は遥か彼方に遠去かって ....
歩け、歩け、
ひたすら前へ

母語に吃り言葉を失い
途方に暮れて立ち尽くしながら
貴女の後ろ姿を不意に見い出し

ひたすら前へ
歩く、歩く
 
木霊し続ける声の方へ

今日も巨 ....
一つの生をたずさえて
一つの死をたずさえて
赤ん坊から老人マデ
寄り道しながら
僕は行く

)今は何もせずぼうとして
)うねる夏の光を夢見ながら
)美しく深まっていく世界を信じ

 ....
兵隊蟻の隊列
ポテトチップスの欠片

吹く風、生暖かく

蹴散らせ!踏み潰せ!

整然とした生の営み
獰猛な死への傾き

僕は天を仰ぐ
二本の巨人の足となり





 ....
降り続く雨に
赤い薔薇は薮の中
凛と咲き誇り昔日の
君の面影、呼び起こす

 *

この雨のなか
はしゃぐ子らの声上がる
病棟の窓辺のやるせなさ

 *

一雨毎に色深める
 ....
暑い
むしむしと暑い
〈病院の冷房は皆さんの健康のため26度設定です〉
自律神経失調症の僕は
ぼうっとしてしまう
ぼうっと遠い海を思う
青く涼やかな海原が
静かにたゆまず波打って
潮の ....
咲き誇る紫陽花
憂鬱な思いに
濡れたふくらはぎ
閉じられる傘

 *

雨上がりの明るみ
触れ合う額と額
優しい石鹸の匂い













 
ぎらぎらと陽が照っている
草木が緑に燃えている
世界はゆらゆらと揺れている

折しも二匹の紋白蝶が
絡み交わり輪を描き
白々と視界を過っていく

いったい何処へ行くのだろう?
自ら描 ....
静けさ
ちょこんと
座っている
気付けば
夜底に
座っている

私は寝床を整える
不眠の昨夜を払うように
新しいシーツで敷布団を包み
黄色い朝の喧騒に
心の奥処の祭壇が
荒らさ ....
印あかりさんのひだかたけしさんおすすめリスト(37)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢と未知- ひだかた ...自由詩7*23-3-20
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ミイラ- ひだかた ...自由詩8*22-10-17
朝にくつろいで- ひだかた ...自由詩7*22-10-17
ツキヌケル、秋の朝- ひだかた ...自由詩722-10-13
光の、子供たち- ひだかた ...自由詩722-10-3
ふるさと- ひだかた ...自由詩6*22-6-19
一つの詩を- ひだかた ...自由詩12*21-5-20
現〇夢- ひだかた ...自由詩820-10-18
夏日- ひだかた ...自由詩7*20-5-12
鬱と青(改訂)- ひだかた ...自由詩919-10-28
顔(改訂)- ひだかた ...自由詩619-10-5
命、輝いて*- ひだかた ...自由詩9+*19-8-26
叫び- ひだかた ...自由詩5*19-8-21
闇と孤独(改訂)- ひだかた ...自由詩1219-8-12
今日もまた、明日もまた- ひだかた ...自由詩1419-8-9
光の星- ひだかた ...自由詩12*19-8-5
面会2_夏の予感- ひだかた ...自由詩719-7-14
日曜日の幻覚- ひだかた ...自由詩719-7-14
そのとき世界は- ひだかた ...自由詩719-7-12
病院の午睡時- ひだかた ...自由詩12*19-7-10
詩と言葉- ひだかた ...自由詩6*19-7-9
walk・on_19- ひだかた ...自由詩619-7-8
一つの生をたずさえて- ひだかた ...自由詩8*19-7-7
殺意(改訂)- ひだかた ...自由詩519-7-5
入院生活2- ひだかた ...自由詩719-6-30
看護士と海- ひだかた ...自由詩819-6-28
面会(改訂)- ひだかた ...自由詩619-6-24
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静けさ、ちょこんと- ひだかた ...自由詩1619-5-20

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