放めく光宙線が
緩って泡らいで
立穿形を弔じる
この黒茫の耳海
遥虚より電って
塩解成を延繰し
雷色の星桃球に
喉燃猿が爆らう
わたしはたぶんかなり疲れていて
これ以上1ミリグラムだって溶けない
飽和寸前の塩水のようにぎりぎりで

でも

疲れているのは心なんかじゃなく
塩辛いのは涙のせいなんかじゃなく
あくま ....
降り注ぐ陽光の
ウルトラバイオレット
億千万の雨粒は
一つ残らず光線に撃ち抜かれ
無数のプリズムが
宙に弾けては消えていく
木漏れ日の中で
メロディは加速する
水たまりがスプラッシュす ....
終わらない海を想像して
約束という言葉をちぎっては流す
冬が終わったら会いに行くから
そんな約束を果たせないまま
もう季節は夏になろうとしているので
出せなかった手紙は紙飛行機にして
非常 ....
震える手で引いた線のおしまいの部分
そこから少しだけ離れたところに小さな点を打つと
その点から黒い煙が垂直に立ちのぼっていく
火葬場の煙突から吐き出されるものよりも弱々しく
煙草の煙よりはずっ ....
買って帰って
組み立ててよ
おれを

そのあと
一生飼っておくれよ
使えない奴だなんて言わないで
やさしくして
やさしくするからさ

たまには
散歩に連れてってよ
いっしょに真 ....
あきれるほどの
真っ直ぐさで
ちょうだい
なりふりかまわずに
その身体ごと
ぜんぶ
咥えられたままで
ただじっとしている
情けなさも
情けないよって
口にしてみれば
なんとなく
 ....
 鱈の干物、すなわち干鱈を、ベランダで黙々と割いている。
 春の日差しが少し眩しい、三月の最後の日曜日の午前中。どうやらおれもついに花粉症になってしまったらしく、さっきからくしゃみが止まらない。にも ....
ぼくのくちびるから
溢れ出した言葉は
美しい貝殻のような形の
きみの耳に流れ込んで
まばゆい光を放ちながら
絶え間なく反射しあって
きみの頭の中に
ゆっくりとイメージを結晶させていく
 ....
地球のてっぺんから
百万発のロケット花火を飛ばして
高原でバーベキューなんかやってるような
さわやかな連中を追っ払ってやりたい
乱暴な音楽が流れ始めたら
ちぎれるほどめちゃくちゃに頭を振って ....
イチゴのにおいのするピストルで
氷のなめらかさの弾丸を放って
稲妻の響きはハイビスカスのかたちを描き
空気のざわめきはボーダーコリーのかたちを描く
コパトーンと遠雷
スコールと狙撃手
チョ ....
風が光っている
それを
瞼の裏で感じて


われに五月を


犯罪的なほどに
短いスカートをはいた
女子高生の耳元で
一編の詩を
ささやいてみたい

気が合えば
ふたりで ....
おじいさんが かぶの たねを まきました。
ていねいに せわを したので、
かぶは みるみる おおきくなって
おおきな おおきな かぶが できました。

おじいさんは ひとりで かぶを ひっ ....
まさか
こんな所に
XXクラゲが
いるとは
思わなかった

ぼくはたまたま
近所のコンビニまで
時速160キロで移動中に
道路のど真ん中に落ちていた
XXクラゲを踏んで
大クラッ ....
五月の地表を離陸したこいのぼりたちは
太陽から吹いてくる風を上手い具合に活かして
素晴らしいスピードで重力圏を離脱した

それはこいのぼりたちにとって
反乱であり革命であった

こいのぼ ....
ぼくは
腐った野苺を食べてしまったから

おかあさん

さよならです

片耳のちぎれた野良犬が
悲しい目でぼくを見つめているよ

灰色に濁った
その目の奥から覗き見る世界は
ど ....
詩とは直接関係ありませんが、
現在宇宙で活動中のエンデバーからの映像を
リアルタイムで見ることができます。
宇宙飛行士目線のカメラ映像になっていることもあります。
何かインスピレーションを得る ....
スーパーアルカロイド
スーパーインポテンツ
スーパーウーハー
スーパーエロス
スーパーオーガニック
スーパーカルチャー
スーパーキック
スーパークラック
スーパーケミカル
スーパーコ ....
見たものを
すべて
心の中に閉じ込めて
持って行きたい

今夜

それなのに
掌に掬った水のように
うわずった声が
後から後から
唇からこぼれては
二度と取り戻せない

だ ....
- - - - - キ リ ト リ - - - - -


瞼の裏側にしか存在しない映像がある


- - - - - キ リ ト リ - - - - -


暴力が
形を伴って立 ....
光る波が
微細な振動を伝えて
共鳴する和音が
朦朧とした調和に導く
覚めてゆく鼓動
光る波が
見渡す限りの一面に反響して
どこか遠くで死んだ音が
今ここで終わり
どこか遠くで生まれた ....
その眩しさを
目玉のいちばん先端の
敏感な部分で呑みこんで
身体中の毛穴を開いて
そこから叫び声をあげる
目も眩むほどの暗闇のなかを
まっ逆さまに転がり落ちて
深いところにたどり着いたら ....
(いつだったかよく覚えていないけど
 まだ寒い季節のこと)

シャッターの下りた商店街を
手を繋いで歩いたね
ふたり

(生ビール×5杯
 芋焼酎ロック×4杯)

酔っ払って
お ....
ほどけて溶けるように降り注ぐ
午後の木漏れ日の下で
ジョニーとスーザンは

最近発見された
水星の表面にいくつも刻まれた放射状の巨大な溝のことや

あの頃のおれたちって
突っ走って ....
朝の七時に電話が鳴るのは
たいていの場合
良い報せではない



受話器の向こう側で
母が

 お父さん、昨日の夜、シンキンコーソクで、


妙に軽やかな声で言った

 ....
塔のてっぺんにある
暗い部屋の
すみっこで泣いてる

よくわからない機械の
リモコンを握り締めて
ずっと泣いてる

何かが壊れるときの音を
上手に真似できる
それがぼくの特技

 ....
ロックンロールの
いちばん先っぽに
くちづけて
鳥になったイメージで
口笛を吹き鳴らす

何も事件がおきていないので
テレビでは
過去のニュースの再放送が
だらだらと垂れ流されている ....
かみさま って
ひらがなで書くのは反則だ
世界 ってやつをひっぱり出すのも
ルール違反ってことにしよう

そこから
おれたちはまず
書きはじめなくてはならない

雨上がりの
濡れた ....
 メキシコシティの古い教会の前に、満開の黄色い花をつけた大きな樹があった。セルリアンブルーの空と、滴り落ちるように咲き誇る鮮やかな黄色い花。そのコントラストは、瞳孔に刺すように眩しく、そして美しかった .... 深夜のキッチンで
冷蔵庫の小さな灯りだけをたよりに
ピザトーストを作るみたいに
まっくらやみのなかでも
片手でブラジャーを外してしまえるように
なりたかったんだよ

さりげなさを許さない ....
大覚アキラ(759)
タイトル カテゴリ Point 日付
vision/1自由詩0*08/5/22 10:51
塩水自由詩308/5/19 17:01
キラーチューン自由詩208/5/15 17:35
約束自由詩508/5/14 1:21
ピリオド自由詩408/5/13 15:01
センチメンタル・ジャーニー自由詩5*08/5/9 2:10
本能自由詩108/4/30 19:37
干鱈散文(批評 ...208/4/30 19:05
アクロス・ザ・ユニヴァース自由詩308/4/30 17:17
流れ星降り注ぐ静かな夜に革命がはじまる自由詩7+08/4/22 17:23
ベイビースター自由詩208/4/17 2:10
われに五月を[group]自由詩1108/4/14 16:55
おおきな かぶ(のようなもの)自由詩2*08/4/2 0:44
○×式自由詩6*08/3/25 3:31
宇宙こいのぼり[group]自由詩6*08/3/21 12:43
腐った野苺自由詩808/3/14 18:48
2008年宇宙の旅【NASA TV】おすすめリ ...208/3/14 13:45
スーパースーパースーパー自由詩208/3/13 16:41
[group]自由詩708/3/4 17:57
アンダーカバー自由詩3*08/2/26 18:31
交感自由詩208/2/19 14:35
肉感自由詩008/2/19 14:25
目をつぶるよりもかんたんな方法で自由詩308/2/8 17:21
午後自由詩208/2/6 14:59
シンキンコーソク自由詩308/1/29 14:26
詩亡遊戯自由詩608/1/23 14:34
ロード自由詩108/1/18 9:44
希望自由詩2608/1/16 15:44
LLUVIA DE ORO散文(批評 ...008/1/16 14:12
おっぱい自由詩008/1/11 14:58

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