さくらんぼの茎を
口の中で結ぶことができるからって
それが何になるっていうの

もどかしいのが好き
思いどおりにならないのが好き
もがくような感じも好き

さあ
まっさかさまの森の奥 ....
せつない

せつないよ

せつなさのなかで
火が燃えているよ

せつなさのなかで
ロケット花火が
飛び交っているよ

ああ
戦争だ

おい
おまえら
戦争なんだよ

 ....
君は

言葉を見たか

路地裏の突き当たりの
饐えた臭いのする真っ暗闇の中から
ゆっくりと立ち上がる言葉を見たか

君は

言葉を見たか

見知らぬ星座の片隅に
燦然と輝く小 ....
興奮を コーフン と書くだけで

なんだか 許してしまえるニュアンスになるね

ねぇ いま きみ コーフンしてるかい

ぼくは すごく コーフンしてるよ

失われた十年 よりも

 ....
スローモーションで放たれる
微細なスプレーのように
思念の粒子を空中に固定して
一粒づつていねいに色を投射してゆく
集中力を切らさないように
点と面のそれぞれに
力を加えるバランスを意識し ....
ずどん
と降ってくる

忘れていた
昨日 投函する約束だった
あの手紙のこと

鼓膜を破るほどの 響き
もし 頭蓋骨の中が空洞ならば
きっと 永久に反響し続ける
そんな感じの 響き ....
おれはきっと
あんたが死んでも
泣いたりなんかしないし
この先二度と
あんたに会えないとしても
たぶん平気だ





たぶん ね





実際のところ
ほと ....
慌しくビルが建設されてい
るその隣では解体中のビル
が何かの憂さ晴らしのよう
に乱暴に破壊されていてそ
の隣のマンションの一階の
コンビニは昼食を買い求め
るサラリーマンで溢れてい
てす ....
十二月

凶暴な北風が
アイスピックのような鋭利さで
ちいさな子どもたちの目を突き刺して
後頭部から抜けてゆく

視力を奪われた子どもたちは
公園の砂場に集まって
花火を上げる

 ....
壊して
確かめる
この気持ちの意味
そして
終わったものに
ひとつずつ順番に
名前をつけて
それで
安心する
陳腐な構造で
思い込みの螺旋を
縺れながら滑り落ちる
交感
ある ....
おまえは
高速道路の路肩で
立小便をしている神様を見かけると
いつも通り過ぎざまに
ショットガンで撃ち殺していたね

いつか罰が当たるぜって笑っていたら
本当に罰が当たって
高速道路の ....
忘れたくないのは
あの夜の
イソジン味の
くちづけ

海沿いの駐車場で
満天の星の下
一人で眠る
車の中

味のしなくなった
チューインガム

風に掻き消える
タバコの煙
 ....
不安定な水面のように
流れていくテールランプの赤を
ゆらゆらと滲ませる
十一月の濡れたアスファルト

落ちた花びらが流され
下水道に呑みこまれていく

この都市の中には
すでにどこに ....
カップの中の恐怖が
蒸発しきってしまうまで
西日の当たる窓辺に置いて
忘れた頃に覗いて見ることにする
ガラス越しのプリズムが
灰色の壁にいびつな虹を映す
シーツとタオルケットの隙間から
 ....
囁くような声で歌いながら
磨り減ったペンの先で
点と点を結んでゆく
誰かが残していった徴と
それを結ぶ行為の意味も
やがていつしか変わっていくだろう
触れたぬくもりは
テキストよりも映像 ....
ここは輝かしい地獄だ
そして同時に
ここは陰鬱な天国だ

ある者は
今日一日を生き延びたことを
心から感謝し
また
ある者は
明日も生きねばならないことを
心から呪っている

 ....
底なしの真っ黒な空に
銀色の鳩が
ゆっくりと堕ちてゆくよ

小さな子どもたちは
遠くに旅立つ準備を済ませ
みんなで手をつないで
風に向かって立っている

大人たちは
かすれた口笛を ....
九月なのに炎天下で
九月なのに濃紺のスーツは汗まみれで
九月なのに就職活動中の女子大生たちによる真昼の行軍が
九月とは無関係に地下鉄の出口から延々と続いている

彼女たちはそれが決まりごとで ....
#81

 やさしくしてほしい

 あたまをなでてほしい

 ぎゅっとだきしめてほしい

 ことばはいらない



#82

 土の中には
 たくさんの死体が埋められてい ....
赤い砂が
点々と道にこぼれていて
導かれるようにそれを辿ると
その先には

ガラスの破片

蝿の群れ

潰れたカラス

目を見開いて直立不動で
何かを大声で叫ぶ
死にかけの女 ....
今日のキスを明日までとっておいて
明日するはずのキスは明後日までとっておいて
そんな感じで生きていこうかな

って昨日思ったんだけどさ

おれは今日
正確には今夜
より正確いうならばつ ....
テレビのバラエティ番組は
基本的にいじめの構造で成立しているから
それを観ているぼくの眼からは
まばたきするたびに血がこぼれ落ちます

 言葉で世界を
 変えることができると思いますか
 ....
きみには哲学がない
思想も理想もない
あるのは希望だけ

ボウルいっぱいのシリアルに
冷たいミルクを注いで
シルバーのスプーンで掬い上げる

きみの未来は
とても清潔でひんやりとして ....
あの彗星を追い抜くには
おれの命はあまりにも遅すぎる

もっとスピードを

もっとスピードを

摩擦熱で燃え上がって灰になるまで

もっと軽やかになるために
おれは足の小指を切り落 ....
鮮やか
鮮やか
眼も眩む青空に
吊るされた虹

くっきりと
痛いほど
焼き付けて
きつく瞑ると

眼の奥で
青が
けものみたいに
震えている
気がつけば
わたしは
人生を盗まれていた

わたしがしゃべる言葉は
どれも借り物のようで
まるで誰かが
わたしの口を勝手に使って
しゃべっているような気がした

誰に向かってしゃべ ....
だれかの温かい肌や
柔らかい身体の感触が恋しくなって
抱きたいなあとか
抱かれたいなあ
なんて思うけれど
ひとりぼっちで眠るとしても
ふたりで抱き合って眠るとしても
眠ってしまえば
結 ....
明日の話をしよう
終わってしまった明日の話を
訪れることのない明日の話を

遠いところから
前触れもなく届いた報せが
ひとしずくの雨粒のように
涙の源泉に落ちる

昨日の話をしよう
 ....
こう見えて意外と貪欲なんですあたし

なんてセリフを
後ろのボックス席で女が歌うように言う

大阪
アメリカ村
マクドナルド
午後2時

朝の天気予報での降水確率は80%で
その ....
コラボレーションしようぜ
っていわれて行ってみたら
ただのセックスだったりとか
有り金全部花火買って
そのまま公園に捨てたり
タバコの銘柄を気まぐれに変えまくってみたり
目が覚めたら夕方の ....
大覚アキラ(759)
タイトル カテゴリ Point 日付
おっぱい自由詩008/1/11 11:37
破線自由詩208/1/10 20:33
言葉を見たか自由詩1607/12/28 16:32
おっぱい自由詩2*07/12/11 19:55
虹をつくる自由詩207/12/11 13:08
ずどん自由詩107/12/10 16:54
水色自由詩307/12/6 13:45
観察自由詩107/12/5 15:56
冬眠の前のささやかな儀式について[group]自由詩207/12/3 19:29
ラスト自由詩307/12/2 1:43
バトン自由詩207/11/7 16:23
スター自由詩5*07/11/7 1:58
レイン自由詩407/11/6 13:29
プレイ自由詩507/10/31 16:53
パルス自由詩207/10/25 13:40
回り続ける星の上で自由詩607/10/24 12:56
おやすみ自由詩5*07/10/5 15:41
九月なのに[group]自由詩207/9/21 15:19
フラグメンツ(リプライズ) #81〜90[group]自由詩3*07/9/21 12:31
妄葬自由詩107/9/20 0:59
RC未詩・独白107/9/18 23:34
赤い詩未詩・独白307/9/6 20:10
ダイエット自由詩107/8/31 15:32
猿は彗星にまたがって笑う自由詩1307/8/29 12:46
自由詩207/8/28 13:01
わすれた自由詩2*07/8/27 18:13
ぜったい退屈自由詩1*07/8/27 17:23
regret未詩・独白407/8/27 12:41
リアル自由詩807/8/21 14:05
パーマネントヴァケイション[group]自由詩307/8/15 17:35

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 
0.08sec.