ポットから無限が流れだしている小部屋
蒼く暗い闇に吸い込まれる
悲しみか
裸の女と裸の男が孤独を抱きしめ合う

時が止まっても
無限は鳴りやまない響き
悦びか
青い粒の光散りばめる目元 ....
幻を見ている私

あの花も
空も 鳥も
実体のないもの

一期一会の風景の中
佇んでいる私も幻
夢のまた夢

一瞬の輝きを見せる
季節たち
移ろい行きて
消えてゆく
まるで ....
私の欲望にふれてみた
とても冷たかった
まるで氷のように
冷たかった
そこには愛はなかった
ひとかけらもなかった
とても悲しかった
欲望は私のうしろに
ずっとついてきた
まるで影のよ ....
思いついた言葉をならべ
魚の様に泳がせては眺め
それを繰り返していた

嫌な湿気が躰にまとわりつき
汗が流れ落ちる

手招きするように日は暮れてゆき
無為に過ごした日々

庭の向日 ....
この世がうごめく

求めればいい
欲望を

呑み込めばいい
欲するままに

生き急いでも
朽ち果てるのが定め

ゆれる時に怯えても
答えはひとつ

静かに生きても
華やか ....
しろい光をうけて
まぶたを閉じた

過ぎ行く夏の
忘れもの

瓶の中の南の島に
寄せては返す波

貝殻に耳を澄ませば
懐かしい故郷の唄

星よりも遠い
あなた

面影を抱 ....
弱いから
強さを体感できる

臆病だから
勇敢にもなれる

温度差があるから
強さという
私にないものを
体感できる

強さに触れる時
弱さを持ったまま
平安を得ることができ ....
赤い目に睨まれて
堕ちる男 ひとり
酔ったように
ゆれる蝋燭に照らされ
快楽を貪る

青い舌に舐められた魂は
火の海を転げ回る

苦悩の幕開け
罪に溺れる

エロスが暴走する闇 ....
工事現場の空を
トンボが
とんでいた



過ぎ行く夏に
思い出の詩たち

とまどい
惑った
言の葉のリボン

また来る夏のどこかで
ほどけばいい

それまで
しまっ ....
風が吹いてくる
夢をさらって 追いまどい
所かまわず星を散らす

遠くから歩いてきた
揺れる陰に怯え

さまよい歩く道の果て
落ちてきたリンゴを磨き上げ
かぶりついた 

罪の味 ....
蝉の声が響く街

死に場所を求め
ずぶ濡れの野良猫が流離う

痩せた体で
よだれを垂らし
よたよたと歩く

淋しさの中
ひっそりと息絶えるのか

助ける者はない
助ける必要も ....
蝉の声が木霊する八月
風もいくらか涼しく感じる

この頃一日が飛ぶように過ぎてゆく

一時間が 一分が 一秒が
飛び去ってゆく

人生も暮れかかり
淋しく感じるこの頃

蝉時雨の ....
移ろいの中で
影がゆれる

レトロな風に
吹かれて

アンティークを並べ
空へ

幸せは
あたりまえの中に
あるから

優しさにつつまれ
モノクロームを
見つめる
青空がひろがり

病の床に臥せっていた

庭でひまわりが笑っていた

私は病にくるしんでいた

入道雲があそんでいた

蝉しぐれのなか

うなされていた

あれも夏だった
 ....
あいつは美しかった
おれの心を奪いはなさなかった

ときに空たかく突きあげ
太陽すら飲みつくし
あらあらしく叫んだ

あいつは本当にいいやつだった
優しいやつだった

おれはあいつ ....
太陽と海
向日葵と風がうたう

忘れては 思い出す
風鈴の音と蝉の声

笑いあい
遊びまわった

終わらない時代に
僕らは夢を見ていた

スタンドバイミーが
聞こえてくる
 ....
日々の暮らしの中で
言葉の海を泳ぐようになった

なにが良いのか
悪いのかわからぬまま
てきとうに
真剣に詩を紡いでいる

私という一人の男が
悩んだり
叫んだりして
右往左往し ....
言葉と言葉を継ぎ合わせる
赤い夜の拒絶の淵

別れの白い花びら
漂う岸辺

波の上に
なぜか海鳥が湧く
船の灯りは夏の夜の饗宴

古から
空に浮かび続ける訳を
尋ねる旅人
満 ....
裸にはなれない

鎧で身をかため
武器を持たなくては
戦えない

弱すぎる 弱すぎる
裸で戦えるほど
強くはない

裸を見せられるほど
美しくもないし
度胸もない

私は自 ....
戦争という悲しみよ
教えておくれ

あの日
青年は何を夢見ていたのか
夏の日差しの中 
何を思ったのか

戦争という苦しみよ
教えておくれ

あの日
蝉しぐれの中で
向日葵は ....
杉の木が詠う
縄文から 現代まで

墓は朽ちて 弔われず
時代を積み重ね
いま何処に

何を見たのか
戦乱の世か 泰平の世か

馬は走り
弓は放たれ
人は倒された

悲しい ....
手にしたものは
零れ落ちてゆく

空しい野望
抱きしめて空へ

黒雲がうかぶ
ころがる風
訳のわからない
感情

 ....
夏の夕べ
赤に染めぬいて
剥がれ落ちる太陽

燃えているのですか

綺麗な空の色
堕ちてゆく
ふたり

曖昧にうなずき
グレーを好み
ただ誤魔化しているだけの
わたし

 ....
怒りがあふれる
抑えられない憤りに
躰が震え 拳をぶつける

怒りのエネルギーを
掻きむしり叩きつける

すべてが怒りだ
わなわなと震えている

抑圧してため込んだ
死の力が爆発 ....
母は恐怖のただ中で
私を身ごもり
恐怖と共に私を生み落とした

空には暗雲が立ち込め
灰色の風が吹きすさび
恐ろしさの中 
母の乳首をくわえていた

震えていた
恐怖のただ中で母に ....
夏の朝 川沿いを歩く
決して先を急ぐことなく
ゆっくりと歩く

忙しさを忘れ
川のせせらぎの音に癒され
水の流れを見つめる

水の不思議な心地よさ
毎朝 好んでこの道を往く

光 ....
悲しくて 悲しくて
こころ しずむ朝

ひとみは弱り果て
太陽は光を失った

ただ詠う
こころのままに

あふれる涙を
掌ですくい
みつめる

真面目に生きてきた
それがわ ....
海は悲しく吠え 蝉しぐれが煩くて
わたしは耳をふさいでいた

庭の向日葵がやけに明るく咲き誇り
空に入道雲が暴れていた

夏の日に祖父は逝ってしまった
水平線に舟をこぎ出すように旅立って ....
愛をもたない人形のように
冷淡で詰まらない男

観念世界の海を漂い
非現実をいきる

ぬくもりを抱きしめることもなく
暮れてゆく日々

ザクロのように割れた心から
赤い血が噴き出し ....
いつも悩んでいる

夢が実現しても

目標にたどり着いても

くよくよと悩んでいる

なぜ悩むのか

なぜ愚痴るのか

満たされず

感謝することがない

そして幸せが ....
星丘涙(346)
タイトル カテゴリ Point 日付
無限を注いで自由詩2*17/8/24 9:53
青い火自由詩5*17/8/23 10:56
冷たい欲望自由詩4*17/8/21 18:07
私の夏自由詩4*17/8/21 6:34
カオスのなかで自由詩1*17/8/20 15:55
センチメンタル自由詩3*17/8/20 12:19
弱いから自由詩2*17/8/19 22:14
裁きの夜自由詩1*17/8/18 15:00
りぼん自由詩4*17/8/17 14:52
林檎自由詩7*17/8/16 21:48
老猫自由詩1*17/8/15 21:20
蝉時雨の中で自由詩8*17/8/14 12:50
帰らない日々自由詩4*17/8/12 10:48
あの夏自由詩3*17/8/11 10:12
あいつ自由詩1*17/8/10 15:47
永遠の時代自由詩1*17/8/10 10:48
詩作自由詩11*17/8/9 16:28
つぎはぎの詩自由詩5*17/8/9 10:01
自信がない自由詩2*17/8/8 21:18
戦争よ自由詩2*17/8/8 9:19
大木自由詩1*17/8/7 13:56
幻想自由詩3*17/8/5 14:07
それは空自由詩2*17/8/5 10:33
正体自由詩3*17/8/4 21:14
原点自由詩3*17/8/4 6:50
川沿いのストーリー自由詩1*17/8/2 20:29
冬になれ自由詩3*17/7/30 6:45
向日葵自由詩4*17/7/29 15:49
ザクロ自由詩7*17/7/26 11:45
悩み上手自由詩2*17/7/24 21:13

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