つぎはぎの詩
星丘涙

言葉と言葉を継ぎ合わせる
赤い夜の拒絶の淵

別れの白い花びら
漂う岸辺

波の上に
なぜか海鳥が湧く
船の灯りは夏の夜の饗宴

古から
空に浮かび続ける訳を
尋ねる旅人
満月は決して答えない

顔なしの女優は
涙に濡れやすく
目元はやけに妖しく
頬は蒼白い

眩暈
見上げる空

占い師の女は
噓つきの石の欠片を拾い占う

言葉と言葉を継ぎ合わせる

なんとなく
そこにある感覚を
拾い集め
散りばめる


自由詩 つぎはぎの詩 Copyright 星丘涙 2017-08-09 10:01:49
notebook Home 戻る  過去 未来