英単語短歌新たに学ばむと部の厚きノート二冊を求めり

なんとなく聴きておるなりモーツアルトさてと市場に買い物にでも

子のことをあれこれとなく気遣いて未来のことはと思いは巡る
八月は駆け足のごと過ぎゆきてふたり来てみた支那料理店

くもり日の琵琶湖を眺む葉月昼烏竜茶啜りテーブルに座す

湖の面にヨットすべりて昼下り二人で食べて語り合いけり
 健康について(1)
 
健康は望ましいものであるに違いない。多くの健康法を説く人は多い。健全なる精神は健全なる身体に宿る。誰が言った言葉か判らないが、本当である。ビタミン剤や酵素やさまざまな健 ....
気がつくと
椅子に座り
女を抱えていた

口をぺちゃくちゃして
何かいう
薄いテレビのような女

体を動かすので困って
それからどうしたか
覚えていない

thin and s ....
 入口と出口

どこにも入口はない
出口すらない
つまり解決はない
解決すべき問題もない
ただ座っているだけだ
もうこうして幾年になるのか

皆うれしそうだ皆しかるべき
入口から入 ....
夏の旅行
曇り空やや早き朝木々青くバスは始動す旅の始まり

湖が見え湯島の里をすぎゆきて日輪おぼろ竹林をすぐ

思いおり目をあげてみる広々とせる緑目に見ゆ

見渡せば心広く広き川緑は ....
真夏にありて

人ありて三三五五と群れておりイングリシュ・ガーデン
 妻と来にけり

夜がきて大輪の花咲きにけり妻の手植の夕顔白し

百貨店妻と二人で選びたる白きサンダル福音のため
夕暮れて疲れて座るこの部屋に冷茶一杯呑むにふさわし

向日葵とコリンスの咲く妻の庭目覚めてその前にしばし

妻出勤駆け出でて見おくりぬいつものごと坂はしりぬけ
夕暮れて昼寝の妻の寝姿をいとしく思う今日という日を

夜は更けて語り合いつつすぎゆきて二人で起きて寝酒呑みけり

妻と共庭の食卓かこみつついつも話して笑う一時
風が吹く光さす朝の庭にも聖書レビ記数章を読む

青空に白き雲が漂いて低き声にレビ記をたどる

早く起き床を拭き干し物をかけ二人してとも働きにけり
ふしぶしにふと表れる愛しき妻の持つくせ声と姿に

夢をみし水晶の王冠と妻を表すしるしのダイヤ

妻の絵がもう一枚できる日が近づいている文月半ばに
遠ざかる妻の車を見送りて我がうちにある妻新なり

今朝もまた妻の歌おば作りいて妻は心の支えと中心

妻と吾在らしめている神と主はエホバ神なり主イエスなり
雨のあと光さす路濡れていて妻の帰るを待ちているなり

妻は明日休日ならば連れ立ちて何処へ行かむ夏さかりなり

子と妻とクリスチャンの集会に楽しき時を過ごしし昔
今日は日曜


風は吹き晴れわたりたる夏の朝二人で来てみた熊野川べに

夏はきぬさわやかな路伝道の家々を二人してゆけば

疲れては葉桜の木陰に休み友も来りて語りあいたり

昼食のビー ....
今朝もまた

三十年妻と起き伏し今朝もまた出かける妻に礼をのぶ

雪の朝子を連れ妻は自転車で駅に向かいて出でゆけり

深夜勤残されし子と吾と物語読み聞かせやる夜幾夜重ねし
  今日も日暮れて

六月の風が涼しく吹く窓にチリリリリンと風鈴が鳴る

夕暮の庭のテーブル二人して食事する焼うどんビール

日曜の就寝前の一時を聖書朗読心にしみる
世に在りて妻のふとしたしぐさ見て慰めているわたしの心

人として妻を恋うよりほかになし声をかけたし勤めゆく妻
  心

自分の宗教を心の中で
否定しだした
一から十まで数え上げた
自分の宗教の欠点

今朝は目覚めて
妻のため歌を作った
二首の歌を
妻の携帯に送った

心って不思議だ
 ....
早く起き今朝のいつもの食卓を妻とかこみて庭のアジサイ

梅雨のあめしとしとと降る涼しき日妻の車はいつものように
うつうつと気分すぐれぬ真昼なり比叡に白き水蒸気たつ

まばらにも家建つ土地に梅雨の雨青田潤し緑濃き稲

中元に妻と二人ほうじ茶玄米茶煎茶求めけり
希望の朝

水無月の朝の寝床に目覚めては起きるしばしを君のことども

末までも君と生き行く幸を胸に刻んで歌を書く朝

子があらば永久の未来に希望して明るく生きてあらゆかむかな
今日の苦労

夕闇に光る蛍や二人して川のほとりに憩うや楽し

曇り空蒸し暑き日は過ぎゆきて今夜のドラマ勧善懲悪

明日の日は何があるやも知らずして主ののたまいし今日の労苦よ
曇り空午後よりは雨しとと降る梅雨に入りアジサイを買いにけり

休日のしばしを妻とやすらいて図書館により朔太郎借りき

二人して求めきし雌雄なる青き熱帯魚の命憐れむ
鮮やかにアジサイの色満ち満ちて伝道に妻と訪ねし家

水無月の午後の風頬吹きて妻と訪ぬる坂本の街

日曜の会場に人あふれ聖書を語る若きクリスチャン
今朝の思い

早き朝妻が車の出でゆくを帰り待つぞと呼びかけて立つ

朝夕に神に仕うる身の幸を思いつ今朝も聖書を開く

春の陽が豊かにそそぐ今朝の庭妻の手植えの草花かわゆし
異国文読みいたる傍らに見れば謡を低く誦す翁いて

皐月きて半ばをすぎていまだにも冬の衣装をとり出して着る

今妻は何をなすやと思いては瓶に詰めける紅茶呑みつつ
各々に謂れのありてうつくしき澄める大和の数多なる山

新田と名ある景色の一つなる池の面のしろき小波

絵は如何に上手に描くとするにしも神のみ手にはいや及ばざる
滋賀の温泉

五十年たちまちに過ぎ吾はいま妻と旅行を楽しみており

浅みどり黄みどりに色づける山はゆたかに目を奪う

夕暮の塩野温泉つれ三人上品なる料理食べており

遠くなく蛙のこえの ....
春過ぎてゆく

起き出でて妻と見つむる狭庭には白と黄色の花咲きみだる

見送ればたちまち角に消えゆける妻の車は夕刻までは

冷たき茶呑めば小さむき昼の部屋歌に慰むこの心かな
古き文よむ

卯月昼源氏を読みややも疲れ冷茶を呑みてふと息をつく

景色おば辿りゆくるがおかしとて源氏の君は十七という

一口の茶呑み終りふとしては文取上げて読みつぎにけり
生田 稔(533)
タイトル カテゴリ Point 日付
近況短歌1*09/8/8 8:35
八月の湖短歌0*09/8/7 8:41
健康について(1)散文(批評 ...0*09/8/4 9:17
レッテル・ウーマン自由詩209/8/3 14:16
入口と出口自由詩409/7/31 8:13
夏の旅短歌009/7/27 8:28
真夏にありて短歌009/7/19 15:49
歌を作りぬ短歌009/7/17 8:03
妻の寝顔短歌009/7/14 14:16
風の吹く朝短歌0*09/7/13 8:54
妻の王冠短歌109/7/10 10:34
妻新なり短歌009/7/9 8:14
妻の休日短歌009/7/8 7:50
今日は日曜短歌0*09/7/4 22:19
今朝もまた短歌209/7/1 8:05
今日も日暮れて短歌209/6/29 8:33
短歌009/6/26 10:14
自由詩109/6/24 11:57
短歌009/6/24 10:38
真昼の電車短歌209/6/23 9:37
希望の朝短歌009/6/18 9:00
今日の労苦短歌009/6/13 22:00
梅雨に入りし日短歌009/6/11 7:57
六月の風短歌409/6/8 9:25
今朝の思い短歌109/5/26 8:01
座りておれば短歌209/5/15 11:20
大和景色短歌1*09/5/5 15:58
滋賀の温泉短歌009/5/2 18:54
春すぎてゆく短歌009/4/30 15:23
古き文よむ短歌109/4/28 15:21

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