リラの花ブラスバンドのチューニング
二回目の結婚前夜ライラック
三人で撮りたる写真ライラック
小説を 葦編三絶 生きている
葦編三絶(いへんさんぜつ)は 書物を繰り返し読むという意味
あと少し あと少しが少し 少し多い
ライラック母と見上げる時計台
ライラック古きアルバム閉じにけり
籐椅子や吸い回したる水煙管
籐椅子に誰か座っていた気配
籐椅子や外方向きたるヒマラヤン
籐椅子に下手な芝居の脹脛
籐椅子に風を殺して組んだ脚
シリコンを入れたる胸や守宮の眼
神棚の裏に右手のない守宮
指差した先に
反射せぬ面
存在せぬ泪
新しい家族見つめる守宮の眼
隣から昨日守宮が越してきた
玄関に守宮いるからまたにしよう
防犯のカメラはダミー守宮飼う
ハッピーアイスクリームや守宮鳴く
池の月
ひそり ひらりと
揺る紅葉
田楽や宇宙の隅のフリーター
田楽や屋台の隅に伊賀忍者
田楽や余震の恐怖いまだあり
田楽やドミノ倒しの新記録
田楽や引き千切られし赤い糸
伊予柑の皮を剥き剥き読書会
譯しそむアイヒェンドルフ日の盛り 夜涼しイェイツほぬかささやけり ....
伊予柑を望遠鏡で覗く夜
伊予柑をゼリーに変えて枕元
46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86
【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
0.52sec.