雨いくつか
ふりそそぐなかで
思いだしている
傘をさすのをあきらめて
抱きあった
....
財布とケータイだけ携えて、ひとり
夜道をドライブする
行く当てもなく、本屋にたどりつき
駐車料 ....
....
彼女がひと泣きするごとに
季節を担う歯車は
輪転の速度を速めてゆく
染まりきれない紫陽花は ....
毎日はどこまでも続く微熱のテンション。きのうのじぶんを殺しながらめざめた。散文の ....
まるちん・るったー
ヴィッテンベルクで思索の散策中
村の娘をやっちゃった
長いおくれ毛、まある ....
崖のしたに絶望がよこたわり
覗きみる誘惑に息を止めて一瞥をおくる
鋭い嘴が視界を横 ....
じいさんの
投げた入歯が
旋回し
ポリグリップの
待つ口腔へ
再稼働
....
理由も教えてくれないし
わたしはまた泣いてしまうよ
つまらない嫉妬につまらな ....
雨のあとが
ヘッドライトに黄色くなって
たぶん労りのこころを照らしている
ワイ ....
市民プールに雪が降る
ハムを食べ過ぎたと言って
嘔吐しているうちに
友達の一人は
立派な ....
階段をあがってゆく
雲への階段を
水色ののぞく階段を
死んだように生きている
....
ところどころ淀んでいる、日々のあわいに
用意された長椅子に座ると、
世界が淘汰されていく
眼前 ....
別れの朝
男に眉カットをせがんだ
手先の器用な男は
小さなハサミで
体をまげて
カット ....
オルガンを
小さくして
香りつけて
戸棚にならべてひとり暮らし
古いノート
描きか ....
これはデジタルカメラが普及する前、
今からもう15年くらい前のことなんですけど、
東京に住ん ....
(へんだな、なんだかミシミシするぞ。地震かな)
3/11で乏しい詩才はふっとんだ
ちぇるのぶいり ....
きみが
いった
ああ
それがこれなんだよ
って
って
って
みせた
....
ロケットは飛び立った
ぼくは母に手を振りサヨナラを告げた
宇宙からぼくは
丸く青い夢に ....
燃えさかるマグマのような野心や計画とか
突沸寸前の邪な恋情とか
転倒確実の無意味な全力疾走とか
....
誰かをうらやんでも
みごとな人にあこがれても
自分にあるのは自分の手足だ
最も信じるべき ....
毎日毎日
同じところをぐるぐるまわりつづけて
何を期待しているのか
中学生になったばかり ....
泡立つ泡を白々と太陽が照らす
疑いはじめがさらす願いの半端
胸にくすぶりつづける感情に
....
セルカンの本当の業績とは何だったのだろう
誰にでもわかる嘘をつく背後に
宇宙エレベーター
....
ツゥー トン トン
涙 伝う 音がする
ツゥー トン トン
心 嘆く 音がする
スゥ ....
今ここにある世界
皆等しく居合わせた命
天地の間に
別け隔てなく
生を受け
その持てる ....
また夏が近づいて
文字だけになってしまったあいつが
梅雨が穿った水溜まりで
湿った革靴に弾 ....
すきです
そのひとのほんとうの姿が きっと 魂みたいなものが
その魂の引力で
今日 ....
振付師の
モノをフリフリ
つけられて
4回転に
艶が加わる
熊撃ち ....
折り畳み傘の畳み方には コツがあって
器用ではないのに私は そこは 得意で
自慢するほどでも ....
安洋燈の光の暈の中心に聖女の頭部があり
斬首刑の頭蓋骨を抱えた首なしの聖人達の
行列が縫 ....
みんなみんな欲望にかられて
みんな欲張りになってしまった。
誰も止められはしない ....
踏み出すのは一歩
その前に越えなければいけない
いくつかの壁があって
その一歩が遠いねと
君 ....
ぼくらは馬鹿だったのか知れない
違反デモに参加し火炎瓶を投げつけた機動隊に捕まったら
徹底的に暴 ....
豆腐の角
これで死ねるか
可能性はある
お前の冷たい息で
岩の様に固く
....
窓を開け放ち
空気を入れかえる
朝の訪れを遮ってだらりと垂れ下がる
色褪せ ....
半分皮を剥がれた人体模型
ホルマリン漬けの胎児
『密会』と言う名がふさわ ....
分かりやすいモチーフは万人に好かれ
破壊的なイメージは拒まれる
マイノリティでは逆も然り
言う ....
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