ロケット


ロケットは飛び立った
ぼくは母に手を振りサヨナラを告げた

宇宙からぼくは
丸く青い夢にまで見た地球の姿に歓喜して
月や火星を探検した
月にはウサギがいたし
火星にはタコみたいな生き物がいた
ああ、きっとぼくらの世界はもっと素晴らしくなる
宇宙のように未来は拡がっていた

帰ってくると
球体だと思っていた地球が楕円形だったり
青いと思っていた海が赤かったり
地図にはない小さな孤島が見えたりした
ところどころ煙があがっている
声が聴こえる
耳を塞いだ
母に泣きつきたい気持ちになった

溶けあえるだろうか
母とぼくはその狭間で会えるだろうか


自由詩 ロケット Copyright  2012-06-30 13:33:10
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