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参照先不明
・ 即興的に書いて、本スレに直接投下 ・ じっくり書いて、リンクを貼り付け など、本スレの趣旨に沿っていれば基本自由です。 題名職人たちに負けない名作を生み出しましょう。 千代弦さんの「人魚禁猟区」いただきました 「人魚禁猟区」 台風のあとで月明かりもやい 風下の星を目のはしで瞬いて 双子の岩は波をあざない 泡と泡はありふれて溢れ 鉄の赤 と 銅の青 混じらない交わらない 記号の服を着た競技者達の 吐き出された言葉の 硫黄のライン 血液のトリコロール 美しいというのが理由で 確かめたりしない自由だ それは病気で それも理由で 叫び声 歌 風鳴る 重なる 連なる その服を脱げば肌はほどけて これは低気圧 低く垂れ込める満月 コリオリの風に沿って カーブする台風 鳥や舟や 歌うもの全て 夢うつつに揺れる波照間 場所ではなく時代を 朝まじりの薄闇を ここでは人魚を 狩らないでください 弦さんの「徐々に微妙な冒険」いただきました 「徐々に微妙な冒険」 「ウラウラウラ」 初めはオラオラオラていってたけど、 何となくウラウラウラって言ってみたら 調子いい。 「ウララーウララー」 アクセントをつけることで、変化が生まれる。 戦闘においても、生活においても。 「ウララーウララーウラウララー」 自然とメロディーがうまれる。 自然とメロディーが流れる。 この世は私のためにある。 「あたたたたたたたたたたた」 別の技を試してみた うまくいった。 「フラワーフラワーフォー」 試行錯誤の時期に入る 芸術はすべて習作からの脱却を志す 「フォォォォォォォー」 勢いで乗り切ろうとする 「ォォォォォォォォ」 母音の響きのなかに今も息づいている原始の生命。 暁の大地に染み込む全ての勝利や敗北。 それでも大地は渇いている。 それでも大地はかつえている。 「オラオラオラオラ」 一度基本に立ち還ってみる。 「オラオラオラオrタ」 ミスタイプ 「オラオラオラオラオラ梧空」 ストレートにフックを混ぜるように 「オラオラオラオラオラ梧空」 ジャブはジャズのように敵の裏をかく 「オラオラ」 (性的な意味で)拳を 「オラオラオラ」 (性的な意味で)固める 「オーラーオーラー」 (性的な意味で)ウーパールーパー 「ウーパールーパー」 せいてきないみのウーパールーパー サンライトイエローオーバードライブ あっくんさまの「詩のような生活」頂きました。少し、夢見がちに纏まっていたらすみません。素敵な題名に思わず飛びつきました。 ***** 『詩のような生活』 とめどなくながれる滝のような宝石のような鳩の波が 僕の目の前で宝石を啄んだのは 僕が白い銅像に成り果ててからだった 『おいおい、ぼくの大切な宝石をどこに持って行くんだい』 鳩は啄むだけでぼくの問いかけに答えようとはしない 夜明け前のブリュッセルの美しい町並みは、まだ密やかに薄闇のベールが張られ甘やかな空気が静寂を包み込んでいる 流れるように美しい鳩の波が、思い思いに僕から持ち去ったサファイヤやエメラルドやオパールの宝石の煌きを足元に留めながら美しく僕にひと時の夢を見せた 様々な美しい幻影的な空の上のダンスを彼らは僕の前でまるで秋空の下、枝から振り落とされる木の葉のようにそれが全く当たり前ですよとでもいうかのように容易にやってみせた 徐々に色味、明るみを増してくるブリュッセルの美しい町並みの中、朝焼けの色がまるで画用紙の上に絵の具を落としたかのように広がっていく 僕は、そのあまりにも絵画的な蕩けるような幻想的な鳩たちのダンスに声を失った ひと時の夢を僕に見せた鳩たちは、美しくベールのような列になって、僕の前に整列すると、すっと頭を垂れて 僕の宝石を大事にまた僕の身体に埋め込んだのだ 僕は、途中から理解していた 鳩たちは、僕の下で口をあんぐりと開けて、上を見上げている鳩にご飯をあげる僕が名前も知らないおじいさんの為にこの夢のようなダンスを計画したのだろう 少し切なくなるような薄着で、可愛らしい毛糸の帽子を被ったおじいさんは、少しだけ涙ぐんでいたんだ それから僕は、あの鳩たちを見かけてはいない ねぇ、あれは、さようならの言葉の代わりだったの? きっと、鳩たちは答えずに頭を下げるだけなのだろうけれど 帽子ちゃんの「雨のち小鳥」いただきました。ちょっと幸せになるような感じ。 その日、成田空港は抜けるような青空 アメリカ人の友人が 帰国の際に残したメッセージには がりがり君の梨味に対する賞賛と 缶コーヒーは微糖が一番というこだわりが 連綿と、 ただ連綿と綴られていた 方向性の違いで決別した人々に言いたい いつか道に迷った時 またどこかの街角で偶然会おう、と 季節は移ろうものだ たとえ常夏と呼ばれるような土地にも 楕円軌道を描く我々の地球の 傾いた地軸 完全ではないということ 純粋ではないということ もう誰も信じられないと 言える位に 誰かを信じたことがないから ねえ もしも出会ったら どんな話をしようか 季節の話とか 天気の話とか 缶コーヒーの話とか 原子力発電所の話とか 古代ローマの税制の話とか 出会ってしまったら とにかく話をしなければいけないから 空港からの帰り道 曇り始める空 天気予報は雨のち小鳥 傘を買おうか 迷ってしまう 「猫ふんじゃった」 猫ふんじゃった 猫ふんじゃった 猫ふんじゃ ふんじゃ ふんじゃった ふんじゃった猫は どこにいった? たぶんふまれたから つぶれたのだろう 猫ふんじゃった 猫ふんじゃった 猫ふんじゃ ふんじゃ ふんじゃった 猫ふんじゃった のろけの電話 「三次元からの脱走」 士狼(銀)さん 零次元から抜け出して、僕と彼女は小説になった 一次元から抜け出して、僕と彼女は絵画になった 二次元からも抜け出して、僕と彼女は夫婦になった 三次元からも抜け出して、僕と彼女は永遠になった 「ひからびたえんぴつ」 居酒屋で もう帰ろうか、みたいな時間に テーブルの上に取り残された えだまめ ベランダで 種をまかれて この夏を知らずに枯れた アサガオ アスファルトは墓場ですらない 微生物に弔われることもなく ひからびていくセミの亡骸 蟻よ運べ お前たちの巣まで ひからびたえんぴつで それらを描かせるな #ゆうとさんのお題から 非ピリン系さんの「キックターンで肉離れ」いただきました。 区民プールは飛び込み禁止です 区民プールは潜水禁止です 区民プールはバタフライ禁止です 区民プールはハイレグ禁止です 区民プールは夕暮れに染まる 区民プールは二時間ごとに五分の休憩 区民プールは四季折々の水の色 区民プールはヘッドバッド禁止です 区民プールで泳がないか? 区民プールは二時間600円 区民プールは帽子着用 区民プールはブーメラン禁止です 区民プールはヒラオヨギストたちの天国 区民プールは恋の花も咲く 区民プールは刺青でも大丈夫 区民プールは息継ぎしづらい 区民プールで不倫密会 区民プールは区民じゃなくても利用可能です 区民プールは焼却炉の上 区民プールは煙突の下 区民プールで背泳ぎはないだろ 区民プールは巨乳禁止です 区民プールの水は透明 区民プールは国際親善の場 区民プールではひたすら泳げ 区民プールでは黙って泳げ 区民プールでは子供たちが騒ぐ 区民プールではみんな平等 区民プールで君は魚みたいに 区民プールではきらきらしている 区民プールで君はキックターン決める 区民プールで君は肉離れする 区民プールで君は苦痛の表情 区民プールで鼻水がぷかぷかしてる 題名だけのスレッドが9から10になりました。 PULL.さんから引き継いで10は小池が立てました。 これからまたどうぞ宜しくお願いいたします>スレオペさま、皆々様。 小池さんのお題がタイトルになった縫さんの絵にさらに詩をつけてみた! ややこしい。 http://po-m.com/forum/thres.php?did=153428&did2=297 「詩人不在証明」 不在を、証明せよ、と、書き殴られた、黒板、放課後、幾つめかの、チャイム、チャイム、チャイム。 足元から伸びる影を追いかける、ような、 横殴りの西日を、背中に、浴びて、証明しろ、不在を、お前の、影を、 もしも思考が、光速を超えたら、未来が、見える、かな、 いつまでも、愚鈍な、我々の、思考は、存在を、在り、続けることを、願う、ばかりで、吐き出された、詩情は、宇宙の、膨張から、取残された、ものたちの、取残された、もの、た、ち、の、、、、、 不在を、証明せよ、と、書き殴られた、黒板、放課後、記憶の、亡骸、記憶の、囁き。 #小池房枝さんのお題から 「グッドラック九月のライラック」 ライラックってどんな花、ライラックってどんな花… 掠れて上ずるような特徴的なボーカルで始まったこの曲は、僕の脳味噌にタトゥーのように深く刻み込まれていった。このフレーズの後にも続くようにライラックがどんな花なのか、僕はよく知らない。ただ、受験勉強用に買った参考書の英単語を覚えるよりは、この花がどんな花なのか想像を巡らす方が愉しいことぐらい、誰にだって判断が付くだろう。九月頭に行われた実力テストはお世辞にも良い結果とは言えず、担任からは「このままではランクを下げることになるぞ」なんて学園ドラマではおなじみの台詞を聞かされる羽目になっていた この僕は、親に「参考書を買いにいく」と言ってはHMVやタワレコにいって漁るようにCDを買い集めた。そんな中、友達に勧められて買ったロックバンドのCDの一曲が、この歌だった。ライラックという花自体にはなんとなく小さい花で、可愛らしいイメージがあったものの、ギターに思いっきりディストーションをかけて世界の終わりでも唄いそうなバンドが、この歌を歌っているって、なんだかミスマッチで面白いし、メロディーもキャッチーなもので、口ずさみやすかった。僕は授業中に想像上のライラックを描いては授業そっちのけで色を塗り、色とりどりのライラックでノートを埋め尽くした(お陰で数学のノート提出の時には数式の周りをカラフルな花が取り囲んでいた)。生物の先生にはお前そんなに遺伝子学に興味があるのかと訳のわからない質問をされ、曖昧な笑みで答えなければならないという有様だった。それから十月に入っていよいよ勉強が忙しくなり、勉学費用の横流しも親に見つかり激昂され、仕方なく勉強せざるを得なくなった。ipodに入ったライラックはいつしか英単語の発音や古典の単語に変わっていった。 それから五年、僕は大学生活最後の年を向かえ、内定も決まり、アルバイトに身を費やす毎日だ。仕事で忙しいとき、就職に不安を感じたとき、僕はいつかの歌を、色鉛筆やマーカーで彩られたノートを掘り返しては思い出す。 ライラックってどんな花、ライラックって、どんな花… その花がどんな花なのか、僕はまだ知らない。 #名曲「ライラック」はBLANKEY JET CITYの三枚目のアルバムから。 #花言葉に青春の思い出、友情などがあるそうです #語感が好きで遣わせて貰いました。散文詩と言うか小説っぽくなりましたが、そのうち同じタイトルで同モチーフの詩もかいてみたいです 「ダリのチクタク」(小池房枝さんのお題) ちくたく ちくたく 魔法の呪文となえてみるの 貴方の一番近くにいられるように ちくたく ちくたく 綺麗なものや不思議が大好きなの 吸い込まれちゃう様なkissみたいだから まるで貴方の世界そのものみたい 緩い時計が巻きついて私の腕から零れ落ち 林檎と蜜柑と葡萄それからなんだろう 飴細工みたいに甘くとろけて いつまでもいつまでもいつまでも 眺めて舐めてあむあむあむってしちゃう いつまでも終わらない夢みたい ちくたく ちくたく チクタク チクタク 今夜も貴方の夢を見ちゃいそう 「ことり。」小池さんお題 #http://po-m.com/forum/thres.php?did=83383&did2=972 風邪でうつらうつら仰向いていると 枕もとで気配がした気配 ことり。 白湯を置き枕もとで別れ話 洗面器に冷えた手をひたす春夜 骨をどこかに忘れ ことり。聞こえど 台所からおそらく あれは包丁をまな板に寝かせたおと 出払った屋内から 耳をすませば家が鳴る わたしの胸のなかには小鳥がすんでいるのです うちがわからこんこんとたえずつつくのがくすぐったい くすくす ほら 耳を当ててみて かすかに見た夢 波のむこうに ゆらゆらしながら見やると お盆の上に湯のみ 「オーロラの渡り」(小池房枝さん) 今年も極北から 偏北風に流されて 見慣れたオーロラが渡ってきた 突然変異した自然現象 変異体は変異体を産み 光の速さで進化は進み 今や分類不可能となった幾億種類のオーロラが 新たに生まれ また滅び 風に散らされ 海に溶けていく 我が家の建っている土地はかつて オーロラの観測が可能な 最南端に位置していた 観光客を迎える宿として 他の多くの家々とともに 長い間栄えてきた 今では少しでも寒いところがあると オーロラたちは 何のありがたみもなく現われてしまう もう誰も泊まりには来てくれない 長年オーロラに頼ってきた人々は 土地を捨て よそへ移っていった 散っていった 溶けていった アウロリア・ソラリス 毎年我が家の上空に現われるオーロラの学名 まだ分類学者たちが分類することを諦めていなかった頃 最後にうちに泊まっていった男が 仰々しい観測機械で調べてくれた 見る人の望む形に姿を変える オーロラ類としては原始的な種類 とてもぼんやりとしていますが、 若い頃のあなたの姿が見えます と、元々馴染みの客だったその男は言ったが 私の目には 子供の頃から見慣れている、 親たち祖父母たち先祖たちが見続けてきたであろう 何の変哲もない 突然変異前のオーロラが 光り輝いているだけだった 風向きが変わり 季節が変わり アウロリア・ソラリスが去った後は 空を見上げることは少ない 誰も訪ねてこなくなった、 我が家の隅には 時折 小型のオーロラが光り輝いている #スタニスワフ・レム『ソラリス』(沼野充義訳 国書刊行会 2004)を読み終えた日に。科学的とか生物学的なあれこれはいい加減。 #5/8追記 小池房枝さん、レスありがとうございます。 http://po-m.com/forum/thres.php?did=153428&did2=66 今自分で読み返すと、突っ込みたくなるところが多々あるものの、ともあれ、 書いて良かった、と思います。 #rabbitfighterさんありがとうございます! #くまちゃんに会えなくなって早3ヵ月… #早く退院祝いしたいなぁ。くすん。。sage 「リスは有袋類」(小池房枝さん)即興、長め。 有刺鉄線にトカゲが 引っ掛かってもがいていた 助けてあげなよ と言ってくれる人がいないので 助けてあげなかった 有刺鉄線の上を越えていくことに 昔はためらいがなかった ボールや靴や木の枝のために 超えなければならない時が たびたびあったから 交差点の脇の木の下で アライグマが死んでいた 外傷は見えなかった 近所の農家が 毒入りの餌でもまいたのかもしれなかった アライグマにつく寄生虫の話を読んだことがあったので 手は出さなかった 写真も撮れなかった 家に帰ってパソコンを立ち上げ Googleでイメージ検索してみると 死んでいたのはアライグマではなく タヌキだということが判明した 野良アライグマが増えている という報道のことばかり思い出していたから なんでもアライグマに見えたのだ リスは有袋類 という話を聞いて あんな小さな生き物のお腹の袋に さらに小さい子どもが入っているなんて と感激して 得意になって吹聴した 一緒にリスを見に行こうよ なんて言ってくれる人の 薄ら笑いには気付けなかった リスのいるところなんて ニューヨークにある大きな公園ぐらいしか思い付かなかったので ニューヨークへの行き方を調べた ついでに袋の中のリスの画像を と再びイメージ検索してみると 一枚も見つからなくて リスは有袋類ではない ということまで知ってしまった 有刺鉄線に引っ掛かっていたトカゲが もがくのをやめて 動かなくなっていた トカゲは有袋類ではないから 袋が破れてしまうことはない トカゲは小さくて爬虫類だから アライグマではない 今日は有刺鉄線を超える 用事はない 明日もきっと ない 「こんな日はくまちゃんに会いたいのに。」士狼キメラさん 口許から思わずこぼれそうになった思い出を飲み込む 誰も拾ってくれないから こぼれてしまったらいなくなってしまうような気がして いなくなってしまうような気がして あわてて飲み込んだら なんだか変な味がした そういえば誰かが言っていた さくらの花を見たときに感じる思いは 初恋の時に抱く思いに似てるんだって 初恋っていつだっけ 席替えのたびに隣になる女の子を一々好きになっていたせいで 初恋なんてとっくにどこかに忘れてきたんだと思ってたよ、くまちゃん。 思い出の話をしたいんだ 手漕ぎボートに乗りながら 堀の水に浮かんだりしながらさ 時間つぶしのためにするようなものじゃなくて ゆっくりと思い出を味わいたいんだ 満開のさくらの下で やさしい波に揺られながら 初恋の思い出を探しに行きたいんだ、くまちゃん。 それから少し泣いたりしようよ 泣くのは好きだよ 今じゃ初恋はいろんな恋と混じって溶けて 甘くてしょっぱくて苦くて辛くて まったくなんともいえない味になってしまっているから 見上げたさくらが 水面にも映って 舞い落ちたさくらと混じって そこらじゅうさくらだらけで 俺が泣いていたなんて誰にも言わないでくれよ、くまちゃん。 1 2 スレッドを新規に作成したり、コメントを書き込むにはログインが必要です。
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