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寒空の下にちょっとした
ほんのわずかな温度で ありがとうをおくる
やさしいことばを やっぱり手探りしている
たぶん いや 欲している
こんなにゆたかなのに

あなたのポケットに入っ ....
どうしても言い出せずに
降り積もってしまった言葉の灰を
掻き出す術もないまま
人気も疎らな遊歩道をそぞろ歩く

いつまでも辿り着けずに
色を失くした街を漂う吐息の白を
飲み込む術もな ....
一瞬だったような気がした
永い一瞬のはじまりはじまり

{ルビ鳩尾=みぞおち}に酷く重い鉛玉を撃ち込まれて
浅い呼吸で酸素を集め
二酸化炭素を深く吐き出す
この作業をここ数日ずっと ....
青い空が続いていた
僕は一人で長い間バスを待っていた気がする
疲れていた
一人で考えることの全てが虚しい


波の音を聴いた
そこへ緑の山の匂いが漂っていた
きっと もう訪れること ....

すべるような肌のうえで
銀色はしずかに鳴り
あなたの呼吸とおなじ間隔でふるえながら
ありもしない幸福に
触れることさえできる


目を覚ますまえに君は
降りつもった時間を
 ....
パトレミスの海岸線のうえ
対岸の樹木のかげうっすらと
水辺より空はかすかに白ばみ
薄青のそらをうすい雲がすぎて流る
エレナ・マイヨールは農場にのこされた機械のかげを
すばやく片づけられた部屋 ....
封筒の右端に犬小屋を建てました。
赤いペンキで塗りました。
そこで手紙を書きました。
とても短い鉛筆で。

さいしょに友達の名前を書きました。
つぎに夜のあいさつをしました。
あたらしい ....
優しくできないことを辛く思わないんで欲しいんだ
どうせ人間はいつかは干物だ
乾いた挙句火に焼かれるのだ

誰も僕の替わりをしてくれないことってあたりまえのこと
いつか誰かに会えるってのも素敵 ....
磨いた床に
シンナーをこぼして
ここには
奇跡があふれかえっている
乾いた緑と肌
鏡を抱いたままの昨日

誰かを愛していた
ということはつねに
それが終わってからわかる
泣きやんで ....
雪が降るね
私の中に
あなたの窓に
世界に

信じるのは簡単
みんな私を
通り抜けて
世界は

雪が
地表に舞い降りて
アスファルト
地下に抜ける

もう
キミは雪では ....
冷たい潮の香りが怖い
{ルビ蚕=かいこ}のように丸くなって
意識を沈めよう
聴こえるは 船の汽笛
朝には赤道近くまで 行くのだろう

こんな寒い夜は 誰かの温もりに
{ルビ抱=いだ ....
ユートピアはない
シャングリラはない
サンクチュアリはない
バルベックはない

でも地獄はある
それはいま
きみのいる
世界だ

でも項垂れることはない
地獄とは生きる為の辛さや ....
雨の音が聞こえる
雨が礫(つぶて)となって降っているのだ
雨の音が聞こえる
冬の雨は冷たい
雨の音が聞こえる
部屋の中にじっとしていられない
雨の中を歩くしかないのだ。

雨の中を歩く ....
 

 わたしのことを、稲妻かなにかだと思っていて、わたしの中に、勝手に火薬をつめて、夜に透けるくらい透明にしたりもした。愛憎はすべておしえられたもので、すべてあなたに向かうよう設計されている。
 ....
・23:18


入れましたか、と聞こうとして
いつも手を伸ばしてしまう
爪の先から痛くなる
ひとから施された病だ

留められている
でかけたままの姿かたちで
感受性を ....
愛されたかったと
声にも出さず 紙にも書かず
降りしきる錯乱に耐え
笑い立つ秩序を嘲り
愛という概念だけを知り
愛という無に向かって超越を繰り返した
生まれてからずっと孤独だったと
冷た ....
吐く息が部屋のなかでも白を語る
かじかんだ爪先に靴下を与えるでもなく

窓の外
早すぎた目覚めがかなしく
ひとりを悟る

{ルビ時間=とき}に負けて
遠のいてゆくあなたの微笑みは
ま ....
振り返ってみるとそこまででもない道に
たくさんの足音が降っている
身を切るような寂しさは僕を離さないように
痩せた木に大きな目印をずっとつけてまわる

ねぼけながら真ん中のイスに深く腰掛 ....
何の変哲もない毎日は心を鈍くさせるには十分で、感じた物事のザラザラとして無機質な部分を際立たせる。

無味乾燥としたこの部屋の空間に、
いったい君の何があるだろう。

無感動な日々の起承転結 ....
月の舟に乗って
子供たちは夜を往く

魔法の絨毯
空飛ぶ木馬

月明かりに照らされて
夢を喰らい
子供たちは夜を往く

月の舟に揺られて
夜はそっと更けて行く

月の舟に乗っ ....
近代美術は嫌いだといった
きみへの報復

変な絵じゃなきゃ 売れない時代
{ルビ現実感=リアリティ}なんて
誰一人 求めちゃいないのよね
とも悲しそうにきみは言う

そう 世界は変わっ ....
シャットアウト そのすべて
そんなではじまる その詩には
あたしの全てが詰まってた

お砂糖みたいに 甘いのや
ビールみたいに 苦いもの

シャットアウト そのすべて
してしまいた ....
燃え上がる日の高熱
照らす街並みに
煌めいた陽の情熱
瞳は遠くへ

繰り返す幾つかの季節
赤を浴びた自転車の
足元が遠く飛ぶ


信じ切った日の想い
俯き繰り返す  
越 ....
「まなざし」
                木の若芽



強さ弱さは千差万別

だから いのち思いやらなければ


人の表情の変わりぐあいを見るより

花のつぼみがひらいて ....
真夜中に目が覚める
暗がりを頭きりさく

いい一日になりそう
いい一日になりそう

間違いの手のひらに到着
午前3時42分
間違いは熟睡
靴下を片手に踊る
捕まえてあるフクロウ ....
僕は死んだので、火葬場へ行くことになった

思い出の品なんてものは無い
まだ観てない、まだ聴いてない、まだまだ遊んでない
遺言通り、部屋に積みっぱなしのないない尽くしを棺桶に詰めると
今度は ....
朝があざやかで黙る
朝があざやかで黙る
あざがあざやかで笑う


派手に転んでしまった
派手に転んでしまった
晴れを望んでしまった


食パンをかじり飽きた
食パンをかじり飽きた ....
疲れはてて
うす青い体
つめたい指をかさねて
あなたに辿りつく

まだ色のない明日を持ちよって
どんな夢を見よう
どれくらいの夢を見よう
「こまやかな心は」
                 木の若芽


ふってる雨は細くこまかく

草木は気持ちよさそうにぬれている

がまんしているふうでなく

ほんとに感謝にみちた ....
深紅の薔薇を投げた夜
いくつもの吐息をかさねていた

僕達の想いには名前がなかった
そんなもてあました悲しみが
僕達は好きだった

いくつもの季節を共有し
違和を閉じ込めた小箱を持って ....
ユッカさんの自由詩おすすめリスト(242)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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絶頂- はるな自由詩612-12-14
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隙間- たまごボ ...自由詩4*12-12-4
月の舟に乗って- 未有花自由詩12*12-12-3
朝は来る- 川上凌自由詩4*12-12-2
シャットアウト- 川上凌自由詩2*12-12-2
グッドバイイエスタデイ- 千三自由詩212-12-2
まなざし- 木の若芽自由詩212-11-30
いい一日になりそう- 竜門勇気自由詩212-11-29
ひとつ積んでは- id=5239自由詩412-11-29
グッド・モーニング・ブルース- 村正自由詩3*12-11-28
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こまやかな心は- 木の若芽自由詩212-11-25
デスペラード- 梅昆布茶自由詩3112-11-23

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