湾岸道路を東京方面へ
助手席にへたり込むわたしと
渋滞に巻き込まれ不機嫌なあなたと
つまんないラジオ聞きながら

めんどくさいから話しかけない
または
全然関係ないことばかり言う
どう ....
むかし一ミリを飛んだ
水色の歯ブラシが
鏡にうつって他の色をなくした
(青い言葉ばっかりを持ってるせいで)
網戸の向こうから車の音がきこえたから
もう青になったんだなあと
コップをおいて、 ....
 ──ちょうど躓いた小石の先に連なった足が
   氷柱を踏んで動かされていくようだった──


映像はいつもコマ割の上で音をあてていく
それは今日の病室でも変わらないまま
カーテンの外 ....
雨降りの校庭には
死んだ生徒の霊が出るから
連れて行かれないように
傘は深く差して
声を出してはいけない


理科室の前の廊下は
いつにも増して薄暗く
硝子棚の奥で
骨になった ....
午前三時五十五分-

知らない女の子が ボクの手相をみてる
ぼくは、蛇ににらまれた蛇の手下のようにどきどきしてる-

小学生のころに京都で、知らない町を自転車で探検してて
角まがったらいき ....
青い糸は政府専用の糸だから切ってしまう
そんなこと言ったって
道路は糸電話の糸であふれかえっているし
不自然な形で投網まで紛れ込んでいるからな
こんな偽装はもうたくさんだ、腹立たしい
と言っ ....
俺は全然詩の朗読なんかよりセックスや女の子のほうが全然好きなんだけれど
ヤッた後に、ティッシュで
ふいた後に詩を、

必要としてしまう( ´Д`)


朗読会の主催者にまるでふさわ ....
60ワットの月の宵です。
机の上を片付けて、
木目の表面をきれいに拭きましょう。
二万分の一くらいの地図模様が浮かび上がります。
そうですね。
机の先の断崖は、阿武川渓谷ということにしましょ ....
華麗なスタートダッシュしてみたはいいものの
第一カーブで勢いあまりこけた
厄介な事に俺は他人をも巻き込み派手にこけて
賭けていた人々全てに反感を買う

良くも悪くもこの走り(せいかつ)になれ ....
   ある日友人が呟いた

  「鷺て、ポキておれそうね」

   白く細かった鷺が水しぶきの中
   静かに足を上げていた

   自転車で走っていると、いつも
   ポケットに ....
僕の隣を35度線が貫いていて

本線から外れたところで
あなたがうつむいていた
ような気がして
振り向いてみると
変わらずに
距離は隠してしまう


あなたの隣を36度線が貫いてい ....
三月になるとクラスメイトのほとんどが濡れていた
雨、と言ってもいいのかもしれない、粒子のような
猿、なのかもしれない本当は猿なのかもしれないね
と、語り合う口の中から粒が
   ....
いま全てを弔うために
一つの歌が降りてくる
それは風にのって柔らかく
全ては安心して死んで良い


そして私は一粒の悲しみを
小さな微笑と淡い幸せとを
火にかけて燃やすだろう
遺され ....
落とし子さんのおすすめリスト(165)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
湾岸渋滞- チアーヌ自由詩404-8-6
ミリ飛行- 船田 仰未詩・独白604-8-2
不連続体- あやさめ自由詩704-8-1
雨傷- 有邑空玖自由詩12*04-7-24
安田さんの家で- 馬野ミキ自由詩7*04-7-20
つめ痕- 黒川排除 ...自由詩304-7-19
詩ってなに?1_「まずはじめに言葉ありき」- 馬野ミキ自由詩9*04-7-19
あんぱんを齧る宵- 一番絞り自由詩1004-7-17
8枠7番- 或本仲一 ...自由詩104-7-11
ピース、ストロボ- 高田夙児自由詩1204-7-2
35度線- 霜天自由詩1104-6-23
卒業- いとう未詩・独白604-3-30
ソネット(弔い)- 和泉 輪自由詩804-3-7

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