椅子を引いたとき
床と
椅子の足
どっちが鳴ったか知らないよね

坂道をのぼるとき
ちょうど追い風だったけど
僕のためにじゃないよね

遅くまで空が明るくて
不思議な色で
急に暗 ....
帰る場所のない人こそ一点に留まる
寂しさを解体して
目を瞑る
うつむかない
前を見ない
定まらないこれは
警鐘なのかもしれない

孤独とは
つながらないことではなく
むしろつな ....
何か掴まなければ と
恐れなくてもよいのだ
いつでも繋げるように
私の両手は空いている


嘗て星々に触れたとき
驚きながらも微笑んだ
一秒よりもはやく
私たちは老いてゆくから

 ....
冷蔵庫が空と意味の境目を走る
洗濯機は今日も何かを言いそびれている
昔、電子レンジで猫を乾かそうとした人の話を
聞いたことがある
まさか自分がその当事者になろうとは
炊飯器が黙祷を始めた ....
あまりにも長い一日だったな
そう あまりにも長い
頭の中で 声と声が話し合う
俺は二重人格なのだ
ひとりの俺は勇猛果敢で
もうひとりの俺はあまりにもなさけない
あまりにも長い午後だな
そ ....
知っている

野生の生き物たちが
自らの意思で立ち上がれなければ
どうなってしまうのかを

ふるえる膝を押さえながら
重たい身体を支えようとするとき
昔見た象の瞳を思い出した
陸上で ....
ネジ巻く、ねこの
足で
びっこひきながらつくる、
足跡は君に

ひとつ残らず
食べられ

慣れ、

パステルカラー、死んじゃえ

つぶやきながら
背中の巻き毛も、
くるる ....
それ
  を
   ひ
   と
   し
   ず
   く
    ずつ


コップに入った褐色の液体の上に泡を
星型に並べたテーブルの恣意的な動作と
これからばらばらに散 ....
うまくいかなかったね

おれたちはぜんいん うまくいかなかった

るーるをやぶってばかり

そらをとぶゆめをみてはしゃいだ



うまくいかなかったね

おれたちは ぜんぜんう ....
ねえ、トモチャン、
と呼ばれ
お茶の濃ゆいところの途中で
ひょっ、と
あばらの隙間に指を
埋められた

もしかして
こういうところでしか
あたしは埋まらないのかもしれない

わか ....
だまになってしまったその、ゆうぐれをまとめながら
左手の指輪で料理を作っているママが
味見したものはすごく
寝ぼけた味でなまぬるかった

あたしがママのすみっこで
ため息をつきながら、ぱん ....
遠く、遠く、遠い場所で
何かが揺らめいている
ように見えるんだ
そして消えるんだ
追いかけないんだ
そこにいるんだ

交接、の前の
寂しさが好きだ
触れる直前の、一瞬の孤独
 ....
夕方になっても朱い色はどこにも見えてこないままで
目を潰す高さに飛んでやってくる
青白い色のかたまり

普段よりしおれた植物みたいな角度で動いていく
歩道の上の 傘のない通行人

磨りガ ....
しらないにんげんのはだかをみている



ぼくはしらないにんげんのはだかをみている



そうして彼女がおってきた傷や



トラウマについてかんがえる



乳輪を見 ....
若く情熱があり頭の回転の早い人たちは、はやく自分が何者であるかを定義したがる
早く世界に出て自分の態度を説明しようとする
どれだけ自分が一人前であるのかを社会に認めてもらおうとしている
分かる、 ....
その道は
街灯の小さな明るみの中に
白く浮かび上がっていた

様々な思いが通り過ぎていった
その白い舞台の上を
今日は
消え残る足跡がひとつ
闇の中に後ずさる

風が
粉雪と共に ....
 田村隆一は太平洋戦争後の荒廃した社会を的確な詩語で捉え、戦後詩壇を代表する存在になった。と、日本の詩の歴史ではそういうことになっているらしい。僕は言うまでもなく戦後生まれ、それも高度経済成長の真っ只 .... 先生!
わたしは、といいかけてうっかり
チョークの粉でくしゃみ
冬を飛び越してしまった3回転半のジャンプで
着地、よろけて
目の前にひろがる もしくは
なにもひろがってなんかいない
残照 ....
大通りに
白き牡丹を見つけたならば

飼い主の顔を覚えし お犬さまが

「暮らしたら犬を飼おう、君」の声が

「君」


犬をなでれば 君は

尻尾の先に

「花を持って ....
子供たちの手はあまりに小さく
死を乗せるには頼りない
持て余された欠片は
静謐な砂漠の砂のように
足元に溢れ
踏み潰され

「見た? 見えた?」と誰かが囁いている
「アレかな? よく見 ....
たのしい 
あめだまを なめているだけで
たのしく うつくしく くうそうが ひろがる せかいに


きみはなく
きみはそう あのそらや ほしになった
めにみえないほこりや つめのみか ....
四つん這いで夕陽へ走る
ずっとたどり着けないだろう
俺たちは理解している
なぜ青春は人生のほぼ前半部分に据えおかれているのか
そのあとの人生について俺たちはどうしたらいいのか
二足歩行でやが ....
蛹の時代は終わったと
鱗粉まみれの陽光を謳歌する
ここには花が少ないからと
蜜の代わりに蜂蜜を
葉の代わりに
デッキチェアを

さようなら、また今度、遊びましょう、晴れの日に。
そ ....


あのお姫さまみたいにうそぶくあなたのその声の中では
死んでしまった方が、良いのですか
初めてそんなことを思いながら
今日もピンを刺します

このピンでは、手のひらを
1センチだけ ....
きみの血ばかりつらい祖父のように
記号は書かれるまま
自然においては匂うまま立ち止まります。
無秩序の希望より隔てる韻律のほうがましです。
柔らかな性器もいくども祈れば
全世界を願う神になる ....
三つ目のソラリス(ソダーバーグ)は未体験。

●「ソラリスの陽のもとに」 スタニスラフ・レム について

 この小説を読んで驚くのは、設定の独特さである。惑星ソラリスの「海」はなぞの知的生命体 ....
フランケンにもブランケンせず

風にもプランケンせず

冬や夏のクランケンにもブランケンせず

丈夫なをムランケンを持ち

欲はなく

決して怒らず

いつも静かにクランケンし ....
ああ、となりに
いないもんだな

いまから
おもってもいないことばかりで
うそをつきます



わたしのことは苦手だと
しっています
けして
わたしの目にうつったりも
しない ....
あけましておめでとう
そして僕たちはそのように死んでいく
あけましておめでとう
死んでいくのではなく殺されていくのだおそらくは
お互いに
殺されあいながら
あけましておめでとう
生き ....
初めて見かけたのは午後6時
センター街の陰でうずくまり
待つことを放棄しながら
背伸びをするリップスティック
名前は知らない
まだ明るい
これからの夜

1人でいる子を狙うほど ....
落とし子さんのおすすめリスト(165)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ただの- ふるる自由詩9*05-5-19
やみまつり- いとう未詩・独白1205-5-16
ソネット(触れている)_(2005.5.15)- 和泉 輪自由詩2505-5-15
家電- たもつ自由詩1105-5-5
あまりにも長い- 岡部淳太 ...自由詩3*05-5-5
流線型のその先に- ベンジャ ...自由詩7*05-5-5
女、春にて- みい未詩・独白305-4-18
ゑひ- あやさめ自由詩305-4-15
せんろのうえを- 馬野ミキ自由詩18*05-3-25
世界の果てなんかなんにも知らなかったかもしれない- みい未詩・独白14*05-3-6
ママはたぶんこの先で- みい自由詩12*05-3-4
セックスの話をすると腕が痺れるのでセックスの詩を書こうと思う- いとう未詩・独白12*05-3-2
冬景- あやさめ自由詩205-2-24
不貞- 馬野ミキ自由詩605-2-23
若い人に捧ぐpoem- 馬野ミキ散文(批評 ...4505-2-23
冬の旅人- ダーザイ ...自由詩22*05-2-21
田村隆一(その詩行のかっこよさから語る)- 岡部淳太 ...散文(批評 ...30*05-2-20
残照、ハンドクラップ!- みい自由詩8*05-2-19
花と犬- 山内緋呂 ...自由詩605-2-17
さよならの挨拶を- いとう未詩・独白7*05-2-15
せかい- 馬野ミキ自由詩9*05-2-9
ふいるむ- 馬野ミキ自由詩505-2-7
船旅のアゲハ- いとう未詩・独白905-2-5
ぬるっこいサンプル- みい自由詩25*05-1-19
秩序- 青色銀河 ...自由詩305-1-16
二つのソラリスについて- 渡邉建志散文(批評 ...5*05-1-7
フランケンにもブランケンせず- 馬野ミキ自由詩7*05-1-6
望まんでいたり- みい未詩・独白505-1-6
2005.1.1- いとう未詩・独白3505-1-1
渋谷。リップスティック。14歳。- いとう未詩・独白1304-12-28

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