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わだかまりの小石を
ランゲルハンス島の砂浜に
捨てたところで
塩辛いもやもやは
寄せては返す

しがらみから逃れようと
前頭連合野の深い森を
彷徨ったところで
粘っこいもやもやは ....
ひとりに
ひとつ
影があるって
知ったのは
いつだったろうか

夕暮れの公園で
誰かの影を踏む

本体は
笑っていても
影は
笑わない
いつだって
静かに
かなしんでいる ....
古代飴のような
琥珀の中に
小さな虫が
羽ばたいたまま
閉じ込められている

時が止まったままの
小さな宇宙を
私は
手のひらで
そっと転がして
スイッチをさがす
            気をつけたまえ
            背中を向けて
            眠るとき
            寝首をかくかも
            しれ ....
手紙の最後に
P.S.と記す

ああ、そういえば
思い出したよ
とでも
いうような
そぶりで
P.S.と記す

白状すると
本文は
この追伸を
書くための
助走

その ....
人は
その人がいないときに
その人を
みることができる
心の目で

いつも座らせて
自分の中の椅子に
大事に話しかけてる

生きている
いないなど
問題ではなくて
忘れられな ....
きょうの花びらを忘れない

玄関にまかれた花びら

あのひとの爪みたいだ


やわらかな色づき

ほのかな湿り

美しく朽ちてくれ


この桃色を掃きながら

ふっと心 ....
晴れた日に
空を見ないなんて
空がもったいないと思う

いつもと同じ
車窓からの景色も
晴れた日は  ....
{画像=120420123341.jpg}
                   2012/04/19 撮影


 【 たんぽぽ 】

コンクリートの駐車場
ほんの少し剝き ....
君の補助輪を外した朝は
まるで
小鳥の誕生日のように
空が青かった

小さな手のひらで
ぎゅっと握った
ハンドルが
ぐらぐらゆれる
どこへ向かっているのか
自分でもきっとわからない ....
思い出の箱を
春の野に
夏の朝に
秋の鳥に
冬の霰に隠してる

栗鼠のように
大切な食料

びっくり箱のように
色彩が溢れないように

暗証番号つける
秘密のファイルのように ....
真っ白い雪
降りたてのやわらかい絨毯
靴の底
磨り減るほど磨いても
素足になっても
足を入れれば汚れてしまう

あれは幼い日
唇を舌でなぞっては
はみ出した
北風に吹かれて
鼻の ....
夜の付き添いに疲れて
人気のない待合室の
ソファでうつらうつら

窓際に置かれた
ヒヤシンスの根が
くねくねと
夢の中まで伸びてくる

先端の脈動に
病院のすべての機器が
 ....
君のために雨のなか
スーパーへ水菜を買いに行った
料理用の鋏を入れて
細い翡翠色のくきも緑の葉も
みんなガラス容器にあけて
たったそれだけのサラダ
台所には オリーブオイルしか
ないよ
 ....
裏も表かひらひらと

風に掃かれて

花びらだけが渡ってゆく

こんなに桜を植えた国なら

福島なんかもなんとかなるだろ


繰り返しながら戻りはしない

さよならだけが人生 ....
  不思議
  きみがふれた
  いびつな石ころが今朝、
  柔らかいパンへと変わった
  春の陽を白く吸って



  不思議
  きみがくれた幾つかの
  言葉は辞書に ....
{画像=120414154847.jpg}


春に向う

眠りから覚めるがよい。
若者よ目を開けよ。
口を少しく開けたそのけだるい表情こそ
生得の感覚。
風を感じるがよい。
足の ....
 
不謹慎という言葉が嫌いだ
 
泣くだけが悲しみ方ではないだろうに
 
皆それぞれ
想い 苦しみながら
 
それでも僕らは僕らに与えられたトキを生きていかなければならない
 
自 ....
大きな帽子を被ったまま
月を背中に立っている

これといって悲しいことがないのに
乾いた瞳から涙が零れた
なあんにもない空っぽの現在(いま)で
船のように揺られている

ここから一歩も ....
この川を もすこし下ったところにあるのが 静物園
果物や骸骨が 額に収まっている花のように静かな生き物の館
ガラス張りの館の角は どこも ゆるやかに丸く
おたまじゃくしの卵のように静謐
 ....
まどろみのなか
わたしは
今朝も
ひとり
つり糸を垂らす

湖面は心を映す鏡
澄んでいれば
すいぃーーと泳ぐ
ひらがなの鱗さえ
見えることもある
濁っていれば
口笛など鳴らし
 ....
 18歳のわたし
細い肩に
いっぱい夢を乗せていた
小さな足に
赤いハイヒールを履いて
この掌で
いっぱい夢を掴めると思っていた

 18歳のわたし
愛することを知らず
愛されるこ ....
いっぱい仮面をもってるよ
そう言ったら

そんなんみんなやろ
そう言ったね

いつのまにか桜が満開で
ふる雨に未練もなく散っている

雨と桜の花びらは
けんかもしないで散っている
 ....
熊の冬眠のように
僕は夢の中でぐうぐうと眠りたい
この世の全てを失って
打算と利害を放棄して
愛したいだの愛されたいだの
何かが足りない、何かが大きすぎる
そんな言葉を捨て去って
僕は永 ....
次の
風をつかまえて
兄弟たちは
ひとりぼっちの旅に出る
誰にも頼れない冒険
もう二度と
会うこともない
その
さようならは
白いの光のなかで
美しい羽になる

ダン・ド・リオ ....
ある番組で繁華街の
酔っぱらいにインタビューを
すると云うコーナーがあった

あるほろ酔いのサラリーマンが
インタビューを受け
こう答えていた

『オレ、元気やろ、元気やろ』
 イン ....
               降らずの空は高すぎて
               手を伸ばしても届かない
               花曇りの憂鬱ならば
              ....
私のDNAの塩基配列に
「ケ・セラ・セラ」という
遺伝子情報が組み込まれている
膨大な螺旋構造の宇宙には
母から降ってきた星屑が潜んでいる


突然の父の入院で
しばらくぶりに会った母 ....
おさんぽカーには幼い顔が幾つも並び
桜の木の下をゆっくりと進む

時おり吹き抜ける風の冷たさに

ぐずる子がいて
あやす保母さんの肩には桜の花びら舞う





手を繋ぎあう ....
子どもの手は

なんて小さいのだろう

なんて温かいのだろう


子どもの手は

どれだけ希望に満ちているのだろう

どれだけ可能性に満ちているのだろう


子どもの手は
 ....
窪田さんの自由詩おすすめリスト(361)
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背中枕- 石田とわ自由詩11*12-4-26
追伸- そらの珊 ...自由詩18*12-4-22
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『空のことば』- あおい満 ...自由詩15*12-4-21
Twitter_poem_【__たんぽぽ_】_他二篇- 泡沫恋歌自由詩10*12-4-20
自転車でいこう!_Ⅲ- そらの珊 ...自由詩13*12-4-20
時の散歩- 木原東子自由詩24*12-4-18
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病院- 壮佑自由詩15*12-4-17
若菜- つむ自由詩12*12-4-17
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- ここ自由詩512-4-8

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