すべてのおすすめ
1.
男の精液ってさ タンク一杯の梅酒みたいだよね
タオルを集めていると香恵ちゃんがつぶやく
なにそれどういうこと
上の部屋に オーナーがおいてった梅酒があるんだけど
....
いつか君の病気が治ったら
どこにでも行こう
そのときまでに俺は
いろんなところを見ておくから
いつか君の病気が治ったら
カンパイしよう
缶ビールでいいよ
もう薬はいらない ....
みずたまな くりりん まんまるね ふるるん はじけてみたのは
わたしの中の あなただった
どこへもゆける ぷりずむの 軌跡 のこして
咳をしたらたまたま側にいた
隣の課のえむさんが
フルーツのど飴をくれた
えむさんがフルーツのど飴を好きだなんて
初めて知った
えむさんは僕より十歳くらい下の女の子だけど
背は僕より十セ ....
遥かに遠くに満ちてゆく、夢のような泡立ち。
その滑らかな円を割って、
弱くともる炎。
最後のひかりが、睡眠薬のなかに溶けてゆく。
みどりで敷きつめられた甘い草原。
潤沢なみずをたくわえて ....
おませでおしゃまなペチカ
今日もお気に入りの白のワンピースで
白い花が満開の花畑に冠を作りに
僕はこっそりその後について行く
たくさんの白い花に囲まれて
綺麗なものだけを ....
さいきんよく遊んでもらっている猫がいて
その人をみていてわかったのだが
猫ってわらうんですね
で
その表情は
じつにうれしそうというか
なにもできんくせにとくいげと ....
どうも!
かくれんぼで鬼になったのはいいが。
百数えている間にみんなに家に帰られた事のある。
そんな日の夕焼けが目に沁みて仕方なかった僕がここにいます。
どうも!
当たりつきのアイス ....
漆黒の夜が明けて
だんだん空が白んで
青空に変わったら
サヨナラしなくちゃ
楽しい時間は
あっという間に過ぎ去って
永遠に続くことはなくて
どんなに抱き合 ....
どうしようもないくらいに
あなたが好きなのに
上手く言葉にならないの
想うだけじゃ伝わらないって
よく分かってるんだけどね
積み重ねた想いの数だけ
臆病になっちゃう
....
あおしんじゅの森は
樹海の森だったし
あたしはその結晶を とても美しいと思った
粒の小さい 白い涙のようなそれは
体に悪いと知っても
飲み込み続けるよりなかった
ゆるい雪のよう ....
私は二人姉弟の長女で
両親にとって初めての子
だから
傷つかないように
壊れないように
ふかふかのブランケットに包まれて育った
二十一歳になる私は
料理が出来ない
結局
一番 ....
?チョコいる??って聞いたら
?たけ里で?って言うから
今年も去年に引き続き たけのこの里
来年も再来年も
あなたに たけ里 あげたいなぁって
うん ちょっと ....
君を想えばね
ほら
軽く ティッシュ一箱
いや 決して
決してね
いかがわしくはないさ
君を想えば僕は
涙だけでね
ティッシュ一箱 なんだよ
いや う ....
久しぶりの母からのメールは
「もうおとなりのうちの庭に梅が咲いたよ」だった
慣れぬメールをポツポツとうつ母の姿が浮かぶ
娘が梅の花に興味がないのは知っているはずなのに
伝えずにいられなかったの ....
快速急行の扉にもたれるはりつく
体を支える一枚の板
堅いものはもろくもあり
安心してはいられない
となりに見えるレールがなめらかにうねっていく
滑らかな流れは
どこからやってくるのだろ ....
今更贖罪を求めたところで
手遅れだと後悔しているの?
心配しなくても大丈夫
人間は誰も地獄に行かない
心にも無い綺麗事を吐いて
神様の機嫌でも窺っているの?
心配しなくても大丈夫
人 ....
たった一言の失言のせいで
創りあげたい美しい国の
議会はまた空転を続けている
かつての集団就職の金の卵たちが
機械化の波に押され
三高神話に駆逐され
猫もしゃくしも
大学と言 ....
鼻毛出てるよと言われた。
まあいずれにしろ出ていたので善しとした。
体調の悪そうな亀みたいと言われた。
まあいずれにしろ亀は好きなので善しとした。
あなたっていつも煙草吸ってるねと言わ ....
名古屋から来た君は
動物園通りを抜けて
髪の毛ぼさぼさで
連絡を待つ
ろくでなしの
連絡を待つ
ろくでなしは
その時ある一つのやさしさに抱かれていて
抱いていて ....
バイト先に君臨する
みんなが女王と呼ぶあのお方
いつも凛として
一喝一瞥で皆震えあがり
誰も決して逆らえない
でも私は知ってるの
彼女が?クチュン?って
可愛いくしゃみを ....
やわらかにゆれる春
少し冷たい足の裏に
わくわくが止まらない
見渡すれんげ畑の向こうを
単線の汽車がゆく
わたしの知らないどこかとどこかが
つながっている
小さな花 ....
一.
番号をつけるかわりに
名前をつける
えんえん正しい
回路
いつか誰かにのぞまれる手
という呪文
二.
ステップが日の長さに合わない
れんげは ....
あの日
砂利道で蹴り上げたものは
小石 なんかじゃなくて
はっきりしない哀しさだった
どこかに行けそうな気がするのに
行くべきだと思うのに
どこにも行けない自分だった
何 ....
こわいのです
この果てしない草の海が
どこまで行っても地平線しか見えて来ない
この世界が私はこわいのです
風がびょうびょうと吹き荒れる草原のただなかで
私はひとり立ちすくんでいます
絡 ....
僕が川面に平坦な表情を映して
都会の水は緑色してて、細かい、本当に細かい小さなたくさんの滓を
とかしこんで
混ぜ込んで
漂わせて
気が向いたらめちゃくちゃに掻き回している ....
あなたの髪に触れるしずくは
花びらのように
キラキラと咲いて散っていく
あたしもそんなふうに綺麗に映ればいい
住み慣れたはずの町が
やけに他人行儀に感じた
折れた傘が
歩道の脇に ....
小さい頃
雪っていうのは神様が落とした
宝石だと信じていた
人が亡くなって
魂が神様のところに逝く
また人間として生まれ変わるとき
人間だったときの記憶は
宝 ....
合掌をしていただきます
生きるために
その命をいただきます
博愛主義でも
食べなければならないのです
わたしの肉じゃがは
一年前とはくらべものにならないくらいに
旨くな ....
17歳の春を覚えている
高校二年の春休みの夜
死に気づいた
いつか死ぬんだ
そう思って
胸が締まって
吐きそうになった
生きたいと思った
僕の意識が
僕のカタチが ....
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