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誰かに頼まれて
夜のオフィスに出掛けた。


最寄りの地下鉄の駅は
アールヌーヴォーのオレンジ灯で
ひとがたくさん歩いていた。
あなたを知ってるわ、と　話しかけられ、惑い、通り過ぎる。
　.... 彼の乗った船が　エーゲ海で消えた

滅多にあることでも　ない



彼の乗った船が　エーゲ海で消えた






遠州浜の海岸線は　遠い砂浜
波に運ばれる　白い砂と　生き物　.... 春の雨になりたい

あたし　春の雨になりたい



あなたはすぐに　春の砂にまとわれて
その嵐の中に　｛ルビ荒＝すさ｝ぼうと揺する

小さなオルゴールの中に
こころ　を　忘れてきた　.... あおしんじゅの森は
樹海の森だったし

あたしはその結晶を　とても美しいと思った
粒の小さい　白い涙のようなそれは
体に悪いと知っても
飲み込み続けるよりなかった


ゆるい雪のよう　.... 「もう無理なんだ・・」　と

電話の向こうですすり泣く男の声を聞きながら
鳩サブレーの袋を破いた。

バターのきゅんと効いたこの銘菓を、私は好きだ。

ぼりぼり。

むしゃむしゃ。
　.... ｛引用＝
クラヴィ・ヴィエイヤールは小さかった

どのくらい小さいかというと　あなたのまぁ　半分くらいで


俗に　小人と呼ばれる　種類の人間だったのかもしれなかった

けれど

　....

石田 圭太さんのもも うさぎさんおすすめリスト（6）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
世界	- もも う� ...	散文(批評 ...	13*	07-11-9
彼の乗った船が＿エーゲ海で消えた	- もも う� ...	自由詩	32*	07-4-6
春の雨	- もも う� ...	自由詩	27*	07-4-4
あおしんじゅ	- もも う� ...	自由詩	31*	07-2-13
鳩さぶれ。	- もも う� ...	散文(批評 ...	44+*	07-1-10
クラヴィ＿ヴィエイヤール	- もも う� ...	自由詩	59*	06-11-26

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