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「時」に噛まれなくなったら
 「空」がにらみだした
  「風」を避けだしたら
   「光」も遠のきだした

   何がいったい 幸いを呼びこむのか
   いったい何が 災いをもたらすのか
 ....
庭木の梢がはしゃぎまくっている
声もださずに
何がそんなに楽しいのだろう
 
それにしても
聾唖になったのか
近頃の雀は・・・・・

だまったまま裸木につかまり
首の屈伸ばかり見せて ....
   気象予報士は淡々と予報する
    北風は円舞曲を奏でるのか
千切れ雲は遁走曲を追いかけるのか

    亀背の心細いかげを作って
   サンルームは舐められている
    おとなし ....
      おぅい 北極圏よ
    寒気・冷気のかたまり
      いい加減にしろよ
今日でお別れってことにしろよ
     プレゼントの流氷は
      確かにとどいたよ
   返 ....
        コツコツとくつおとがする
          メトロノームのように
       たぶんハイヒールなのだろう
        スタスタとくつおとがする
           び ....
        平均余命は静かに裁断され
     大河の下流へと流されてゆきます
                  でも
     老眼にそのまぼろしは映りません
             ....
         改装をくりかえして
      築四〇年余は建付けの歪み
 隙間風が折角の暖房部屋に吹き込んで
基礎代謝低下のおいぼれは震えるばかり

      まるで片田舎に建っている ....
      薄黄色に染まっている
落日直前の千切れ雲をかいくぐって
     どこで生まれ育ったのか
 どうしてここまで飛んできたのか
  ひたすら北風のなか生き生きと
     庭の柿の裸 ....
空が雲を指導している
 雲は雲で空を無視している
海が船を可愛がっている
 船は船で海に甘えている
丘が木々に恋している
 木々は木々で丘を愛している

過疎化した町が設けた
こころづ ....
(青年期)
にびいろの空にぶら下がっていた
的をはずれた青い春の無駄矢が
(中年期)
秒針がブツブツしわぶいていた
赤い夏の夢を償却できた気楽さで
(高年期)
白い秋の月が窓を覗きこんで ....
その木の葉が伸び盛り
      いろづき終えたのち
その木の葉は
      いさぎよく散った

ニンゲンも産声を
        四次元に響かせたのち
     その歓声は名残おしく ....
      きまじめなエアコンの
息づかいがただよう居間の大窓から
     貧弱な裏庭の一角をみる
  猛暑に耐えている一本のむくげ
        ものさびしげだが
    願いごとひと ....
せみしぐれが 
      腕組みのまどろみを誘う 

青春時代の囁きは 
        追憶の底に沈殿し
壮年時代の呟きは
        回想のなかに溶解し
初老時代の轟きは
  ....
しばしば プロムナードの路肩で
     尖ったつぶてを踏んづけたとき

たまたま 古びたカーペットで
     痩せた足首を滑らしたとき

ときおり 三段変速のサイクリング車で
    ....
       真冬日と真夏日が腕相撲をする 
       が 一勝一敗を繰り返すばかり
           で 果てしがなかった

         木陰と日向が討論しあった 
が 太鼓 ....
ガイアに斜陽族の住み家が・・・・
        と言うと気障だが
猫背になった半生
    その古ぼけた廊下のかなた
    老化の狼火が見えはじめた
   あたかも妖精の弄火のように
 ....
おいらの青い春は五里霧中だった
教育勅語と戦陣訓の読誦で

おらの赤い夏はアワタダシカッタ
説教強盗ひとすじに血迷ったままで

おれの白い秋は酔客となっていた
悔恨と諦観で自虐して

 ....
若さがどれほど尊いか
その自覚がまるでなくて
ピエロとマジシャンになりすまし
ときいろの四次元を軽視して おらは
三度のおまんまを食べていた

そして それが いまや
老いに責められやっ ....
    何にとらわれているのだろう
    気遣うことはまるでないのに
     つい目をやってしまうのだ
          壁カレンダーに
それは櫂のない無聊な生活感だろうか

    ....
      移転先で埋めた柿の種子が
いつのまにか幹を伸ばし梢を広げながら

   ウラノスにすなおな想いを秘めて
     真夏には緑陰の王者を自負し

   ボレアスにもざわめきを甘受 ....
重いつるはしが見つからず
エロスの更地は 深いくさびが
        突き刺さっている

手軽な鋤の刃は錆びて欠け落ち
リアリティの休耕田は 汚れた小石が
           もぐりこ ....
キッチンなどとハイカラにいわず
    おいらはお勝手というほうが
        なんとなくピンとくるなぁ
明治のおふくろさんの匂いが ただよってきて

リビングなどと気取っていわず
  ....
半世紀余も前に消えてしまった
    青い春のネオン
     赤い夏のいさり火
      白い秋のかがり火
なのに 今 フェードアップしてくる
       黒い冬は 一条の鬼火
   ....
あんたはわざわざ回り道をしているね
(無駄骨を屁とも思っていないのかなぁ)

兄貴は平然と死生にたかを括っているね
(根明なのかそれとも天邪鬼なのかなぁ)

お前さんは故意に人混みを避けて ....
としつきのいとおしさに溺れるまま
カレンダーは残り一枚となった
まるでおらの余命のようだ

老いのうわべと衰えのもとでは 
ターミナルへの興味は傍観に等しい
乗り継ぎ駅には関心がそそがれた ....
上機嫌な風で
庭木は味わっている
舞踊のたのしさを

  光の誘惑で
  トカゲは試みている
  逍遥のうれしさを

    「時」の流転で
     おまえは味わっている
    ....
平均余命が一桁となった 
      老耄にとって
それは それは 想いがなごむものだ
   住宅街を素通りしたとき
   たまたま耳にした
   おさなごの弾んだ
   金切声の基調演説 ....
夏 木陰からの風がほしいのに
    木漏れ日だけで充分なのに

冬 すきま風でも厭なのに
    日向ぼっこだけで満足なのに

どうして あまのじゃくなんだろう
    コスモスの花芯 ....
そういえば二十数年も前のことだったかなぁ

三輪車に夢中だった孫の
   遊び相手をしながら
公園の勾配がある芝生の上に腰をおろし
それは それは 楽しいひととき と
   ためらはずにお ....
一日二十四時間声帯をチャック
虫歯の家並みを素通りして
歯肉炎のプロムナードをさまよう

伴走するアベニューからは
「時」に螺旋をえがく
  赤い「風」のサイレンと
「空」に山彦をひろげ ....
ただのみきやさんの信天翁さんおすすめリスト(154)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
汚泥コンテンツ⑥- 信天翁自由詩114-3-22
白いサウンド(九)- 信天翁自由詩2*14-3-15
白いロウカス③- 信天翁自由詩214-3-7
黄色いcanvas六- 信天翁自由詩314-2-8
白いサウンド- 信天翁自由詩214-2-1
大正琴の媼(六)- 信天翁自由詩214-1-17
かの幻が開いてその影はきえた(一〇)- 信天翁自由詩3+*14-1-12
そらの先っちょ_七- 信天翁自由詩213-12-29
かの幻が開いてその影は消えた②- 信天翁自由詩313-12-6
時の端っこ(米寿を迎えて)- 信天翁自由詩413-10-2
その花は開いてその花が散った- 信天翁自由詩213-9-14
木琴を叩く男- 信天翁自由詩313-8-9
うすれてゆくなかで- 信天翁自由詩113-7-27
うすれてゆきながら(一)- 信天翁自由詩213-7-6
濁ったバラード_六- 信天翁自由詩213-6-29
密雲の燐光- 信天翁自由詩413-6-7
つぶてのかげ_②- 信天翁自由詩2*13-5-4
歪の烙印__六- 信天翁自由詩413-3-9
「時」と「空」- 信天翁自由詩213-3-1
立春- 信天翁自由詩313-2-22
歪の鋳型- 信天翁自由詩113-1-25
_LDK- 信天翁自由詩213-1-18
不在のなかで__一- 信天翁自由詩213-1-11
気障な戦慄(三)- 信天翁自由詩112-12-25
- 信天翁自由詩112-12-9
立ち枯れて- 信天翁自由詩812-11-23
スローライフ(八)- 信天翁自由詩312-9-15
・・・なのに- 信天翁自由詩612-8-28
クィック・ライフ- 信天翁自由詩412-8-3
スロー・ライフ- 信天翁自由詩412-7-28

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