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ときどき、神さまについて
考えてみることがある
私は無宗教だが
神さまを侮ったりはしない

イメージは漠然として
先祖の霊だったり
大自然の力だったり
稲荷大社の狐だったり

見え ....
冷蔵庫に賞味期限切れの
ちくわが一本残っていた
二日しか過ぎていない
まだ大丈夫だろうと
丸かじりする

食べながら
ちくわの穴と対峙する
もしかしたら……
別世界が見えるかも知れな ....
唐突な話なんですがね
最近 魚になりたいって思うんです
いえ 泳ぎは得意じゃありません
なんか太陽とか土とか風とか
面倒臭いなあーって感じるから

海の中はいいだろうなあー
何処までも
 ....
ジョウロを持って
庭先に立っていると
植木鉢の間から
ヒョイと小さな顔を覗かせる
私と目が合った瞬間に固まった

キミと出会うのは
今日で何回目だろうか
植木鉢の森の住人さん

太 ....
初めておばさんと呼ばれたのは
娘を保育園に預けて働き始めた頃だった
仕事が終わって迎えにいくと
小さな子どもたちが
今度は自分の親の番かと
わくわくしながら遊んでいる

時間外保育の部屋 ....
私は十三年間
薄暗い工場の中で
機械の一部になって働いてきました
小さな子どもを連れて離婚した
若くもない女には3Kの仕事しかなかった
子どもを保育園に預けて働いた

毎日々
ベルトコ ....
不思議だ!

なぜか洗濯物をベランダで干していると
詩作のアイデアが浮かぶ

わたしの詩の神様は
物干し竿にぶら下がっているのだろうか?

わたしの長所は頭の悪いところだ

そのお ....
私は道についてよく考える
別にどうってこともないような
つまらないことをいろいろと……

フェリーニの「道」という映画を
レンタルビデオで観たことがある

ジェルソミーナという 頭は弱い ....
雨の日の憂鬱の原因が
洗濯物が乾かないせいだと
今、気付いた
湿っけた洗濯物が
部屋中に吊るされて
うっとうしい
ベランダに干された洗濯物も
いつ乾くか分からず
さらに絶望的気分になる ....
誰にも触れられない場所に
花が咲いていた

切り立った崖の中腹
そこには
誰も登って来れない
誰も降りて行けない

そんな場所に独りぼっちで
花は気高く咲いていた

小鳥の囀りに ....
窓辺に置かれた
一輪ざしの切子硝子
複雑な光のプリズム
瞳の中の幾何学模様
ああ なんて楽園

だってわたしは
凡庸な人でしかない

透明の硝子は見る角度で
その色や輝きも違ってく ....
車椅子の母の髪をカットした
チョキチョキ ハサミで切りそろえる
黒い髪より 白髪の方が多くなったね

わたしは 母が年を取って授かった
上には 年の離れた兄弟たちがいて 
望まれないまま  ....
向い風が吹き荒れて
わたしを白線へ押し戻す
もがけばもがくほど
重くなったコートは
身体から熱を奪っていく
向い風いつの日か
そよ風に変わるだろうか

向い風が容赦なく
わたしを地 ....
大空に心を飛ばそう
美しいコトバを追いかけて
風船のようにふわふわ漂いながら
心の中に綺麗な模様を描く
それは私だけのオリジナル
私には 『 創作 』という翼がある

誰にも理解されな ....
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多くの季節を生きて
わたしは幾度も春を迎えてきた
そして 毎年 
いろんな桜と出会っている

真新しい制服に身を包み
新たな出会いに心躍ら ....
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いつの間にか
遠くまで来てしまったと
振り返ってみたら

 ――そこは知らない街だった

懐かしい駄菓子屋さんがあった
買ったばかりのお ....
僕らの脳は杏仁豆腐で出来ている 甘くて軟らかい
ねぇ 顔文字は象形文字の進化型なんだって知ってたか?
火を発見したのはネアンデルタール人? どうでもいいけど
なみなみ注がれたコップの水は運ぶより ....
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こんな記事を新聞で読んだ

アフリカ・ギニアの森で
野生のチンパンジー11頭に
普通の餌「アブラヤシ」と
普段は手に入らない旨い餌「クーラ」 ....
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月の光が燦ざめく
まだ春浅き夜更けのこと
女が独りで死にました
誰にもみとられず
たった独りで息絶えて
時計の針は零時で止まったままに

 ....
母ちゃんと旅に出る
鞄に歯ブラシ、着替え、切符と
最後にわくわくを詰めて チャックを閉める

朝一番のバスに乗り込んだ
母ちゃんと座席に並んですわる
乗り物酔いの薬あるよ
切符は持ったか ....
地下に埋設された暗渠の中には
一条の光も届かない
真っ暗闇の水路を
とうとうと水は流れていく

行くあても知らず
後ろから後ろから 押しだされて
暗渠の中を盲目的に進む水
ここから抜け ....
早朝に
冷たい北風が吹き荒れて
庭の山茶花が散っていた
そこらじゅうに
真っ赤な花びらがてんてんと
血のように落ちている

家の鬼門には赤い色
魔除けに植えられた山茶花だった
色彩の ....
不条理な夢で目覚めた朝
もの憂い倦怠感で
頭の芯がズキズキ痛む

夢とか希望とかそんな言葉で
ちっぽけな人生を飾ってみても
掴めるものといえば
ほんのひと握りの砂だけ

現実をみろ
 ....
コトバが頭の中を舞っている
ふわふわと漂うように煌いて
それはジグソーパズルの1piece
寄せ集めて物語が創られる

いつも心象風景の中にいた 
本当の空の色を知らない
妄想の中で呼吸 ....
さぁ 胸をはって
鼻のあなを
おもいっきり開いて
しんこきゅう しんこきゅう

スーハー スーハー 

しんせんな空気を
胸のなかに吸いこんで
心のモヤモヤをはきだす
しんこきゅう ....
ピューと
赤いストローから
飛びだす
しゃぼん玉たち

ふわふわと
ただよいながら

ごっつんこして
はじけた
木の枝にぶつかって
はじけた
カラスにつつかれた

ピューと ....
おいっ
おいらたちを拾うんじゃない
可愛いからって 持って帰るなっ

おいらたちは種なんだ
ちゃんと土の中に埋めてくれよ
いつかは立派な
どんぐりの木になるんだ

池に放りこむなっ
 ....
男が嘘をついた

嘘だと分かっていて
わたしは騙されたふりをする
嘘だと言ったら
瞬間に
嘘が本当の嘘になってしまうから
すべてを失いそうで
怖くて
わたしはそれを言えない

男 ....
夢想家のわたしは
月に見惚れて
昼間の太陽に
手を翳し目を瞑る

いろんな型の
夢に囚われて
現実の厳しさに
夢が砕けてしまった

禍々しい月日が
粉々に砕いていった
わたしの ....
無音の世界で
頭の中を行き交う コトバたち

白いシーツの波間から
しのび笑いの ベクトル

空気を刻む ガボット
微かな振動に 覚醒の兆し

小さなアクビ噛み殺す

ああ もう ....
木原東子さんの泡沫恋歌さんおすすめリスト(40)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
【_ときどき、神さま_】- 泡沫恋歌自由詩21*15-4-24
【_ちくわ_】- 泡沫恋歌自由詩22*14-7-3
【_妄想を泳ぐ_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-6-4
【_シッポ_】- 泡沫恋歌自由詩18*14-5-26
【_おばさんラプソディー_】- 泡沫恋歌自由詩22*14-3-24
【_私の履歴書_】- 泡沫恋歌自由詩37*14-2-21
【_軽くいこう_】- 泡沫恋歌自由詩16+*13-2-18
【_雑記_道について_】- 泡沫恋歌自由詩17*12-12-7
【_乾燥機問答_】- 泡沫恋歌自由詩17+*12-6-25
【_孤高の花_】- 泡沫恋歌自由詩20*12-6-11
【_切子硝子_】- 泡沫恋歌自由詩21*12-5-28
【_母の日_】- 泡沫恋歌自由詩22*12-5-13
【_向い風_】- 泡沫恋歌自由詩18*12-4-24
【_翼_】- 泡沫恋歌自由詩18*12-4-22
【_桜アルバム_】- 泡沫恋歌自由詩20*12-4-12
【_ノスタルジック_】- 泡沫恋歌自由詩18*12-4-2
【_短絡且つ安易な思考回路_】- 泡沫恋歌自由詩18*12-3-29
【_二足歩行_】- 泡沫恋歌自由詩17*12-3-24
【_月の棺_—ツキノヒツギ—_】- 泡沫恋歌自由詩14*12-3-16
【_母ちゃんの唄_】- 泡沫恋歌自由詩26+*12-3-2
【_暗渠_】- 泡沫恋歌自由詩20*12-2-16
【_山茶花_】- 泡沫恋歌自由詩11*12-2-12
【_夢の中へ……_】- 泡沫恋歌自由詩12*12-2-9
【_コトバ_】- 泡沫恋歌自由詩7*12-2-9
児童詩_【_しんこきゅう_】- 泡沫恋歌自由詩7*12-1-22
児童詩_【_しゃぼん玉_】- 泡沫恋歌自由詩5*12-1-22
児童詩_【_どんぐりのキモチ_】- 泡沫恋歌自由詩13*12-1-22
【_嘘と男と着信メール_】- 泡沫恋歌自由詩20*12-1-17
【_DREAMER_】- 泡沫恋歌自由詩6*12-1-17
【_サイレント_】- 泡沫恋歌自由詩6*12-1-17

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