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どこかに、
たしかに、
あるよね。
   
公園の枯れ葉を這う蟻を見つめながら
あなたが言う。

どこかに、 
たしかに、
なんか
あるわけないよ。

散りかけの白い山茶花を眺 ....
くしゃくしゃに
丸める明日は
色をわすれた今日

あの日の
これからの
漆黒にかがやく
まぼろし

くしゃくしゃの
わたしの
こころの
からだの
すべての
ながれていった瞳 ....
白い砂漠に
矢のような光が突き刺さる朝
摂氏五十度の砂嵐に
ラクダが弱音を吐く

そのころ
私たちの小さな家では
つば広の白い帽子を右手で押さえ
吹きあれる海を見ながら
女が
あの ....
風を食べていた鳥は
夢を食べはじめるようになってから ずっと
腹をすかせ
風は
その鳥を食べたせいで
空を吹けずに
地を這うようになった

たくさんの綻びた男たちと
肌をあわあせてき ....
くしゃくしゃに
まるめた明日は
60兆のキセキ

あの日の、
これからの
まぼろし

くしゃくしゃの
わたしの
こころの
からだの
すべての
くしゃくしゃの
キセキ
とおりすぎていった♂たちの
汗はとうにわすれてしまった。
わたしのなかの♀は
くるおしいほど
あふれつづけてはいたけれど
ちょっとばかり
おそかったのかな
気づくのが。

アクセスのない
一日のおわりに
そんなことをおもう。

おそかったのよ/たしかに/無能なのよあなたは/
だれだって分かっているのに/ ....
白い死神の背ビレに切り裂かれた
ふかいふかい空の底から
ぽろぽろと
こぼれおちてきたものの正体を
ぼくは
知っている。

それは
まき散らかされる
おびただしい数の安売りの愛だ。
 ....
そりゃあそうだろう。
 降ってきたんだぜ。
 俺には確信を持った過ちにしかおもえなかった。
 ひとつやふたつじゃない。
 無数といういいかたが正しければ、おそらく無数という表記の仕方になる ....
ぼくは
もう
だめ、
なのです
ほとんど
機能していません
なにもかも、がです
終わっているのです。
なにもかも。

みとめたくなくて
こんな
どうしようもないことを
まいに ....
どうして、こうも
人生って、うまくいかないのかな
、とAが言う

うまくいかない、ということが
人生なんだよ、とBがこたえる

AとB
宇宙的な
激論が
続いている

空が笑っ ....
きれいだね、
ほんと
きれいだね

ひさしぶりの
ふるさとの浜辺で
花火を
とおく
みつめながら
やわらかな笑みをうかべていたきみを

うちわと、浴衣と、えくぼと
海のにおいと ....
あなたも
ずっと
ひとりだったんだ
はぐれ雲の
ため息なんかよりも
ずっと。

光のない影や
影をなくした光が
ふたりを渇望するよりつよく
ぼくは
あなたを
愛そうとした。   ....
 括れはなめらかにうねりながら喘いでいる
 双丘が白く輝きながらゆるやかなスロープをのぼりつめ かすかな声をもらして 一瞬 プラチナ色に燃えあがったあと 潮がひくようにゆっくりと荒い息づいがきえてゆ ....
ひいでたひたいに
向日葵がいる。
つきぬける蒼を
みつめながら、
しみじみ
そう
おもう。
しみじみ。と
そう………おもう。

きみがいる黄泉から
向日葵が聞こえる。
ずっと
ひとり
だったんだ。

はぐれ雲の
ため息
みたいに。
ずっと、
ひとり、
だった。

主をしらない影が
主を懇願するように
ぼくは
それを
求めていた。

 ....
空に浮かぶ
とげとげしいアンニュイ
よそよそしい眉月
こわれかけた風

すべてが崩れ
海に沈むころ
ふぐりを掻き切って産まれる
まん丸のつややかな紫よ 

鼻持ちならない太陽の
 ....
とうめいの骨の
おくのおくの ずっと おくのおく、から 
虹をかみくだくおと、が
きこえる。

(八方美人!
(恥知らず!

てんし、と
あくま、を
はらんだ夜が
鎌首をもたげる ....
季節があわただしくすぎてゆく
いま、どこにいるのだろう
さっぱり わからない

わからないから歩いている
ながいあいだ歩いてきたような気もするし
ついいましがた歩きはじめたような気もする
 ....
 佇んでいる。
 びたりとも動かない水だ。
 この夏、そんな水を見た。
 早朝、いつものように堤防道路をのったりと散歩している時だった。ぼくは、不意に気づいたのだ。音がしない! いつもの音がしな ....
 佇んでいる。
 びたりとも動かない水だ。
 この夏、そんな水を見た。
 早朝、いつものように堤防道路をのったりと散歩している時だった。ぼくは、不意に気づいたのだ。音がしない! いつもの音がしな ....
炎は、
はちじゅうはち年の喉ぼとけを
紅蓮に染め、
煙は、
迎えにもこない夫をさがして
透明な森をただよい、
空の底をぬけていく。
 ( うつむく言葉たちよ

股関節のなかで
硬質 ....
音が湿っていく。

地獄なんてみたことない
一回くらい覗いてみたいよ
、だって?

この腐った街は皆を傷つける。

そうかい
みせてあげてもいいよ
愛するひとを
教えてくれたらね ....
股関節にくるまれた
まるい歩みが
つや消しの宇宙に
冷却する。
 (恥ずかしげ、に

船賃六文
、なんて
いまどき
、ないから。
 (百五十円、でどう? 船頭さん

二年まえに ....
そろそろ、ね
白緑に
月は、補色を
暴走する。

身悶える
完熟

そろそろね
潤み、
空、が
表出して

未完、の
空豆ほろり
夕涼み、の
双丘
補色を
なめるな

ぶつぶつ、と
不満が
表出している

円形、の、白い
棺のうえ、で
身悶える
完熟

とろり、と
かけられる
あまい
スペルマ

歓喜に震える
 ....
影が
はるかな青を見上げて
さくら色のため息をつくとき
アスファルトに貼りつけられたおれたちは
光となって舞いあがる。

ぽっと頬をそめた月が
なよなよ と
しだれかかってくるのは
 ....
それは
僕にとっては
気の遠くなるほど
かなたにある存在だった

こっそり
見ると
虹色に笑っていた
いつも

その場所から
僕は
一歩も動きたくなくて
いまも
君のプリズ ....
しんという音身にまとい天空とダム湖に浮かぶ寒月ふたつ

うららかな小春日和に鬼が棲むおれとあなたと隠れた月に

手術から九年目の冬いまめぐりきてきみは喋らず食べられもせず

不幸など笑って ....
毎晩この時間になると
小さな星のうかぶ
銀河を注ぐ奴がいる
注がれる女は
眠りのなかで
星の声を聴いている

星の声は
色をかえ
姿をかえて
女の胃袋に吸い込まれてゆく

毎晩 ....
梅昆布茶さんの草野大悟2さんおすすめリスト(39)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空いろ- 草野大悟 ...自由詩322-1-11
六十兆のキセキ- 草野大悟 ...自由詩221-12-15
白い砂漠- 草野大悟 ...自由詩321-11-19
風の折れる音- 草野大悟 ...自由詩521-11-10
60兆のキセキ- 草野大悟 ...自由詩221-11-2
I,_m__coming- 草野大悟 ...自由詩121-10-26
無能のヒト- 草野大悟 ...自由詩221-10-18
- 草野大悟 ...自由詩821-10-9
ネジ- 草野大悟 ...自由詩221-9-3
あなたに- 草野大悟 ...自由詩321-8-25
激論不滅の刃- 草野大悟 ...自由詩221-8-18
遠花火- 草野大悟 ...自由詩421-8-12
ひとり方程式- 草野大悟 ...自由詩221-7-28
無音灯- 草野大悟 ...自由詩321-7-9
向日葵が聞こえる- 草野大悟 ...自由詩321-7-2
あいつ- 草野大悟 ...自由詩821-6-22
恋する葡萄- 草野大悟 ...自由詩321-4-9
蝙蝠と檸檬- 草野大悟 ...自由詩821-3-30
記憶- 草野大悟 ...自由詩820-10-31
わがままな水- 草野大悟 ...自由詩1117-12-9
わがままな水- 草野大悟 ...自由詩217-8-9
火葬場にて- 草野大悟 ...自由詩815-8-5
本当の地獄- 草野大悟 ...自由詩515-8-1
火葬場- 草野大悟 ...自由詩515-7-23
- 草野大悟 ...自由詩415-5-26
- 草野大悟 ...自由詩615-5-25
空の底- 草野大悟 ...自由詩715-4-11
プリズム- 草野大悟 ...自由詩4*15-2-22
寒月- 草野大悟 ...短歌3*15-1-19
星を注ぐ- 草野大悟 ...自由詩12*15-1-16

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