ひとがいきて
ひとがしぬ

いぬもいきて
いぬもしぬ

ねこもいきて
ねこもしぬ

くまもさるも

ひつじもとりも

みんないきて

みんなしぬ
「サーカディアン・フラクタル」


空といたい。
そう言って見上げた優しいおでこに
ギリリと違和感が粘着していて
不毛の鳥は翔けてゆけない!

「ヒューストン、応答せよ!」  ....
ここには生きた死体ばかりが働いています みんな自分の大事な部分を殺して一度死んだ上で その死体を制度の機械的な動きに合わせて 操り人形のように動かしているだけです ここに生きた人間は入れない 入る段階 .... 一滴のくらやみが 明るみに落ちたとき
わたしは黙っていてもわたしでした
愛などのことばも必要なしに

光を一粒あなたがとってみせたとき
はずかしく右往左往にばらけるわたしを
つぎはぎの ....
街路にいるぼくが
語りかけるとき
胸の塔の
小さな窓があき
風がはいって
搭の中に眠っていた
もうひとりのぼくが
街路をのぞく

去っていくときに
長い髪をゆすって
一度だけ
 ....
夜の帳がおりるころ

窓枠をめざすもの

ベッドの下をめざすもの

テレビの画面を目指すもの

外気を求めて出かけるもの

温もり求めるもの


夜の帳がおりるころ

こ ....
     ひとりの男がいつの間にか
           猫背になった
 献体で三枚におろせない痩せかたで

    もうひとりの奴はしらぬ間に
      うつ病で不眠症となった
ターミ ....
冬の海 
風にのって
たこは
突き進む
よく澄んだ青空を 

たこは
海を見下ろし
静かにないだ波が冬の柔らかい光で照らされた
淡い世界をみつめる

子どもたち 大人たち 
犬 ....
バスが
税務署
法務局
福祉センター
ガンセンター
サッカー場
運動公園
文化会館を
回っていく
僕たちの街にはこんなものしかないのかと
問うこともなく
僕たちは将来これらのセン ....
この花は
私に名前をおしえない

もっと大きな
深いものことをおしえる
おしえてくれる
花を知った朝
蜜柑を担保に金を貸りる手にトカレフ 食べ物買うのに言葉はいらない
ましてや売る人の心など

風邪薬は効き目を買う
心配そうな言葉など鬱陶しい

陳列棚から取り出した飲み物
黙って値段を示せばいい
すぐに飲もうと だれと飲 ....
それぞれに運命を入れた容器たちの
つかの間に折々
わずかな光を胎動し
森のかたちにふくまれていく

欲しいからだを差し伸べる
天使たち
祈りをおびて瑠璃色の
小箱にひそめ ....
昔大きな戦争があったことを
食卓のバナナは太陽に教えてもらった
黄色い時代だったという
バナナは自分が青かった頃に住んでいた国について
通りかかった風に話し始めた
小さな島がたくさんあっ ....
君を呼ぶ声を遮る雨音がAm(エーマイナー)からE(イー)に変わった かもめは母国に呼ばれない
カムチャッカもシベリアも
君たちのことを忘れてしまったようだ
かもめは帰らない

かもめはかもめからこの国で生まれた
産んだかもめもこの国で
いつからそうなった ....
罪もない人を巻き込む新豆腐 はるののでツクシをつんでいるとき
かんぼくのあいだを とおりすぎるかげ
そいつはイタチだ

かんぼくのなかをのぞくと
なくしたスーパーボールや
ミニカーがみつかるにちがいない
イタチのこ ....
雨音の休符部分を縫うようにチェレスタの音は愛を奏でる 涙を見つけた
雨水と一緒に瓶に詰め
海に流した
ずっとそうしてきた
手紙のように

斜め向かいの窓を
望遠鏡でずっと見ていた
忘れぬように
逃げてしまわぬように

けれど
私が ....
工場のことを 正しくは季節のない畑と言います 社会のことを 正しくは愛のない家族と言います 法律のことを 正しくは形のない縄と言います 経済のことを 正しくは摂理のない海流と言います 詩のことを 正し .... ノーベル賞総なめにして夜の梅 静寂が横たわり球体の葬列 防波堤に待雪草が咲いていた
みぞれまじりの波風の下
錆びた自転車をとめて
老人が釣り糸を垂れている

釣れなければいい
そんな素振りでリールを巻き
また投げる

そして海に沈んで ....
口開けて寝ている君にクレープで包んだ闇をねじ込んでいる ゆっくりと
頁をめくる
それは
何かを
惜しむような
誰かを
見送るような
こころもちで
結末を
知ってしまえば
この手の中の
物語が終わってしまうから

桜は咲いて散る
 ....
ゴジラになってどうするのと
聞かれたけれど応えずに
ゴジラになった
この足がほしかった
この腕力もほしかった
壊れてゆけ
ただそれだけを願い東京を歩く
おもしろいほどにあっけなく潰れてゆ ....
バカにしか見えない服を買い与え妻も娘も全裸に見える マルチバースのビッグバンが重なって
わたしたちは消える

一瞬だけ
消える先が見える

光が影になってる
それから、それから
めざめると
 あたまが
  ひらがなだけになっていた
 このままでは 
じょじょおがない

いやいや
 そんなことはない

   〈はるのためいき〉

 ほら


ひらが ....
遙洋さんのおすすめリスト(202)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いきてしぬ- 2012自由詩3*14-6-4
サーカディアン・フラクタル- ハァモニ ...自由詩5+*14-6-4
twitter- 葉leaf自由詩214-5-27
くらやみ- はるな自由詩914-5-1
胸にチクリ- 殿岡秀秋自由詩10+14-5-1
夜の帳がおりるころ- 林 淳子自由詩414-4-22
白い烽火- 信天翁自由詩214-4-19
カイト- 林 淳子自由詩814-4-17
東西循環- ゴースト ...自由詩10*14-4-9
花とはなす- 朧月自由詩514-4-9
蜜柑を担保に金を貸りる手にトカレフ- 北大路京 ...自由詩514-4-5
余計なお世話だけれど- イナエ自由詩18+*14-4-4
瑠璃唐草に- 橘あまね自由詩1314-4-2
落花生- 乱太郎自由詩25*14-4-2
君を呼ぶ声を遮る雨音がAm(エーマイナー)からE(イー)に変 ...- 北大路京 ...短歌414-3-30
ふるさと- もっぷ自由詩314-3-28
罪もない人を巻き込む新豆腐- 北大路京 ...俳句314-3-27
イタチ- イナエ自由詩18*14-3-26
雨音の休符部分を縫うようにチェレスタの音は愛を奏でる- 北大路京 ...短歌114-3-25
rain_drop- mizunomadoka自由詩114-3-24
twitter- 葉leaf自由詩514-3-14
ノーベル賞総なめにして夜の梅- 北大路京 ...俳句214-3-12
静寂が横たわり球体の葬列- 北大路京 ...自由詩614-3-11
underwater_flowers- mizunomadoka自由詩414-3-10
口開けて寝ている君にクレープで包んだ闇をねじ込んでいる- 北大路京 ...短歌114-3-10
桜百景- そらの珊 ...自由詩1314-3-10
ゴジラ- もっぷ自由詩9*14-3-10
バカにしか見えない服を買い与え妻も娘も全裸に見える- 北大路京 ...短歌414-3-8
光の夜- mizunomadoka自由詩214-3-7
_春/- ハァモニ ...自由詩6*14-3-7

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