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ちゅんとしか
啼けないでなく
ちゅんとしか
啼かない

くちばしの
下にある
君の発音器官が
そう決めたから

多くの言葉を持つ人は
たくさんの選択肢を持つけれど
ほんとうに伝 ....
地球から見えない場所で星になる 父の手をさする

硬く曲がったままの指を
一本ずつひろげ
滞ったものが
少しずつ流れていくように
強張ったものが
僅かにほぐれていくように

節くれだった
頑丈な父の手

鍬を ....
一片の未練もなく
人を切ることができるなら
こんな憂鬱な雨の中だって
やすやすと泳いで渡っていけそうだ

あなたは繊細だから、と
人にいわれた
それは褒め言葉ではなく
弱い人間だと露呈 ....
根を断ち切ろうとしたから
枯死しかけたのだ
根は父からの愛

古い蔓を伐ったから
新芽は萎れたのだ
古い蔓は母からの愛

依存することを嫌い
愛されることを拒んで

君は自分にな ....
とても
とほうもなくとても
すてきな小説を読んだ夜
手放してしまうのが惜しくて
胸のなかで
それを抱きしめつつ眠れば
冬由来のゼラチンは
純粋な水によって
隅々までふやけ

迎えた ....
僕の文法のSは君と僕
Vは生きることだ
訳もわからずOをもとめてさまよう
たまさか生まれる言葉でCを綴る

規則正しいものに反感を持ち
疑うことの正当性をつかもうとして
いつのまにか自分 ....
きつく、きつく、したら
壊れてしまうかもしれないね
って
胸のうちで微笑み合いながら
重なりあう

雪の
はずだった全ての飾りは
やわらかな音のなか
硬質な匂いの
一滴 ....
難しい顔しないで行けるはず向こう側まで
あくびしてればいつだって新鮮な空気があなたを
目が乾いたって涙を流せば元通りになるし
だから大丈夫です 涙を拭いてずっと向こうまで見渡せば

心配 ....
ほとんどの恋とは、
心にだけ映っていて視ることはできない
約束された秘密の世界のことであったなら、
それから、あらゆる愛とは、
はっきりと形がある存在であって、
与えることも与えられることも ....
生まれたときにもらった種に
水をあげようと
じょうろに
たくさん水を汲んでいた
少年がいました

だけど、少年は
水を汲んだ帰り道に
少年と同じように
植木鉢に水を欲しがっている
 ....
空は薄暗いのに
色とりどりの看板や
揺れる木々の葉を
濡れた舗道は律儀に映し出す

冷たく滲んだ風景画を
靴やタイヤが
踏んでいく

ブラインドの隙間から
見ている私の
雨の記憶 ....
〈雨天から降ってくる雨という憂鬱〉
世界が世界一つ分狭まると雨が人々の庭に侵入してくる。
人は歩けない以上に歌が歌えない。
声は口に達する前に雨によって沈められてしまう。
電車が遠くを走ってい ....
土砂降りの雨のなかを
蚊柱が
狂ったように うごめいていた

誰かが
地上の火を
消そうと
とてつもなく
大きなバケツをかたっぱしなから
ひっくり返している

抗えないものをか ....
同じ傘に入れない蕩けあったふたつの闇 薄い胸の中で柔らかな雨音 僕らが幽霊を見た夜は
夜釣りの帰りに
君は
黙って自転車を漕いで
僕も
黙って
並走していた

僕らが幽霊を見た夜には
誰にも話さずに
お互いに黙ったまま
次の日に
確認し合っ ....
ごめん
もうそんな言葉は必要なかったね
きっと 多分
そうなんでしょ?

いつだって
どんなときだって
優しく出来たらって思ってる
僕も君も
多分 きっと

でも

何も ....
その時、理由(いわれ)のない衝撃に狂うわたしのために
あらゆる風景が恐怖の紐で吊るされていた
だが、わたしは風景の風景たらしめる骨格なのだ

わたしの印象なら壁にそってどこまでも落ちていった
 ....
マリッジブルーと
マリンブルーは
よく似ている

透きとおる
深い青と
私のゆううつが
たぶん同じで

だいたい
結婚は束縛である
水圧で
胸を押されて
呼吸できないその様子 ....
突然窓から入って来たかと思うと
開きっぱなしの聖書を勝手にパラパラめくり
挨拶もなしに出て行った
――相変わらずだな
きっと満開のニセアカシアの間を抜けて来たのだろう
すると今頃は下の公園辺 ....
雨音にさえ壊されそうな愛で夜を分けている 傘が行く
三叉路の紫陽花を横目に

靴がついてくる
水溜りをかろうじて避けて

身体は押し黙る
雨音の朗読を聴くともなしに

思考は潜り続ける
内側の後方の下部の
定位置に落 ....
ちぎれた 火の粉を雫の中にやどした言葉たちを超えて鳥が謳う
ほととぎすは 夜通し歌をもやし、カッコウは霧雨を もやし
溶接工は、鉄を燃やして繋ぎ合わせノアより巨船を創り
アリアは、魂をすく ....
{画像=140605223459.jpg}



人は他人無しには存在できない
自分だけで自立しているように見えて
他人の評価を気にして生きている


自分の生き方も定まらず自信を失 ....
ことがら は 昨日の記憶

そばがら は 今夜の枕のなかで

ひとがら を 朝のヒカリで描きこむ

うまれたての雛のあたまに
残された
一片の から

どこからと問うこともせず
 ....
かえりみちに口ずさむうたうたは
誰かに聴かれることもなく
よるの闇に葬られる

小指ですこし触れただけで
粉ごなににくだけてしまいそうな闇にさえ
取りに戻れない
臆病さばかりが
増長し ....
唐突な話なんですがね
最近 魚になりたいって思うんです
いえ 泳ぎは得意じゃありません
なんか太陽とか土とか風とか
面倒臭いなあーって感じるから

海の中はいいだろうなあー
何処までも
 ....
切り花のうつくしさ
根を持たぬ、管理された美
土からとおく
まいにち、冷たい水を待っている
淀んだ水では、たちどころに腐ってしまう花

そうあるように求められたおんなたち
彼女らの容色が ....
■僕らが首を吊る理由■

産まれ落ちてからしばらくして
自分の体を初めて顧みた時
最初に気付いたのは
自分の手のあまりの小ささだった

どうしていいか分からないまま
少しずつ何かをする ....
桐ヶ谷忍さんの自由詩おすすめリスト(525)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はずれくじひいたみたいなすかすかのオレンジを憎んでみたりする ...- そらの珊 ...自由詩20+14-6-23
地球から見えない場所で星になる- 北大路京 ...自由詩914-6-18
父の手- Lucy自由詩21*14-6-17
【_愁雨_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-6-17
クレマチス- Lucy自由詩1814-6-14
陰翳- そらの珊 ...自由詩2314-6-14
文法1- 梅昆布茶自由詩1114-6-14
極寒結晶- 千波 一 ...自由詩414-6-13
思い出が満開- hash自由詩114-6-13
恋愛とは少し深いポケットである- りゅうの ...自由詩8+*14-6-13
少年の話- 小原あき自由詩7*14-6-13
長雨- Lucy自由詩17*14-6-13
人へ- 葉leaf自由詩514-6-11
蚊柱- そらの珊 ...自由詩18*14-6-10
同じ傘に入れない蕩けあったふたつの闇- 北大路京 ...自由詩714-6-10
薄い胸の中で柔らかな雨音- 北大路京 ...自由詩514-6-10
僕らが幽霊を見た夜- ねなぎ自由詩114-6-10
世界をきちんと憎む事が出来たなら- hash自由詩1*14-6-9
はるかな個人- 乾 加津 ...自由詩23*14-6-9
マリッジブルーとマリンブルー- umineko自由詩19*14-6-9
旧友- ただのみ ...自由詩29*14-6-8
雨音にさえ壊されそうな愛で夜を分けている- 北大路京 ...自由詩314-6-8
傘が行く- nonya自由詩22*14-6-6
虹よ- るるりら自由詩25*14-6-6
人間の弱さ__/__コロンと転がった石になりたい- beebee自由詩28*14-6-5
から- そらの珊 ...自由詩25*14-6-5
- 砦希自由詩414-6-4
【_妄想を泳ぐ_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-6-4
生花- 凍湖自由詩314-6-3
僕らが首を吊る理由_/_鎖骨- クナリ自由詩5*14-6-3

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