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闘牛やパコ・デ・ルシアの薬指
風邪薬小児用のを2倍飲む
大山崎山荘美術館
一面の芝生の上に落ち葉散る
すぐにわかつくつく法師啼き始む
真昼時アサヒ・ドライに陶然と
山崎の山荘の庭夫婦して
焼き物に目を走らせて秋の日に
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渓流に 足を潜らせ 涼を取る
立ち込める 花火燻かし 夏キャンプ
醒ヶ井や 梅花藻に降る 百日紅
陽を惜しみ つるべ落としに 肉を焼く
倒木に 陰を求める 岩魚たち
酔い ....
ハレ渡る ケガレなき空 秋走る
わからないことにうなづく白露のひ
白桃を抱いておやすみ穀潰し
法師蝉誰も知ろうとしない闇
カナカナとそのひぐらしがやめられず
媚びは錆び黴てやがてはゴミとなる
本に詩味染み紙魚喰う程うまいのか
真実を見ないで太陽睨みつけ
跳び跳ねる教訓今日君臨せず
夕方に遊方忘れ立ち尽くす
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大根をおろす瞳に明日がある
ゴキブリを見たけど見たと言わず寝る
おしぼりでウサギを作る床涼み
愛されぬ白い身体を蟻が這う
美辞麗句並べて蕎麦湯一気飲み
生まれ来る子供のために毛糸編む
骨太なベースラインや冬の虫
縄跳びで揺れない胸と揺れる胸
立冬の一日分のバイト代
ヘリウムを吸わされ唄う良夜かな
秋の蝉東京事変聴いている
鳳凰が月を飲み込む春の空
剪定で残れた枝がホッとする
春の土 寝っ転がって自分知る
童貞が羨ましがる猫の恋
白子干 生まれ変わって白子干
古巣には戻りたくない戻れな ....
し ま い 湯 に 黴 の 香 ほ の か 手 足 伸 ぶ
盂蘭盆会三句
仮 住 ま い 我 に は 詣 る 墓 も な く
夏 つ ば め 塔 婆 の 高 さ 測 る よ に
抱 ....
樹木
山桃の実のぶつぶつの舌触り
葛のつる川土手の樹を緊縛す
炎天や犬の尿に樹木立つ
昼の樹の葉叢の奥の星の夜
窓を叩き梢が夜を連れてきた
....
赤い糸切れて結んで春隣
鬼やらいリップクリーム貸したげる
早春や秘めた想いをチョコに載せ
まぶた閉じ2月の睫毛恋してる
菜の花忌司馬遼読んだことがない
春遠し十円ハ ....
頭痛
倦怠が成層圏から降ってきた
うっすらと頭痛呑み込むパスタかな
氷床の軋む音する頭痛かな
頭痛飛び地球を巡り海に墜つ
雨
生まれ ....
鋳鉄の風見鶏北向きの部屋
バロック様式鐘楼群の午後六時
からくり屋敷発条巻きの偽家族
屋根裏の幽霊コツコツ咳の音
滑空器水葬礼ギリシアの鳥人
死の勝利射抜く荊棘屍花の羽根
ヨナの不幸埋れたことを後悔せよ
天使の卵時間の名を冠すクロノスの
七味唐辛子を壜に冬日和
機械仕掛けの花園に機械の番人不朽のきらめき
薬壜に蟻閉じ込めて粗製蟲皿
暗黒に白木蓮の木を伐り
ウラノスの陰茎海の泡複合生物
髪は波打ちばら色の頬駄作失敗作
大理石ア ....
シャボン玉割れたら春がきた
春を運ぶ春日通は空いてゐる
春まみれのスナフキンがやつてきた
春と云ふ字を書けないでゐる風の子
道を渡るとそこは春であつた
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