手
はるな
床をみがいて
部屋じゅうに火をうめる
相変わらず窓べに立って
術なくそとを見つめる
知らないひとの背中が
つぎつぎと消えてゆき
今日も今日が終わるね、
と言うと
終わるね、とこたえる
頭のうえに置かれたあなたの手が
まいにち少しずつ重くなる
自由詩
手
Copyright
はるな
2012-12-23 08:32:09