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女は家庭に入るのが幸せ
と語るハナコさんは
コブラを殺せる

名前に因んでか、草花が大好き
洗濯が終わったら
いつくしんで育てた
色とりどりの花たちに
水をやるのが日課
庭を掃いたら ....
鍵盤の流れ
書斎の壁
狂った額に優しく
私は受話器を落とす

「悲しみを愛せよ・・・」


無数の音符に巻かれて
加速する刃
氷を突き、宙を舞った

私は目覚める

衝撃は ....
冬の配達人が
夏に来て
僕に言う

「君の手紙には切手があと十円足りません。」

早く切手を買わなくちゃ



朝の配達人が
夜に来て
僕に言う

「君が書いた宛先は薄くて ....
信号を無視してあらゆる交差点を渡った 緩慢な自殺未遂もことごとく失敗に終わり
裁縫バサミで刺した腕の傷も今はもうほとんど目立たない


つながれた大型犬が吠える それにつられて隣の家の
つな ....
ビタミンが不足しているのは百科事典に住んでいる僕の妹
い、いえ、祖父だっただろうか、毎晩旅をするんです
一人残される僕の血糖値は急激に低下する
い、い、いいえ、血糖値が低下しているのは叔 ....
痙攣している右手で
聞いたこともない山々や
見たこともない街並みを描く君
僕はくだらない登山家として描かれ
どんな街並みなのか見ることもなく
いつまでも登り続けている
だけど君の手が震えて ....
壊れたノミは 一体何本
彼の足元にうち捨てられたのだろう
その時 彼は何故
壊れたノミと共に
暗い絶壁と闘うことを 
止めなかったのだろう

潰れたマメは 一体どれだけ
彼の手のひらを ....
水びたしの指で
コンセントに差しこもうとした
叱られた
しらない世界はいっぱいある
目のまえのオーブンの火照りもしらない
けれど追いかけたりしない
食パンにまかせて
いいとおもう

 ....
どうにもやるせない自転車です。雨水の玉つぶてなサドルの革を「そうでもなく茶色だ」と言って、拭き取ればままよ、と走りました。光、スロウ、アウェイ。そして溶解するするりとした残像を肴に、ウィスキーに言い訳 .... 溜まっていた切手を
壁に一枚ずつ貼っていく
染み付いた匂いと
色の抜けてしまった壁と
すべり落ちていく手のひら



薄く伸びていくドアの隙間の光を
セロハンテープで ....
―動物園のライオンが言った
この間 サバンナとかいう所の夢を見たんだ
ワシはここで生まれ育ったから
どんなところかは 実際知らないのだがね
それでも何だか心地好くて
高い空と草の匂いが 
 ....
昨日 いつも市場で会う少年と水遊びをしたとき
「お兄ちゃん、腕まくりが似合うね」って言われて
戸惑って
戸惑ってしまったまま 朝が来て起き上がる
いつもと同じように寝床に向かい
膝を曲げ 腕 ....
空き缶だらけの中から割り箸を見つけて
しかも 割れてなかったから割ってみた
それだけだ

見通すことも 燃やすこともない
トイレの壁紙はお前のシャツの柄に似てくるだろう
その薄い胸毛を 蹴 ....
考えるのを止めたとき
空は色をすいこんだ


ポカンと見上げて僕は
この地面の名前を忘れてしまう



しばらくは誰も
気付かないかもしれない

僕の一部もすいこまれたこと ....
僕は君のことなら好きでしたっけ

一目会ったその時からであったとしても

僕ったら胸にドキドキなのですが

今の今まで言葉にすることでした



あれはそうそう雨の雨の日で ....
高い壁をかじる
音だけの生きもの
雨に沿う指
つまびく素顔
かがやく花
かがやく花



光さみしい午後の足跡
雨のまぶしさに左目を閉じる
右目を泳ぐ一人称の影 ....
富士の樹海にこもって
ひょっとこの面に
草刈ガマをもって
自殺しにきた女共に
のっかりたい
一枚岩のうえで受精したい
生命を宿す
ハッピー。
木のうえに住んで
悪魔をみせよう
 ....
鞄の中に 一匹のカブトムシが蠢いていた
しかもヘラクレスだ
数日前は ぶよぶよとした白い固まりだったのに
いつのまに そんな立派な角を得たのだろう

窓から 彼を外に放した
少し黄色がかっ ....
 梅雨ってどうしてこうジメジメするのかしら
 {ルビ通=つう}ってどうしてこう自滅自滅するのかしら


 ほんとうよねえ やっぱりお小遣いの話、けんかになったわあ
 混沌よねえ   やっぱ ....
哀しみが
哀しみの
首を絞めている

絞められた哀しみは
椅子に座ったまま
うなだれ

絞めた哀しみは
ぽっかりあいた空洞を
もてあまし

ただ
じっと
人である哀しみに
 ....
一口でシュークリームを駆逐して
街はひとびとを覚えていく
だれかに合わされた周波数を指でいなしながら
トイレでほつれた糸を引っ張ってる
女の子たちが太陽を罵倒するので
ぼくも何だか空を見上げ ....

午後
湖まで
二万歩を歩く
ふたりで歩く
途中
息づかいが消え
ふり返ると
青桐の葉を持って
笑っている。


タバコを買いに
五階をくだる
ふたりでくだる
途中
 ....
高速で自転し公転する地球に
ふりおとされまいと必死にしがみついている自分だ
朝が来て昼が来て夜が来るめまぐるしい展開に
なんとかついていこうと必死で追いかけている自分だ
あっという間に0に近似 ....
あきらめたくない
一つもあきらめたくない
かかとと影を伸ばしてぜんぶ欲しい
二兎追うものは一兎も得ずというのはセコい
可能性という言葉が持つダイナミックさに欠ける
俺は千兎も万兎も追って、せ ....
きりとられたひだりうで
をみつけたのは
きんじょのこども
のこりのぶひん
をさがすのは
わたしたち

みぎうでは
くろのびにーる
のなかに
どうたいは
うみに
みぎあし

 ....
見間違える訳がありません
毎朝毎晩あなたへの愛を詰めていた
 野球かばん
あの狭いワンルームで
あなたが感想も述べずに頬張っていた食事
それを作るわたしの足元で
忘れられたように強い存在感 ....
解かれた家はあたりの景色を変え
歴史のつむじ風を吹かせる。

ユンボが
さっぱりと暦をかみ砕き
暦はまた小さな風となって
背筋を寒くする。

鳥肌の立った皮膚に
父と母の
祖父と祖 ....
痛くて
苦しくて
重くて
頭がぐるぐるする
理由は
分かんない
何が痛いのか
何が苦しいのか
何が重いのか
じゃぁ
何で
そんな
俯いた顔で
いるのか
そんな必要
ないじ ....
 

 朝から不調だった。
 午後もそんな調子だった。風呂場で髪の毛を切った。どこにでも売ってるハサミだった。排水口に髪の毛が詰まった。つまんだら、たいした重さじゃなかった。
 ....
いじめっ子と
いじめられっ子のあいだに入り
次の日結局かれらは生涯のともだちになって
幼稚園のころ
オレは磁石であそぶのにあきてはじっこで、
下敷きに光を反射させ、

なるほどずっとわか ....
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