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人恋しさを巻き付けて
八月が
扇風機に踊っている
遠く水玉に散る
記憶の夏たちにシャララ
と手を振って
分からず屋な夢の中へ
颯爽と君に
渇きに行こう
冬の配達人が
夏に来て
僕に言う
「君の手紙には切手があと十円足りません。」
早く切手を買わなくちゃ
朝の配達人が
夜に来て
僕に言う
「君が書いた宛先は薄くて ....
考えるのを止めたとき
空は色をすいこんだ
ポカンと見上げて僕は
この地面の名前を忘れてしまう
しばらくは誰も
気付かないかもしれない
僕の一部もすいこまれたこと ....