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高慢娘のおまえが
夏の光にパラソルさして
これはまたなんと恥ずかしそうな!
小指の先まで恥ずかしそうな!
哀しみが
哀しみの
首を絞めている
絞められた哀しみは
椅子に座ったまま
うなだれ
絞めた哀しみは
ぽっかりあいた空洞を
もてあまし
ただ
じっと
人である哀しみに
....
夏
午後
湖まで
二万歩を歩く
ふたりで歩く
途中
息づかいが消え
ふり返ると
青桐の葉を持って
笑っている。
夜
タバコを買いに
五階をくだる
ふたりでくだる
途中
....
きりとられたひだりうで
をみつけたのは
きんじょのこども
のこりのぶひん
をさがすのは
わたしたち
みぎうでは
くろのびにーる
のなかに
どうたいは
うみに
みぎあし
と
....
解かれた家はあたりの景色を変え
歴史のつむじ風を吹かせる。
ユンボが
さっぱりと暦をかみ砕き
暦はまた小さな風となって
背筋を寒くする。
鳥肌の立った皮膚に
父と母の
祖父と祖 ....