うまく
説明できないのですが
なんというか
僕と君との距離って
こんな感じじゃないですか?
近いよな
遠いよな
自分じゃどうにも
出来ない距離
ところで
君は
どれと
どれを
僕と君だと
思 ....
おかもと君は
わたしの初めての人に
なってもいいと思ってたのに
夢ばかり語って
てんこーして行ってしまった
手紙を書くよと言ったきり
年賀状もこなかった
おかもと君の夢は
とほうも ....
あなたの美しさの中には
その心の傷も含まれている
痛みを知っているあなたの
静かで穏やかな美しさ
あなたは
愛について語り続ける
私は
饒舌すぎる愛を信じない
息がつまるくらい
過剰な愛情
私を1人にしておいて
道徳的な 人間 と
人間 的 な 人間
が この世にはいる
わけだが おれは
道徳的な人間
である
が
ゆえに
おれ自身が幸福になるより大事なことがなにかを知っている
幸福になる ....
きみのとなりを歩くとき
ぼくはガイコツになりたいのです
骨だらけの傘をさしかけて
あばらに雨が透ける
きみのふくよかなみみたぶに
ちらっと目をやれば
ぼくの目はがらんどうだから
ああなに ....
この街が寒いから手紙をだすよ
風邪なんてひいてないかい
ここは少しだけ寂しいよ
早く春が来ればいいのにね
そっちはどうだい
上手くやってるかい
僕は何だかこんな感じさ
うまくは無いよ ....
涙も流せない柔軟な弱さ
君の世界の一部でいたいだけなのに
吹き抜ける風
溢れるひかり ....
彼は
知性と野生の織り成す
一枚のみごとなタペストリーのようだ
ぼくはそう思った
彼の祖父は
満州の将校だったそうだ
日本本国が占領されて戦争が終わったとき
東京で死刑にされるとこ ....
―もう少し生きてみるか―
駅の改札を出てきて
ふと洩らした中年男のことば
連れがいるわけではない
一人で改札を出てきて
ふと洩らした独り言
僕は電車に乗ろうとして
改札に向っ ....
とても気高い人
あなたはそれゆえ
わたしを孤独にする
あなたがもし
わたしに弱音を漏らしてくれていたら
いくらか救われたろうに
もうかえせない本
あなたがかしてくれた本
かえす ....
さようならわたしのともだち
警察では事故だって言っていたけど
ブレーキ痕がなかったみたいね
国道から入った突き当りの壁は
巨大な山を支えるためについている
とっても硬いコンクリート
あ ....
故郷に向かう電車で
斜め向かいに座った男性は単行本に夢中だった
その人が
かつての同級生
しかも
思春期に
恋焦がれてラブレターを送った相手だったりしたら
と
帰ってきた家で
ほ ....
#41
青い瞳からは
青い涙が
こぼれるものだと
思っていました
#42
オリジナルという名のコピー
コピーとしてのオリジナル
オリジナルなコピー
....
ひとりの人に
ひとつのサイズだけがある
それはごまかせない
じぶんじしんしかだますことはできない
ちいさすぎる人がいる
それがぼくではなかったのは
ただのぐうぜんなのだろうとおもうと
....
ぼくのもっとも尊敬する詩人は
F君である。
F君は現在ガソリンスタンドで働いている。
そこがどこであろうと
まるでそこがカリフォルニアであるかのように
真っ黒に日焼けして。
F君の詩を ....
王子様がお姫様になった時
ライオンはがおうと吼えた
魚が美味しいのが唯一の国
生臭くはない
ライオンは魚が好きではないのであいまい
がおう
賛否両論も面倒だ
幸せになればいいではないか
....
息を吸って
息を吐く
そんな簡単なことが
あなたは
出来ない
笑いあう
謝る
手を振る
おじぎする
そんな
簡単なこと
(わしの仲間は
(戦争で
(みんな死んだ
....
むかし、俺に親切にしてくれた人がいた。
初めて入ったそば屋のおばちゃんだ。
俺は浪人生でひどく痩せていた。
まるで勉強ができなかったので、
ひとつも大学が受からなかった。
どうやっても勉強な ....
「死ね」「ウザイ」「キモイ」
悪魔の三言葉。
高校生という「今どきの若者」とか呼ばれる立場でありながら、友達に言われるこの三つの言葉に異常に反応して、傷ついてるのは自分です。笑って誤魔化すけど ....
ああ僕が 光の中でも
存在を許されていたなら ....
手をつながない
なかよくしない
月のうらがわを
のぞいても
とびこんだりしない
布団のなかで
好きだった本や
好きだった歌や
好きだった人のこと
考えてみる
それだけなら電気はいらない
暗くなってもさびしくはない
人間の胃袋がまいにちふくらんでいる
それは比喩 ....
今日はひどくぼた雪が降っているなあ
と思いながら窓の外を眺めていると
同居人の男が「それは桜吹雪だよ」と
要らぬ忠告をしてきた
だいたいそれが雪であろうと桜であろうと
たいしてかわり ....
「『たたかう』んだよ。」
生まれて初めてRPGゲームというものをやった私に
見るに見かねた兄はそういった。
ブラウン管に広がる広大な異世界を前に
右も左もわからない私は
兄の言うがままにカー ....
(喪失の物語)
とうの昔に
すっかり涙が枯れてしまって以来
悲しいことがあるたび目の奥を耐えがたい痛みが襲い
彼女は辛い毎日を ....
僕には特別な力があるんだ
ここだけの秘密なんだけどね
一生のうちに一人だけ呪って殺すことができる
それが僕の力
だから少しぐらいの嫌なことなんて笑って我慢できるんだ
今朝僕にぶつ ....
一日中降ってた雨が
止みましたよ
あなたに降りつづいてる雨も
止みましたか
今度の週末に
散歩でも
してみませんか
1.
美人薄命
という言葉を知っているが
私の母は、けして
美人ではなかった。
そして、私もそうではない。
人の死はそう易々と
語れるものではないことを
私は知っている。
....
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