いつでも
この
ペンと紙が
使わせる
エンターテイナーか
科学者か
思想家か
肩書きを名乗ってみろ
明日を語ってみろ
夢をみてみろ
嘘に寝てみろ
涙をこらえてみろ
....
君は言う
もっと愛して欲しいと
僕は
まとわりつくでもなく
突き放すでもなく
つかず 離れず
そこはかとなく
君を愛す
君は言う
あなたの夢はなんなんだと
僕は
....
{引用=冬}
一月
夢から覚めた
中世の僧たちが
山の僧院から
列をなして
出てくるところだった
杖を突きながら
歩いていた
暗く
葬列
そのもの ....
彼女の腰が
うねりながら
雄の間を
通り過ぎると
薫り立つ
その毒の名は
自由
aaikiwosurutabinikusatteikukigasuru
目に見えない時を読めるようになったのは
あのひとと次の約束をするためだった
等間隔にきざまれた目もりを
瞬間の目印にして
大きな流れの中でも
わたしたちがまた、手をとりあえるよう ....
灰をまさぐって 泣きながら
名前のない場所に みどりを
まみどりを植える
花が咲いたら その下で
きみと むすばれる
僕は貴女に触れる全てに嫉妬する
僕は貴女の触れる全てに嫉妬する
空へとつづく迷路に生まれ
空とは知らず昇りつづける
落ちゆくかけらの姿が見える
くすぶる姿で描きつづけている
湿り気に満ちたからだを
光の板におしつけ ....
{引用=
自分が自分であることに
儚い戸惑いを隠せないのなら
あなたは泣いていい
存分に泣け
其処には
散々に舞う桜の花弁のように泣く理由が在る
自分が自分であることに
未来を確立 ....
終わりだ
と思っても
まだまんなかだったりする
ずるいよ、世界は
球形なんだ
トップもない
ビリもない
ただ人々は
人々のまんなかに
いるだけ
嗚呼、
世界のつぎ ....
ごめんね、
地球では、
人が死にすぎてしまって、
地球から見える場所に、
星がこんなに増えてしまった、
満天の星空、
と言って、
....
あなたの詩が好き
と、あなたが言うと
あなたに好かれる詩を書かなきゃ
と、思ってしまうんだ
そうして
僕は
だんだん
詩が書けなくなっていきます
だんだん
でも
あ ....
髪の乱れを気になさるな。
血濡れた衣も気になさるな。
そなたは美しゅうござります。
この身はすでに腐り果て
ところどころに穴ひらき
覗く腐肉に蛆が這い。
しかあれど
まなこはかっと見 ....
僕はただただ
この無数の花が
綺麗に見えるようにするだけです
雨に濡れるのを忘れた人が、信号の前で返り血を浴びている。どんよりと、ただどんよりと生きていけ。おまえの夜の病はいまだ進行中だ。魚群探知機に映る影の人びと。探そうとしてもけっして探し当てられない影の呼吸 ....
一人で立っている
あなたは
吹きすさぶ風に向かい
横顔しか見えない
見せてはくれない
風があまりにも強いので
あなたは
目をしばたいていて
けれど
目を背けることはなく
....
「メリーゴーラウンド」 9
砂
砂が全部落ちてしまっても
ひっくり返せば
また最初から始まる
のがとても魅力的だった
いくつも窓ぎわにな ....
あまりにお前哀れだから
羽根を描いてやったんだ
だけど俺はへたくそだから
ぶかっこうになってしまった
とべなくてもいいありがとう
お前言った
あんなに星が大きいのね
あれがきっと ....
あ〜、花火はまだなん
さっきちょっとやってたで
今ほんなら休憩かいな
暑いわぁ
うちわ配ってたで
うちわやったら熱風くるだけやん
浴衣きついわ、おかん崩れへんようにておもいっきり帯しめよるから
あ ....
人生に失敗したので爆弾を作った
場所はカフェがいいな
とりあえず街に出かけた
中世の面影を残す門をくぐったとき、
刻まれた紋章が俺の勲章に見えた
足の裏に石畳がズンズン響く
目の前 ....
「水、持ってこいよ。」
シンちゃんが言ったから
公園の入り口にある水飲み場まで
バケツを片手にダッシュ
焼けた砂まみれの腕に
午後の陽射しは痛い
水飲み場につくと
犬を連れたおじ ....
朝起きたら
田中だった
田中くんおはよう
よう田中
あ 田中君だ
田中の言うことなら間違いない
田中さんこれ受け取ってください
下駄箱で告白までされる
本当の事を云 ....
此処で逢ったが 百年目
お前は俺の弟の息子の妻の兄嫁の娘の夫の父親の母の養子の姉の仇
いざ尋常に 覚悟せよ!
きもちをつたえようと
ことばをえらぶたび
むねのおくがずきずきいたんで
むねをかきむしるうち
かたいものがゆびにふれた
おもいきってひきぬいてみると
くすりゆびくらいの
てとらぽっと ....
ママが呪文を
唱えると
家庭は崩壊
する
3年前のクリスマスの午後
大きなマスクと髭をゆらし
その人は
目尻に波をつくって 私にこういった
おでんはないかね
ありませんが寒いのですか
いや 大根のオレンジ色がなつかしくなっ ....
オレンジ色の光が
揺らいだり翳ったりするのを
目を開けることもなく
ただ感じていた
あなたは
薄い壁越しに私を愛撫する
そのたびに光は翳り
わたしは波に揺られながら
あなたの手 ....
通勤電車でまいにち通りすぎる
田んぼの景色
あぜ道のとちゅうにちょこんとすわって
毎日欠かさずに
電車を見おくる親子の犬がいて
気になって気になって
もよりの駅で降りてみた
当てずっぽう ....
らせん階段をかけのぼり
幻影をつかむ
ジャンプしたら
地上がせまる
一転して、楽園の入り口
静寂を好む脆弱な聖者は
聖書を手に清純な青春をおくる
宙返りした中腰の天使は
....
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