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青空模様のタイルに覆われたような
ガラス天蓋のあるコンコースを歩く
ひとけのすくない午後の駅には
のどかな旅愁が満ちている
上空は強い風が吹いているのだろう
立ち止まった路のうえを
雲が落 ....
切り倒したばかりの白木 刳り貫いて

船をつくろう 船をつくろう

亡くなった人の骸を入れるため

船の棺に入れて 愛しい亡骸を入れて

白浜へ挽いていこう 海まで挽いていこう ....
新月の深い闇夜はいつも
晩夏の有明海を思い出す


まだ19歳のひとり旅だった

熊本長洲港から最終間際の有明フェリーに乗船し
対岸の長崎国見の多比良港に渡った

フェリーに親しげに ....
<風の記憶>

真夜中過ぎの嵐 
窓辺で震えながら聞く荒れ狂う風の声 
轟々という叫び
揺れる木々の一本一本に
神様が宿っている
翌朝は無残に散っていた
からたちの花

あめかぜの ....
とろりとろりと
日が暮れて
お社の石灯篭の暗い影
僕の背丈より
いつの間にか長い

鬱蒼と生い茂る鎮守の森
空にはねぐらに帰ってきた鴉の
黒く騒がしい群れ
忍び寄る夕闇せかされて
 ....
笠原 ちひろさんの楽恵さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
奥行きのある記念碑- 楽恵自由詩8*10-1-11
船葬- 楽恵自由詩13*10-1-4
不知火の海- 楽恵自由詩13*09-12-21
からたちのくに風土記- 楽恵自由詩5*09-12-14
とおりゃんせ- 楽恵自由詩11*09-12-9

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