大好きなあの子が笑っているとき
ぼくは空気になった


冷たいアスファルトの上
共有する呼吸を知った

ひとつになって
やわらかくなって

ぼくらの心臓はまるくなる


 ....
ラーメン屋の湯気の中で
二人で未来を語っていた時から
おまえは何時(いつ)も ずれた視線をしていた。

駿河台の坂を上って行く途中
ヒラヒラと雪が降り始め
俺には寒かったが
おまえは ....
小さいころ、お母さんとデパートにお出かけした時

ハイヒールをはいたお姉さんが、

コッコッと音をたてて歩いていくのが

すごく羨ましくって

わざとサンダルをカチカチいわせて歩いた
 ....
白磁の球体のただひとつの穴に

青磁の円錐の先端を突っ込んで

女性に見立てた

右手の親指と小指で円錐をはさみ

残りの指の腹で球体を愛撫した


触れるか触れないかの所で
 ....
雪国の町は空気も凍る
重い空の下
ねぇ
あなたは凍えていませんか?

秋の日の柔らかな日だまりの中で
産まれたばかりの私を
あなた
そっと抱きしめてくれた
それが暖かで
それが安ら ....
今日もまた音楽を聴きながら朝の身支度をする 九十年代末に流行ったUnderWorldというテクノバンドのBorn Slippy(NUxx)という曲が流れている 「Second Toughest In  .... {引用=
幼い頃から爬虫類や両生類や昆虫が大好きで
森の中でそんなものたちと出会ったら
木苺にでもなって食べられたいと思ってた

青々と茂った中にちらほらと咲く白い花
水底の砂利まで見える ....
蝉時雨の光。七色の雨が降り注ぐ街にて、潜水艦が飛行する夜。
寝静まった住人が起きだし、徘徊する街にて。夢を壊さないようにぼくらは
足音を立てずにこっそり歩き続けた。赤い風船が飛ぶ、夜。
窓から窓 ....
ねえ お母さん
なんで私を育てたの?

育てられなかった実の娘の身代わりなの?
自分の老後の面倒をみてほしかったの?

ねえ お母さん
なんで私を育てたの?

あなたの笑顔が可愛かっ ....
キィィィィ ンンン
鳴っている

塾帰りの娘を迎えに来て
路肩に車を止めてエンジンを切る

ガラス1枚隔てられただけで
街のノイズは膜を張られ
夜の静寂が濃くなるから

ィィィィィ ....
熱が下がったのだろう
うつら、うつらしていた

私は碧く底の知れない
淵に浮んで
水の深みを見ていた

耳もとを太陽の光が筋になって
淵の彼方を目指しているが
その光の筋の先は
揺 ....
目覚めて闇 朝
まだ夜の明けてない六畳の部屋で
叫びたくなる
何かをしらせたいのではなく
ただ叫びたくなる

背中をつき破って羽化したいんだ

人がひとでなしになるのは
あまりにも世 ....
{引用=

目にするものは、すべて
縮小された世界 ほそい指先に
絡まる色糸の道と煩雑なブロック
意識ばかりが拡散して、
すぐに ほんとうの姿が分からなくなってしまう
この街をあんなにも ....
お誕生日ですわね

アナタ検索でヒットした
ブログの情報達を手がかりに
あなたがアップしていたお部屋に
今からお伺いしたくなりました

心配はしないでくださいませ
住所を知る必 ....
はじめて
バレンタインのチョコレートを
用意したのは小6のとき

遙か遙かむかしのはなし

でも 鮮明に覚えてる 
初恋

あのころは
ペコちゃんマークの
ハートのチョコレートく ....
わたしの彼は駆け出しミュージシャン
現代の若者と言えばロックバンドで
例にもれず彼はボーカルを務めてる

週末になれば仲間を集め
小さなライブハウスで叫んでるけど
スタンドは冷めきって ....
あなたの温もりを知りたくて
陰茎を膣に挿し入れる

じっと
奥にある子宮の温もり

羊水の中で
守られていた頃を
思い出しながら
唇を重ね
舌をからませる

異なる二人の体温が ....
都会を知らないじゃがいもは
わけもわからず大阪方面の電車に乗り込み
その行く先を疑いながら
車内アナウンスだけを頼りにしている
スポーツ新聞の大きな見出しは
仕事とばかりにこちらに笑いかけて ....
Hug me.
Hug and kiss me.
Hug, kiss and love me.
Hug, kiss, love and feel me.

想いの
道のとちゅうを
あるき ....
「あなた」

あなたは歩み
わたしに残されたものは
ただの影法師


「ひみつ」

そっと、唱えてみた
遠い昔の
あなたとわたしだけの呪文


「ひとりぼっち」

時が ....
厚い一枚板のカウンターに2杯目のカクテルが運ばれてくる。   
君はウエイターに軽く会釈すると、すぐグラスに口をつけた。
鮮やかなライムグリーンのカクテル。グラスのふちについた唇
のグロスの跡を ....
柔肌の愛らしげな砂
たわむれるわたしは
幼い背中をあずけて

(カモメへの憧れ)

紅潮さは仄か
拙い恋文のようで
胸ポケットで温められている


潮騒が呼んでいます

 ....
白い指が花びらをちぎる

好き 嫌い 好き 嫌い

痛いのは

細く尖った指と

あなたの眼差し

好き 嫌い 好き 嫌い

怖いのは

冷たく濡れた指と

あなたの思 ....
丸投げされた洗濯物に埋もれている
わたしたちの日常の色というもの

どんどこどんどこ
どんどこ、まざりあう

洗濯かごいっぱいで
家族団欒としているよう

わたしの目尻がほんのり
 ....
昼時をちょうど過ぎようかという時間
決して長くはない行列の最後尾で
ただぼーっと店内を見ている
忙しなく揺れるエプロンと
食べ終わった食器のガチャガチャは
去年のマレーシアを思い出させる
 ....
真剣な 君の眼差し 恋をした 息をするのも 忘れる程に 夜光の界隈は大人の情事
そんな恥ずかしいこと
言えるはずもなく


わたしの
視力が役立つ範囲は狭い
それにしたって
腰をおっことしてまで
見る ものの価値ほど
十二分にも
役目 ....
ちいさな声
まちがいでなく
そんな
気がしたのです

さくらの木の下で、
ぽつんと
咲きほころんだ
黄色いクロッカスの花に、
そこだけ、せっかちな春がやってきていました

“Ye ....
汚いワンルームのアパートに逼塞する
筋金入りのジャンキーで
しかもアル中
詩を書く痙攣性のケルアック
自己嫌悪を嫌悪する C31

シャワールームのパイプは錆びていて
壁はそこ、ここ ....
海面にゆれる
ずっと上空
どんな世界なのか
知らないけど
太陽とやらが眩しくて
ぶくぶくぶくぶく
信号を送り続けた
返事はまだこない


産卵を終え
返事はきてないけど
い ....
楽恵さんのおすすめリスト(565)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春が目覚めれば- 窓枠自由詩3*10-2-9
名残雪- ……とあ ...自由詩13*10-2-8
ハイヒール- くろきた自由詩610-2-8
スフィア_フェティッシュ- ハイドパ ...自由詩5*10-2-8
祈り- ルナ自由詩7*10-2-8
水槽の中の泡沫の原子- within自由詩8*10-2-8
ハルミ- 高梁サト ...自由詩7*10-2-8
赤いプラネタリウム- 岡崎師自由詩810-2-7
ねえ_お母さん- 綾瀬のり ...自由詩710-2-7
耳鳴りに親和する- kauz ...自由詩12*10-2-6
光の筋- みずまく ...自由詩510-2-6
今日も空は青いじゃないか- within自由詩7*10-2-6
「地図の街」- 月乃助自由詩18*10-2-6
「控えめな言葉」で- オンガシ自由詩5*10-2-6
あげないもん- 森の猫自由詩4*10-2-5
マイク- 窓枠自由詩4*10-2-4
出逢い- within自由詩7*10-2-4
じゃがいもの小旅行- 中原 那 ...自由詩10+*10-2-4
14- 月乃助自由詩10*10-2-4
未練- 殿上 童自由詩11*10-2-3
ギムレットには早すぎる- 渡 ひろ ...自由詩12*10-2-2
なぎさ便り- 窓枠自由詩2*10-2-2
マーガレット- ハイドパ ...自由詩5*10-2-1
母鬼- 窓枠自由詩7*10-2-1
吉野家にて- 中原 那 ...自由詩9+*10-2-1
- ミツバチ短歌5*10-1-31
まどわく- 窓枠自由詩3*10-1-31
- 月乃助自由詩14+*10-1-31
ジャムセッション- ……とあ ...自由詩11*10-1-31
お魚と、燃えたぎる太陽の挽歌- 窓枠自由詩6*10-1-30

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19