尼さんの 短い髪の 香を放ち 松葉も命 欲情の春          ?

名古屋弁で言う「やぐい」タイプの俺
その主体性のなさゆえ
夜桜ツアーに参加したのだが

桜と言えば一本だけ
バス停のそばに二部咲きのがあったきり
かなりの数のヤ ....
{引用=
降りてくる朝の手綱を引いて
静寂の中にひっそり佇む戸口を叩く

小径を満たしてゆく血潮が瞼を温める
レンズの向うに産まれた半透明の結晶が
ぶつかりあって溶けてゆく

あらわれ ....
そうして
列車は燃え上がる火山の山腹を廻り
向かい合って座っていた僕たちの
車窓から美しく災害が眺められた
列車のドアから乗客たちが飛び降りていった
飛び降りては降りそそぐ炎のように水鳥を抱 ....
西の果て シルクロードの 砂漠から 飛来する塵 春の日覆う チョコレートを頬張って
寝る前の歯磨きをさぼったら
真夜中に
頭がうなり始めた

甘い甘いチョコレートの逆襲だ
虐げられたカカオ豆農奴の
怨念だ

うなる頭を抱えながら
積み重ねた ....
とれたての干し柿とは何か
とりたてのめざしのようだ

とれたてのお新香とは何か
とりたてのふりかけのようだ

聖なる書改訂版には干し柿も
めざしもお新香もふりかけも
あの人が光りあ ....
{引用=

君はどこから

何を引っ張ってきたのか

そんな
顔をして

僕には

読み取れない

君の
やせた歯茎が

うれしいのか悲しいのかどうか

ま、
と ....
 ふくれる。頭をかきむしる。悪くない。これは悪くない。何をしてもどこまでも許される。母さんはそう言っていた。空腹。水ばかり飲んで、血の通っていない胃袋。越えてしまう。越境。満たしたい。頂点を迎える午前 .... 台所に転がっていた
折りに入っていた桜餅は
ちんまり小さくて
一口でも食べ切りそうだ

桜色が濃すぎて
鮮やかでキッチュで
どう見ても体に悪そう
だから少しニヤけながら食べよう

 ....
気づきませんでした
知らぬ間に
時を なくしていたのです
one hour ahead

そんなときはきまって
静かに 自分を抱きしめる
そうあることが、あたりまえなら
失うことな ....
目を伏せたりしないで
じっと見つめて
声をかけたりしないで
ただ耳を済ませて

水底にきっとそれは
クレオソートのように孤独に
濁ったり輝いたり結晶して
誰の目にも触れることがない
 ....
春を待つ誰もの浮かれた気温の中
鉛のような重さを持って鎮座していた
深い霧の奥から一点だけを見詰める眼差し
臆病な羊たちのそれとは違う
狼の口元に漂う吐息を纏った鋭利な眼光
まるでそこだ ....
 
 
軟らかな自転車に乗って階段を下りる
ハンドルが人の手みたいに生温かく汗ばんでいる
階段の下には民家と民家に挟まるような形で
小さくて細い劇場がある
切符売場で数枚の硬貨を出すと係の ....
ピエロの仮面を被っていた理由を
楽しくなかったからと言ってみたのなら
つまらない嘘をついたことになる
どうせかっこつけるんだとしたら
不器用な人間だから、と漫画の受け売りをしていたい

そ ....
どうして自分は

を突き詰めて疲れて
実りもなく眠りに落ちて

どうして自分ばかりが

ため息の花を咲かせて
この部屋はもう息苦しい

どうして自分だけ

世界の不公平を是正す ....
二声鳥が 埋め尽くす
     公園

幻は幻でなく
現実は現実でない あいまいとした 抱擁

 潮曇りのような ぼんやりとした {ルビ核=コア} ― 中心

しえや、あらん
と発し ....
寒い季節に浮かぶ 旋盤された月 白く散った光の環
環光が
凍りついた街灯を弾き 音叉として響かせ
夜を宇宙の一角へ切れ込ませる頃


分母だ
物差し程度の尺度では敵わない
星の数ほ ....
チラ見して 戸惑う彼氏 キョドらせて 私の耳に ささやく魔性 ああこれはピスタチオの匂い
君が僕の唇に触れた指先
僕はたゆたう 海月のようにたゆたう
窓越しの月もまどろんでゆれる

悲しいことはすべてなかったことにして
手拍子に合わせてわらったりおど ....
菜の畑 蜂の羽音も 気に留めず 蜜の時間を 君と味わう


      想い出のマザー牧場
夕陽の傾きかけた街の一角に
何人もの成人した人間の列が歩く
皆一様に下を向き黙ったまま歩き続ける。
歩いている間は生きていられる。

立ち尽くした人間は片っ端から
列最後尾をのろのろ走って ....
某東京都の条例に関して、簡単な覚書を。
細密な批評ではないです。



まず思うのは、石原に「エロいのは不謹慎」なんて言われたくないわな、ってこと。
じゃぁご自身の小説はどうなんだろう、 ....
{引用=
夜と昼と海が三分割された世界で
神経や筋肉や骨格のことばかり考えていた
何を考えてるのって聞かれて
沈黙するたびに擦り減っていった何かに
ぽつんと謝る、

 (ごめんね い ....
視界の端っこでうたたねをしていたナナは
気付いたときにはもうそこにいない


寝る前にはいつも少しだけ読書をする
きりのいいところでしおりを挟んで本を閉じると
ナナはとってつけたようにそっ ....
いつか見た風景だろうお月さん。だけどもおれははじめて見たのさ 木蓮が モンキーバナナの 皮のよな 熟れたアロマの 花を咲かせた タオル地のゾウさんは、ボタンの瞳

故郷のばっちゃんの瞳

とりあえず、ごめんなさい、ありがとう
光りがこぼれ
海鳴りが、さわがしい

海峡は、もう春の白波をたたえていました
モザイクのような潮の流れに
遠く、
アシカたちの群れる灯台の島は、にぎやかさを増して、
その鳴き声を潮風にの ....
僕は僕を見ている
正気ではいられない
本当に宇宙は振動する紐か?
僕は目の前にある神秘に問う
狂気に触れたくない
触れたくないのに
それはやってくる 近付いてくる
じぃっとこちらを見てい ....
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