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年末年始の休みは若い二人にとって
一緒にいるだけで十分だった

ただ大晦日の大掃除の時は派手な喧嘩もしたが
弾ける二人に年越し蕎麦なんて関係もなく
ましてはおせち料理なんて気にもしな ....
おとぎ話の中の国は もう
わたしのことをおぼえてゐません

キセルをくはへたお爺さんは もう
わたしのことをおぼえてゐません

アコーディオンをかかへた青年と
まきばで働 ....
  静かさ


静かさ、といふ音があると思ひます。

秋の夜長、しをれかけた百合を見ながら
静かさに耳を傾けます。



{引用=(二〇一八年十一月八日)}



 ....
とにかく大谷はすごい
生きてるうちに夢を叶えてくれる
動物たちがみな
肉食でも草食でもありたいように
ピッチャーでもバッターでもありたいのだ
あなたがそう言うので
じゃあ、ロボットの私はど ....
   羽


 とんぼが旗竿の先にとまつてゐる。

 セルロイドのやうな羽の一枚が、半分切れてゐる。

 緑の縞の入つた黒い胴を一定のリズムで上下させ、三枚半の羽を震はせながら、とんぼは ....
  お月見


少女は青い服を着て

ひと晩ぢゆう恋文をかかずにゐた

姉さんの形見のコーヒーカツプに

月をうかべて


{引用=(二〇一八年九月二十五日)}

 ....
みすてられた
犬に
なりたかった
けれど
かこが
いまでは
黄金郷

みすてられた
犬に
なりたかった
けれど
みすてられた
犬に
なれなかった
今日

あ ....
夕べのそらの木の下で
かぜふくしげみにひざをかかえた
おれの顔のちいさい一人がすわっている
きまじめな面つきの
むかしのテレビドラマのような
ひどく地味なふうていで
(なあに 貧しいだけさ ....
いつぽんの川がながれてゐる。

川べりの道は夏枯れた草に覆はれてゐる。

川はゆつたりと蛇行して その先はうつすらと 野のはてにきえ

太古の記憶へとつづいてゐる と村びとたち ....
いつくしみを
ぼくに いつくしむこころを

ひとの知の火がなげこまれた
焼け野が原にも
ひとの予期よりうんとはやく
みどりが咲いたことを

 アインシュタインはおどけながら呻いている
 ....
to belong to
ということばのひびきはあこがれだ
(父のキングス・イングリッシュはほんとうにうつくしい)

遠い、遠い
名も知らぬ
国を想うように
to belong toをく ....
羽化せずに死んだ情熱は
ささくれを剥いたら
溢れ出しました

仰いで歩くと
青すぎて迷いそうだから
椅子に座って待ちました

もうかさぶたになったのに
壊れ物を扱うようで
ひどく目 ....
やがて宇宙が滅びることは数式に証明されちゃったらしい
終末のラッパはとっくにわたしの中に高らかに吹かれてた

人も言葉もすべては星の爆発の灰燼に帰すのかしら

いえ、きっと
書かれた人読ま ....
娘はまだちいさい
ちかごろ茶柱というものをしって
家族のため、お茶をよく淹れるようになった
茶柱はなかなか立たない
というより、一度もみたことがない

ときには夢中になって
湯呑みと急須 ....
僕は宇宙の大きさに耐えられない
沢山の可能性と希望を両手に抱えて生きることに疲れた
多くの人間は
極小だけど物凄い質量のぎゅーっと固められた点
ブラックホールみたいな点に向かう
というか吸い ....
うつぶせの 街は夜
わたしはとけて
中指のつめだけが
床にのこった

そのうちに春が来て
夢がながれる
ここにいた爪は
むかし 女のかたちをした
生き物だったと
時計のないまちを歩くと
歩数計が時間にすりかわる

きみの面影ばかりがやきついた瞳は
きょうも空疎で狭窄しているみたいだし

きのう人参畑だった農地には
いつのまにかウイークリーマンショ ....
片目を射抜かれたので
精肉部門に逃げ込んで
働かせてもらうことにした
精肉部門では隠れてカイコを
飼って居た様で
絹糸を秘かに作って居ると言う噂だった
私はシルクロードに居る様な気分で
 ....
それから空は夏雲湧き立ち、風は川を越えて丘を越えて、それから線路を越えて団地を越えて、それからあの家の窓を抜けて、あの白い壁の部屋をぐるりと回る。部屋には檻があって虎がいて、虎は檻の中で待っている。誰 .... 浮上した潜水艦で灰色の海原をゆく

索敵されなければ帰れるかも知れない

よくある話だ

紛争地帯から戻ってきたカメラマンが

青信号の交差点で車に突っ込まれるなんて

たとえ港に ....
バラエティー番組は
今度始まる
ドラマの宣伝のために使われ
そのバラエティー番組の宣伝のために
別のバラエティー番組が使われる
別のバラエティー番組の宣伝のためには
また別のバラエティー番 ....
"修復"
欠損前の正しい状態に戻すこと

女は「何でもあなたの思う通りにすればいいわ、そう振る舞うあなたの側にいる事が私の生き甲斐なのです」と言った。
男は「お前にはなに不 ....
苛々の虫はそこかしこで待ち受けている
不平等、不公平、不親切、理不尽、退屈な日常、認められないもどかしさ、愛する人の心変わり、暴力、数え上げれば切りがない
そうした辛苦に対して私達は怒る事ができる ....
穏やかに白く
少しだけ痩せた面持ちで
たなびく蒼い雲よりはるか
高くに在って潤むもの
この想い捉えて放さず
冬枯れた枝のすがる指先逃れ
軌跡すら残さずに
やわらかな光秘め沈黙の
あらゆ ....
 
川が近づいてそっと入っていく
金属くさい くさい 私と
その鎖のつながりあるところまで

この世が終わるなら私ひとりだけ終わっていいと
いつも思っていた        いつも思っていた ....
花を踏んで地面に押し花を
つくりあげる
しろい脚ばかり順繰りに
刈り取っていましめ
白金色の湿原には
ゆらゆらと
あおい目のさかな
とうめいな躯
背骨と心臓
透かしてみずにと ....
洗う
洗わない
削ぎ落とす
大事なことよと
言っていた
あの女の声か?
清めるとか
塵芥とか
埃をためないで
清潔な衛生的なはず
私たちの
新しい身体を
お互いによく見て
あ ....
ハービーハンコック
フィービーケイツ
トムトムクラブ
BONNIE PINK
ベビーメタル
宇多田ヒカル
パフューム
mihimaru GT
ちあきなおみ
岡林信康
Mr.Chil ....
長時間眠っていることが
出来なくなりました
妻の手を探ることがあります
海に出かけてみたいです
私は幸せだろうか
明日は早く起きて
六時の快速に乗るのです
鮮やかな色の苺ジャム
娘たち ....
猫がちひさくねてゐる
がらんとしたひる下がり

友だちの本棚に
一冊きり のこされてゐた
うすい詩集をひらく

表紙は白 何もかかれてゐない

一ページ目
「私 ....
オイタルさんの自由詩おすすめリスト(569)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
初詣- 羽根自由詩19*18-12-29
ちひさな国- 石村自由詩24*18-12-22
静かさ/窓/祈り- 石村自由詩23*18-11-25
プレイヤーズ・ピアノ- れつら自由詩5*18-11-19
羽・廊下・絵本- 石村自由詩24*18-10-22
掌編二題- 石村自由詩19*18-9-28
い、は、_犬、の、い。- 犬絵自由詩618-9-24
ちいさいひとり- 「ま」の ...自由詩7*18-9-23
小さな村で見た- 石村自由詩22*18-9-20
永遠の雨- 田中修子自由詩16*18-6-21
名も知らぬ国- 田中修子自由詩16*18-5-4
サナギ- じおんぐ自由詩318-5-3
葉桜の数式- 田中修子自由詩10*18-4-23
茶柱- 宮内緑自由詩6*18-2-3
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街は夜- はるな自由詩1218-1-20
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1998年- 間村長自由詩12*18-1-2
幽霊と虎- 片野晃司自由詩1918-1-1
最果てに- 吉岡ペペ ...自由詩618-1-1
無限ループ- 花形新次自由詩418-1-1
最後のパン屑- ヌヌヌ自由詩417-12-31
夜のカフェ- ヌヌヌ自由詩517-12-31
大晦日の空に- ただのみ ...自由詩17*17-12-31
いとなみの川- 唐草フウ自由詩15*17-12-27
菫野- むぎのよ ...自由詩1417-12-24
恥丘の果て- tem8744自由詩3*17-9-24
嫌いなやつ- tem8744自由詩4*17-9-24
サテュリコン- tem8744自由詩3*17-9-24
- 石村自由詩10*17-9-24

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