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遠い空とつながったきみが
小さな点になる
それは消失してしまいそうな
さびしい孤独であるのに
ふしぎな水色に輝いている

逆さまから立ち上がるときのきみは
やさしい速度でやってくる
淡 ....
平たい海
穏やか過ぎて
生きてることが
煩わしい

貨物船が
買ったばかりの
絵具を広げながら
弁当箱みたいに泳いでゆく

潮風のしょっぱさは
ゆで卵のようだ
茹ですぎたパスタ ....
 
指先から入る
表面張力の
弾力にはじかれて
はじかれるうちに音もなく
入ってゆく

指の骨の
白い洞窟のすきまから
声が降る
あの声もその声も
白く堆積する

カルシウム ....
{引用=
いつも考える私は黒い上下の服で
見つめる白い棺の中身に顔がない



たわむれに
両手でそっと抱いた母の
細さに泣きたくて
三歩
あゆめ  ず

たわむれの
 ....
叱るつもりが
感情に身を任せ怒っている
自分の醜い姿に気づく

ひとは誰でも
誰かを叱ったり怒ったり出来ないはずなのに

自らの思いを通そうとでもするのか
声を荒げてみたり
ときは手 ....
朝なのに黄昏れている

金木犀も消えてしまった

風がほころんでいる

なんだかさびしい気も?

ヨーロピアン・レゲエ、

中国の愛人の

おかしくなったひとり言のよう

 ....
風の強い日
クモの脳裏に観念が降りた日、
クモは木の葉のうえで
円を描くおまじないのあと
糸をのばし、糸を風にのせ
空を高く上ってゆく。

クモは流れる雲のうえで
海をわたり、山脈をこ ....
月を遠ざけるものを捜して
迷い込んだ森

薄紙で封印された
わたしを引き裂いて
生まれてくるものがある
皮膚がわたしを押さえつけていた
だから、だ

破りとられて流し続ける
温かい ....
触れあうと 音もなく
はがれ落ちた 鱗は
ひとつひとつ 淡く発光して
僕たちは 喪失のただなかに
いびつな突起物を
あてがいつづける
いくつもの 鮮烈な傷跡を
つめたい指 ....
 
そういえば
結婚式しなかったね
ときどき妻が言う
僕は聴こえないふりをする

本当に
妻がそう言ったのか
確証のないまま過ぎてしまう
日々の幻聴のように

出会ってから
十 ....
            081017


横を向いて歩いていった
強者達が
立ち止まり
上を向いて
叫ぶ
ユーフォーだ!
ユーフォー!

駄洒落の神様
怒り出す
強者共をつ ....
思い出すだけでも赤面し
発狂してしまいそうになるような
過去の恥ずかしい記憶や
出来るならばあの日に戻り
もう一度やり直したいような
後悔に苛まれる記憶を
僕はウンコをしてるときにかぎって ....
{画像=081015022910.jpg}

フィルムが入ってないカメラはいい。
いっぱい撮れるからいい。
ローライフレックスタイプという二眼レフカメラは
磨りガラスに画像を結んで逆さまに写 ....
手の届く範囲で
窓を開ける
遠くなった人のことを思いながら
一日を傾ける

窓枠には白い花と
手紙を添えた
白猫が通りすがりに連れて行ってくれる
そんな風景を完成させるため


 ....

仕事帰りの街灯の下
夜がひたひたと打ち寄せている
その波打ち際に立ってふと
えッと吐き気を催した
げぼッと咳き込んだ口から足元へ落ちたのは
幼いころのお友達だ
あの頃いつも遊んでいた ....
 
サービスエースを決めようとしたら
今日からあたし入院します
と言って
ネットのむこうのあたしが
眠ってしまった

ときどき点滴したりして
管がネットにひっかかると
 ....
変態は楽しい
変態は素晴らしい
無変態なんてつまらない
不完全変態もけっこういける
トンボやセミなんかはあれで不完全変態らしい

人間はやはり毛のないイモムシであろう
本気で変態するなら ....
とおい、楽園、探すはアホか。
あーあー、




たすけてくれよは少年の
少年だけの特権です。
どんなに嫌悪を覚えても、
少年だけの特権です。



うんざりするような永 ....
景色よ、さようなら
君はいつも僕の心だった
景色は、送電線に絡みつく風
海の上にある匂い
君は特別に美しいわけじゃあないし
劇的な魅力があるわけでもない
ただ気安さと、気長な優しさとが
 ....
「つきの夜の歌」を歌ってと君はいった
そうじゃなくて 第二楽章のほうよと君はいう


ららるあ つきの
夜にすむものたち
うたをうたいなさい
ららるあ 
つきの ひかりの

うたを ....
誰かを認めたり
好きになったり
することに
すっかり適当になった
わけなんか無いけど
たぶん無いわけでもない
昔はこうじゃなくて
いつも自分で心臓に
カッターナイフを入れるような感じで ....
川の終わる街、海の始まる街
埋め立て地の煙突は
今はもう消えた海水浴客の嬌声を響かせながら
夏の日にゆらめいている
コーンスターチのむせ返るような匂いは
街の健康的な精神の象徴として
寛容 ....
ひとり、と ひとりの風景は
同じところを見るのは少ない
キミもひとりだったのか
ボクもひとりだった
太陽のある絵を描こうか 夕日でも朝日でも。
ピーカンの空はまぶしくて見てらんな ....
曇と灰針
水の卵
暮れ無く暮れて
音は振り向く
投網のような鳥の群れ


共鳴の錆が降り
地に触れてむらさき
足跡の熱を吸い
無音をもとめ
発光する

 ....
わすれてしまった
ピアノのひきかたも
じょうびぶんほうていしきのときかたも
ぜんぶぜんぶ
きのうのばんごはんも
あいづちのうちかたも
きょうしたかったことも、のこらずわすれた

たいふ ....
こんな虫いなくなればいいのに
ココロに網戸を張って
入れなくするんだ
もう二度と泣かないように
これからは笑顔でいられるように
 
条件は無限にある
とすれば限られた
ひとつだけのような気がして

説明はできない
瞬きと瞬きの間に
なつかしい確信があって
ただそれだけのような気がして

つぼみのまま茎を折る ....
昔々
あるところに
お爺さんとお婆さんが住んでいました
お爺さんは山で光る竹に見とれるばかりで
芝刈りはしていなかった
お婆さんは川で流れる桃を見送るだけで
洗濯はしていなかった
そんな ....
そしてまた
時を迎えた一枚が 枝から
静かに離れ
少しのあいだ宙にゆれ
小さな音を立てて
落ち着く

雲とともに水たまりを漂い
やぶれたポルノの栞になり
四角く切り取られた月の光に不 ....
偽れ {ルビ軽=かろ}く戯言で 誘え 虚ろな涙ども 
善人ぶれば大雨で 大地も{ルビ何=いず}れ固まろう
もしも言葉が種ならば
まさか{ルビ真水=さみず}が雨ならば
ただ実になろうと芽を伸ばし ....
伊月りささんの自由詩おすすめリスト(218)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空中ぶらんこ- 佐野権太自由詩19+*08-10-23
捨てるつもりで、海_- かいぶつ自由詩408-10-22
指先- 小川 葉自由詩408-10-22
カヴァー- 因子自由詩9*08-10-20
いたみ- 恋月 ぴ ...自由詩36*08-10-19
黄昏れている- 吉岡ペペ ...自由詩208-10-19
蜘蛛- 寅午自由詩208-10-19
あわせかがみ- たりぽん ...自由詩22+*08-10-19
filament- ねことら自由詩508-10-18
聴こえないふり- 小川 葉自由詩12+08-10-17
聴こえないふり- あおば自由詩5*08-10-17
人間らしさ- かいぶつ自由詩608-10-15
カシャ・カシャ・カメラ- beebee自由詩15*08-10-15
落ちる- 霜天自由詩1208-10-14
秋の夜- 吉田ぐん ...自由詩3008-10-14
卓球カフェ- 小川 葉自由詩508-10-14
完全変態と不完全変態について- 海里自由詩1+*08-10-13
へんたいやろう- 榊 慧自由詩608-10-13
景色- HTNYSHR自由詩708-10-13
つきの夜の歌- 自由詩708-10-13
許せる、ということ- チアーヌ自由詩508-10-13
河口- HTNYSHR自由詩708-10-13
わたしたちの出会いは幾つかの振り出し- ヨルノテ ...自由詩408-10-13
ひとつ_夜へ- 木立 悟自由詩308-10-13
台風- 高橋良幸自由詩408-10-12
泣き虫- ゆきこ自由詩108-10-12
恋のようなもの- 小川 葉自由詩508-10-12
アリとキリギリス- 皆月 零 ...自由詩1408-10-11
秋の瞼- 氷水蒸流自由詩508-10-11
詩咲- 瀬戸内海自由詩2*08-10-11

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