――誰もが探しているものは何?

ふり返ればずいぶん
{ルビ流離=さすら}ってきたけれど

――わたしが探しているものは何?

  青い光
  ヨコハマの
  青い光

それは観 ....
 /朝焼けを待つ。そのあいだに。口当たりのいいことばかり。話してしまうのを許してほしい。希望や。理想。その怪物的な言葉たちの。立つ瀬がなくなっていく。冬の夜の海浜の。そこここに。誰にも模写されたことの .... 毎日はどこまでも続く微熱のテンション。きのうのじぶんを殺しながらめざめた。散文の日々。ネジを閉める穴が空いていた。見せびらかすように、太陽で暖まる前のコンクリの上を急いだ。

 ....
若くてきれいなおとこのことおんなのこの世界。
「通貨はキスと、すこしだけのハードラック。」





まるで美しいシンプルライフ。なにこの着せられたような部屋着感!ぼくたち ....
窓の外に、まだ芯の冷たそうなピンクの桜がみえた。にちようの朝。無痛麻酔のピストルにうちぬかれて、やさしい気分になってしまう。

単純な手続きのセックスばかり、繰り返して ....
屋根裏に集めた傘をさす 息が飛行機雲のようにまぶしい 見えない塔のてっぺんから
見えない鐘の鳴る音がする

見えない塔には見えない人が住んでおり
少しのふこうと
少しのしあわせを
味わった

見えない塔には見えない鳥が飛んできて
よい声 ....
スツールの並べかけた午後に
ラムネソーダの奥に指を突っ込む
ラビオスという言葉が聞こえて
パ!シフィック!な水滴と戯れる
眠りの舟は行き先を天に託す
私は知らぬ間に
川のほとりに
抜け殻を置いて

サラサラと流れる小川を
一人 小舟を漕ぎ始めた
春風に押されて

もの欲しげに
小舟を見下ろす
タンポ ....
      あなたの詩ください
      あなたの生きている詩ください
      死んでいる詩でもいいから
      わたし、外側からぶち当てられて
      その作用でしか動けません ....
なかなかはいはいが進まずに 
布団に顔を埋めた{ルビ周=しゅう}を 
仰向けにしてやったら 
全身を{ルビ真赤=まっか}にしてうああ、と泣いた 

周は、悔しがっているのだ。 
夢中で声援 ....
最近文学極道に行って、中田満帆さんという人に出会いました。
その人のブログ見ました。
僕のハンドルネーム「反現代死」を挙げて、作家における記名性について書いてありました。
http://koto ....
はぶさんは、いつも 
ぺっぺっと唾を吐く 
所構わずトイレになる 
介助しようと抱きかかえれば 
細い手足で、殴る、蹴る 

そんなはぶさんの細枝のような体が 
実は末期癌に蝕まれていな ....
雲がいそがしく動く
そのしたで昼寝をする
病院という場所の二階で
腹をさかれてるひとがいる
命うまれ
命きえて
雲がいそがしく動く間に
私が目をつぶる間に
今日という日も
二十四時間 ....
将来は皮なめし職人か首切り人夫












それか旅人の三択で

 ....
王国はいつまでもそこにありますように
ありつづけますように

(そこ、
という代名詞の罪ぶかさについて考えていた)
尾を振りながら過ぎ去っていくいくつかの流体
真白の雪原がどこまでも広が ....
草むしりをする最中
うぐいすが唱える
私は、
この一本に活かされている
むしる事により
今を(ずっと透けているのは闇といっしょ

私は秘密だ
むしって来た千草一本一本に感謝 ....
噛まれるもの
その深い肌触りに
凍るもの
締め出される
忘れ物
ほのぼのとした
わたしの風景
繰り返される山並み
わたしには山並みしかない
という幼い
決意
どこまでも続く
青 ....
世の人々が何処までも積み上げた 
バベルの塔が崩壊した後 
全てが消えた荒地の空に 
崩れることなく 
透き通ったまま立っている、風の塔 

全ての者が去った後 
たった独りで荒地に立ち ....
僕たちは立っていた
路上に立ちつくして
いつ訪れるかわからない
僕たちをどこかに
連れていってくれるであろうものを
ひとすら待ちつづけていた
僕たちは整然と列を
乱さずに立っていた
僕 ....
グラウンド・ゼロに何が建つのか
私は知らない

おそらく
洒落たショッピングセンターと
御影石のモニュメント

原爆ドームを見上げると
青空が見える

ドームの小ささを
私たちは ....
冷静沈着というよりは枯木死灰だ


天衣無縫というよりは無知蒙昧だ


多面的というよりは気まぐれだ


ひたむきというよりは妄執だ


奇抜というよりは悪ノリだ


繊 ....
  まるでこの世の始まりから
  僕を待っていたように
  茶色い床に君の
  十二枚の写真が散らばっている
  秋の風が窓の外で
  穏やかにはためく午後
  僕はグラスに冷たい ....
猫を撫でたあとで
優しさは書かない

返信を待ち焦がれても
淋しさは書かない

軍鶏鍋を食ったからといって
美味しさは書かない

マニュアルをなぞったつもりで
愚かしさは書かな ....
みんなしてみんなして朝いらないと言ってくれたら消えるのかなあ

また夜だいらないんだよ夜とか、また燃やすのを忘れたじゃないか

泣き喚くキシリトールのガムを噛む何の足しにもならなかったね

 ....
鳩尾から飛び立つ
フラミンゴの羽音を
君に
聞かせてあげたかったけれど

仙骨から這い上がる
虹色の蜘蛛を
君に
見せてあげたかったけれど

せり上がる甘酸っぱい海面で
何を ....
のっそりのっそり 午前中
猫が歩いている
公園は 曇り空
尻尾がない そう思いながら良く見ると
ハイハイ?
1歳に満たない乳児が地面を這っている
どこから来て どこに向かっているのか
た ....
ゴミ箱に


手を突っ込んだ事も無い





エデン育ちにゃ















負けない訳よ
 ....
0.はじめに

 廿楽順治の詩集『たかくおよぐや』(思潮社、2007年)を語るには、その規範逸脱の仕方やモチーフの特殊性に言及するのが恐らく適切であろう。閉ざされた空間ですべき愚痴や否定的感情の吐 ....
 春はGじゃん。卒業生の賞状筒携へてときめく去りぎは、風も温みて、
毛織物など{ルビ藍=いんぢご}の内にこそ重ぬれば綿の膝丈{ルビ袴=すかーと}ひらめきたる。

 夏はのーすり。日頃の腕立てすれ ....
伊月りささんのおすすめリスト(244)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
言葉の船_―横浜詩人会六十周年に寄せて―- 服部 剛自由詩918-8-8
朝を待つ- コーリャ自由詩612-9-8
サウンドトラック- ねことら自由詩4+12-6-30
ハードラック/グレイネイビー- ねことら自由詩412-4-22
rapid- ねことら自由詩612-4-8
すべての傘をさします- 佐藤真夏短歌6*12-2-20
- ふるる自由詩8*12-2-6
無題4- 吉澤 未 ...自由詩312-1-28
午睡- subaru★自由詩27*12-1-17
あなたの詩ください- 理来自由詩9*12-1-14
さけび_- 服部 剛自由詩6*12-1-13
作家における記名性、中田満帆さんのブログから^−^- 反現代死散文(批評 ...6+*11-12-22
はぶさん_- 服部 剛自由詩511-12-20
とけだした時間- 朧月自由詩311-12-9
それか旅人- TAT自由詩4*11-12-6
monologue- 雛鳥むく自由詩1011-12-3
連なる独唱- こしごえ自由詩7*11-12-1
幼年- 非在の虹自由詩6*11-11-30
風の塔_- 服部 剛自由詩511-11-29
壁画- 岡部淳太 ...自由詩1511-11-27
グラウンド・ゼロ- umineko自由詩17*11-11-27
「孤独というよりは当然の結果だ」自由律十伍篇- faik俳句15*11-11-25
レンズ- 草野春心自由詩21*11-11-24
嘘っぱち- nonya自由詩25*11-11-23
何かのエトセトラ- 榊 慧短歌311-11-19
感動- nonya自由詩15*11-11-19
一大事- 空丸ゆら ...自由詩1211-11-19
お前にゃ無理さ- TAT短歌2*11-11-18
物語—半物語—物語- 葉leaf散文(批評 ...4*11-11-18
春はGじゃん- salco自由詩13*11-11-16

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