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一瞬の寝覚めにまたたいた 陽の
照り返された羽ばたきに 影を見て

忘却の窓越しで永遠 ぽかんと寝そべっている
声を出しかけたまま息を止めて
かつての体温は記憶しながら
宇宙は何度も全 ....
通り過ぎるだけの存在の
あなたはいつも横顔
視線を見られる心配はないけれど
ノートの落書き
横顔ばかりが上手くなる
消しゴムで消すことができず
消しゴムを乗せてとっさに隠す
春に眠れ ....
 
 
なんちゃってグミかんで
なんちゃって空ながめてる
俺の手は乾いた床を拭いているから
床のかたまりを拭いているから
俺から離れようとしない
困ったもんだぜ
俺はすっかり歯槽膿漏で ....
 
象が海を渡っていく
かわいそうに
目が見えないのだ
かわいそうに
と人は言うけれど
思ってもいないことを
言葉にしてしまう
人もまた十分かわいそうだった
かわいそうに
何度も言 ....
裏庭に透明の象がいる
ばあちゃんはそれを知っている
他は誰も信じてくれない

夜、布団に身体を任せて
僕は透明になる
(つまり僕は僕を抜け出すんだ)
そして象に会いに行く

暗闇の中 ....
               090318


このこここにとつぐといわれて
ときのたつのがやけにはやくかんじられ
ふたつへんじでひきうけてしまった

3分間スピーチは
2分ぐらい ....
骨を飲み込んだ壁の絵は
歩けるようになった
かすかに影をいだいて
陽をひきずり
音を避けて
草の渡れぬ反対側へ
道に線をのせた

ぽとり と雨が
さほど濡れない
ひさしのついた壁の ....
ピカピカに磨き上げられた車に
妻(きみ)の笑顔がステキ
春三月の
青空の下


 こんなに喜んでくれるなんて


思えば
妻のささやかな願いや喜びを
奪うばかりで
苦労ばかりか ....
よく晴れた日の午後
麗らかな春の陽射しの中を
黄色い砂が飛んでいく
連綿と空を漂う砂の靄を
裂くように降る大粒の顔面
頬の脂肪を震わせて叫ぶ男の声

行き交う人の群れから
少女が一人顔 ....
  「夢の言葉」


 わたしはあなたに声をかける
 あなたは静かに両手を広げる
 わたしはあなたを見つめる
 あなたは見られることに慣れている
 わたしはあ ....
まいにちが

わかりやすいしあわせに

みちた日々であれば

ぼくらはそれを

しあわせと呼ぶのだろうか


春のかおりが

夜にひびいている

ぼくらは

さびしく ....
赤い紅した微風吹いて
柔らかい肌した土の香りが
スギの種と一緒に
舞い踊る

君の鼻のてっぺんだけは
赤ら顔だけど
目尻はすっかり
春うらら

コートを脱ぎ棄て
日和に飛び込 ....
 
妻の笑い声で目が覚めた
夢の中でも笑いたかったのか
夢の中でしか笑えなかったのか
出会った頃のように
無邪気な声だった
揺すっても起きる気配もなく
いずれにせよ
生まれ育った故郷か ....
窓の向こうから 風の音が聞こえる
少しだけ暖かくなった 冬の午後

いつも歩いてる道端に
小さなちからを感じる 春の夕暮れ

夜になると目を覚ます あなたのように
雨の降る真夜中から 歩 ....
よっこらしょ

そんなことばが口癖となった
ひとしきり身の回りの片づけを終えると
臨月の大きなお腹を抱え物干し台兼用のテラスへ這い登る

白いペンキを塗り重ねた木製のデッキチェアに身を委ね ....
まずは網膜と虹彩の特性を
知らなければならない
細めた瞳に形、またはそのありか
私は照らされて存在する

ただ視界になりたいときには
井戸の底に住みたいと思う
遠い水面に朝と夜を
切り ....
すみれ (慎み深さ)


わずかに開いた窓から忍び込んだ夕暮れが

あなたのためらいを紫色に揺らした

思わず抱き寄せようとする僕の熱を察して

あなたは微笑みながら瞳で拒ん ....
 
母とふたり
二両編成の列車に乗った
並んで座った
心地よい揺れに眠くなったところで
降りるように促された
小さな駅舎を出ると
一面のキリン畑だった
みな太陽の方を向いて
長い ....
いったい誰が誰に言った
言葉だろう

清よく 正しく 美しく
繰り返し 繰り返し
つぶやいてみるのだ

清よく 正しく 美しく

これこそ真の言葉 真言

時代は
産業廃棄物を ....
 
戦争が終わらない
真夜中は
戦争を始めるため
回避するため
会議室で行われている

夜更け
戦争のための戦争は
繁華街に移行され
朝まで続く
眠らない街に
灰になって積もっ ....
デージー (無邪気)


他愛ない君の言葉がそよいで

僕の唇の端に小さな花を咲かせた

飾り気のない君の笑顔がとろけて

僕の胸の奥の陽だまりになった





 ....
なのはな (快活)


山裾に噴き出したいくつもの黄色い掌が

緩やかな風にくすぐられて歓声をあげた

思わず駆け出しそうになる鼓動の先で

君の後ろ姿が弾みながら春になった ....
昨夜、遺伝子と数回にわたって交合したけれど
最後まで、ぼくが触れたのは
ぼく自身の器官だけであったので、
結局のところ どんな言葉でも形容できない



感性や知性を、すべて破壊したい
 ....
アネモネ (はかない恋)


あなたの気弱な指先でわたしを摘んで欲しい

わたしの一番可憐な時間を花瓶に挿して欲しい

あなたの意識の端をひとときでも彩れたら

ノートパソコンの ....
すっかり生ぬるくなったビールの向こうに
睡蓮の花が物憂げな顔で座っている
白い陶器の肌が青ざめて
透き通った光沢を放っている

その清楚な肌に触れることを許した
借金まみれの男の手が離れそ ....
私は死におびえている
新宿アルコット 地下三階へ降りる階段で
伊勢丹ガールズのレストルームで
「緊急地震速報が流れたら伏せるなどの安全な体制をとってください」と
女の人の青白い声でアナウンスさ ....
 
 
エレベーターが
捨てられていた
たくさんの
手向けの花を積んで
 
吹いている風には
少年の掌のように
静かな水分が含まれている
 
花を一輪
もらって帰り
小瓶に活 ....
{引用=
麻酔の切れた
風見鶏は
錆びついた羽で
取り戻したくて
逆回りを始める
けれど
優秀な風見鶏は
一度たりとも
選択肢を誤ったことは
なかったので
わからなかった
西な ....
春になったばかりの頃
白い帽子を追いかけて
春風の中を駆けて行った

草原の若い草からは
真新しい緑の匂い
南の方からは
温かい日差しがさして来る
空が青くて
眩しくて見れない

 ....
水色の匂いがした

午前の光に撹拌されて

僕と彼女の鼻に入り込んだ


どこかで蛙の卵が匂う

別れの空虚が

新たな予感が

季節を越えた

二人の匂いがしている
 ....
さくらさんの自由詩おすすめリスト(789)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
死せる日向- 北街かな自由詩5*09-3-19
春の似顔絵- RT自由詩509-3-19
なんちゃって- たもつ自由詩909-3-19
盲目の象- 小川 葉自由詩4*09-3-19
盲目の象- 木屋 亞 ...自由詩6*09-3-19
盲目の象- あおば自由詩7*09-3-19
雨小石- 砂木自由詩15*09-3-18
妻(きみ)に- 青い風自由詩7*09-3-18
厚顔無恥の日- 木屋 亞 ...自由詩1*09-3-18
男一人女一人幽霊二人- ヨルノテ ...自由詩6*09-3-18
春の夜- 吉岡ペペ ...自由詩2009-3-18
春うらら- 乱太郎自由詩13*09-3-17
朝方- たもつ自由詩909-3-17
冬の午後- BOOKEND自由詩8*09-3-17
潮騒のひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*09-3-17
輝度- たりぽん ...自由詩5*09-3-16
花言葉四行詩_<13>- nonya自由詩8*09-3-16
水の記憶- たもつ自由詩1609-3-16
清く・正しく・美しく- アハウ自由詩7*09-3-16
灰皿- 小川 葉自由詩6*09-3-16
花言葉四行詩_<12>- nonya自由詩9*09-3-15
花言葉四行詩_<11>- nonya自由詩7*09-3-14
未完の、ソネット_「残響」- 望月 ゆ ...自由詩20*09-3-14
花言葉四行詩_<10>- nonya自由詩7*09-3-13
恋花(コイバナ)- 渡 ひろ ...自由詩19*09-3-13
死におびえるヴィジョン- たちばな ...自由詩12*09-3-13
瑞々しい嘘- たもつ自由詩8*09-3-12
彼は空を飛びたかった- 亜久津歩自由詩21*09-3-11
- 未有花自由詩16*09-3-11
卒業式- 吉岡ペペ ...自由詩509-3-10

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