すべてのおすすめ
深く眠って目覚めた朝のゆびさきは
少しまだ透明がかって
夜が
見えかくれしている
動いている心臓は赤い磁石
覚醒してゆく時間に
わたしのかけらを
元在った場所に吸い寄せて
願っ ....
大学に居着いた野良猫のチャッピー
理系の癖に高校の全国実力テストで現国全国1位だった君
わたしの事も野良猫のチャッピーの事も書かないよとあなたは言った
結構繊細だよね。
わ ....
グレン・ミラーを聴くと
時々泣きそうになる
陽気な音楽なのに
父を思い出して
どうしてこんなに
切なく聴こえるのか
レコードに針を落とす父の
背中が見えるようだ
振り返 ....
失くした雨傘は
どこへいったのだろうか
降り出した雨に打たれて
ふと、そんなことを思った
雨はどんどん強くなって
雨宿りをせずにはいられなくなった
軒先から滴る雨のしずくが
....
不安だ
乱れてゆくこころ
もてあます
壊れていく
病におかされ
ミシミシ音をたて
崩れてゆく身体
この世への未練だろうか
いや、未知への恐怖
空を見上げると
月が浮かんでい ....
ことばが寒さから抜け出し
たいようを追いかける夜に
睡眠剤をウイスキーで呑む
景色はしろく記憶だけ鮮明で
墨汁で色濃く書いた文字さえ
どこか儚い冬のきろくになる
突然の ....
開けたり
閉じたり
叩いたり
抓ったり
もっと
面白いこと
ないのかと
探す
長く 細い 指先を
引っ張るように
力を込めたら
瞳 外れた
睫毛の方 ....
陽射しの下に
人が集まって
笑いが起きる
日々の小さなグルーヴを
ありがたく思う
そんな大げさな話ではないけれど
たとえば
心無いものと出会って
戦士は剣を抜き
心優 ....
毎日一、二時間の寝不足が積み重なると
がんや認知症になりやすくなるという
そんな睡眠負債にならないよう
毎日七時間の睡眠が理想とのこと
また、七時間を切ると脳は
徹夜明けと同じ処理能力に ....
ボクを仲間に入れてと
言えなくて悲しいし
言えても辛くなるだけだし
ボクを捜さないでと書くと
当然だろと言われるから
ボクを捜してと書こうかな
日本では年間八万人の
行方不明者の ....
雪の街を歩きたい
ってあなたが言ったら
本当に降ってきたあの日
わたしは応えなかった
降らない街で
本当に降って
雪は
きれいでした
綺麗だった
降る音も
確かに聴いた ....
なんだか息苦しいから
意味の無いことや
くだらないことのほうが
今は大切なんだ
息を吸うことばかり考えてないで
たまには吐かなくちゃ
ある日
頑張ることをやめたら
とても気が楽 ....
こころ美しく 生きたい
誰かの幸せを うらやんだり
今日 私にできること
生きていくこと
泣き出しそうな曇り空
子供の消えた公園
何も伝えずに
貴方は逝った
すべての死者が私をい ....
ブラック企業
ホワイト街
熟睡することを
否定され
今日も
電源ケーブルが
悲鳴をあげている
熱を出して
膨れあがっている
ツイストペアケーブルが
ねじれて ....
まもなく 新宿
まもなく 新宿
ぎゅうぎゅうの
中央線 快速 東京 行
8号車 4番ドアに
へばりついてる おれは
なんか
カップラーメンについてる
袋の中の液体スープの気持ち
....
口だけやんか
とか 言うけれど
言葉にするって
けっこう大事やぞ
言葉が引っぱってって
きみが信じきれていなかった
場所へ
夢、とか名付けていた場所へ
たどり着ける
こともあ ....
甘いシロップ
溶けていく
はにかみも焦燥も
905円のプチ天国
税別...
喜びのために苦しみを抱えるなら
喜びも苦しみも捨て去りたい
きっと天国はそんなところだろう
人間はシロップに ....
療養生活という名のニート暮らし
要は名目なのだ
家事手伝いといえば全て許されるように
詩作という名の日記
要は名目なのだ
私小説のようなものだといえば全て許されるように
クリス ....
背中のうら側に
湧き出るような身勝手を
菓子鉢にいれて走っている
一日を過ごせば
一日を知ってしまう
蛇腹のような階段を捨て
毎日建てる墓標へ向いた私と
降りつもる砂を払う手 ....
みんな嘘つきなんだよなあ
知りません
燃やしました
ルールも
友情も
みんな嘘つきなんだよなあ
不幸の手紙を
もらったことがある
あなたの彼氏は
誰それと 云々
必死すぎて笑っ ....
サイダーのボトルを開けて
気泡の弾ける音に耳を傾ける
真夏の太陽が気泡に反射して
まるで宝石を散りばめているようなサイダーのボトル
涼しげな音の宝石たち
見入っていたらトンビ ....
アメ玉一つ口に放り込んで
明日のことだけ考えて生きる
新宿の喧騒に負けないくらいの勇気を持って
他人から見ればおかしな奴だ
でも私は明日のことだけ考えて
アメ玉を噛み砕いた
....
猫の喉奥から
小さな雷鳴が聴こえる
やがて
雨が降ることだろう
さみしさを埋めようとして
猫を飼うということを
怒っているのかい、
猫
六月の保護色みたいな灰色の毛は
なでられる ....
薄暗い階段を上ると
ガラス戸の向こうは少しだけ
明るくなっているようだった
きっと貴重なものが入っているであろう鞄の
前に蹲る女の人
の名前はもう線で
消されているのだろうか
いい匂 ....
充実感はもとより
空白感にも気がつかず
いつのまにか 卒寿の峠をおりてきた
その しあわせを・・・・
....
理想と現実が重なって
閉じたアサリになった
私の名はライザ143527055@a
もうしわけありませんがあなたを容認できません
ときどき小鳥が窓辺に遊びにきます
名前はないという小鳥です
私の名はライザ143527055@a
....
冷蔵庫をいつもの如く勝手に開け
これおいしー?とコンソメキューブを持って聞く
これはそのまま食べられないよと言っても
好奇心の悪質は止まるはずがない
ダメダメダメダメ!
カンシャク
....
近所から けたたましくも
聞こえてきた
一一九の 唸り音
さぞや 顔色かえて
いられるのだろう
担架以外のご家族さまは
あぁ ....
脇目も振らずに走ってきたよ
余所見をしている余裕はなかった
家と会社を往復するだけの毎日
ケースに入れたままのギター
若者の音楽を受け付けなくなって
大好きな歌も歌えなくなっていた
....
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