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沈黙の闇に寝そべり
ああ此処も
宇宙のどこかと
耳を澄ませる
海までの八号線はいつも夏 湿った空気と寂しい人魚
原宿の真上を仰ぐ桃色に太陽の位置を忘れてしまった
歩道越え眩ませる目の橙に目黒通りに抜けつきる記憶
遠くまでがらんと大崎ただ一人つくった嘘のばからしいこと
秋葉原地球丸呑みテラバイト ....
廃校の壊れた椅子に腰かけてひとり君待つ四学期かな
朝礼で神を失う君を見てはるか昔のあの地を思う
漆黒の絶縁テープ巻きつけてアルバム燃やす十月の夜
体育館裏の壁際いつまでも ....
ゆふぐれに君とふたりで春の墓地ここでひととき幽霊しようか
「五千年前の約束忘れたの?」花火しながら妹が問ふ
昆虫がふたりの為の出会いなど知らづに運ぶ花粉かな
警報機こわし ....
居るような君の気配を探している沈まない陽の五月の駅で
不意に出るひとつ外れたアクセント「そやね」と夏がちかづいている
このまちが逆さにうつる残り水その向こう側に居るはずなのに
あ ....
{ルビ陽=ひ}も見えぬ 木々の根元に 咲く花に 強さ覚えて 己を恥じる
マイペースってのはね
走りたい時に走って
歩きたい時に歩いて
止まりたい時に止まる事だよ
....
嬉々として初夏の陽気を真似てまで我が玉肌を見たいか春よ
『大丈夫』 と笑うあなたの 笑顔見て
壊れそな顔 涙がホロリ
笑ってる あなたの笑顔の その奥に
潜む悲しみ 隠れた涙
『死なないで』 発したあなたの その声が
震 ....
空寒み ぽっぽとこぼれる 白い息 春への汽車が 出発進行
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