一線を引き続ける僕らの鉛筆が迚も長いことを全部夕景のせいにして、要らない考えを消去しなければ。こんな小さな東京でどうして君には遭えないんだろう?僕は馬鹿に冷静で、狂うことすら覚束ず、右手の ....
 

 いつだってどこからか血は滲み続けていた、永遠は常に鬱屈する幻想である。時限爆弾を抱えたまま、足りない風速に呼び寄せた白波が消波堤に砕けて、無意味な傷に{ルビ汐=うしお}は届かないと知って。 ....
)鳥が叫んでいた、音楽の道。(僕はその先に小屋があって、小屋はビルの一階になっていることを知っている。沙漠の拡大は羞恥心により妨げられている。ビルの屋上から沙漠は始まった。音楽が細く放射していく、僕の ....  

 地球の真理はマグマの中で理路整然、日射しに溶ける影に滲む。僕らの夜明け前にも似た青さは尖っていた、港行きの切符で涙を拭う男は海に砕け散る。赤線地帯で女衒は笑ってさようなら、明日はきっと来な ....
 

 君の爪を追い駈ける僕の瞳が乾いている。選んだカードで犬が吠え、西の空に嬰児を孕む満ち過ぎた月がじっとりと沈む。辰巳の空中から見た東京の亡霊がゆっくりと赤色の息を吸い、そして吐く。月桂樹の輪 ....
 

 そうか、知らない町へ行くのか、もう少し僕に喋らせてよ。もうすぐ来る季節にどんな気分で臨もうか。競合する原風景の眺望、{ルビ世界=WORLD}の真っ只中で見透かされそうな暴走、ささやかな歌や ....
 

 二十九日の月の入りは針より細い影を爆ぜ、じっとりと赤く、まるでひとつの粘膜のように侘んでいた。地球照が薄仄かに冷めていく、そのひとつに漸く君をしる。海に還ろう、君の手を取って、僕はあの潮流 ....
 真っ黒な世界がもうすぐ終わるとか考えていた数年前の祈る手の影、新しい洗脳、未来のシンパシー、軽い衝動で。風の強い国で君を見失い、あれだこれだと結論ばかりで手を汚さずに土を掘るやり方で満足していた。僕 .... 渋谷の外れにあるバーに入ると、スロウな音楽が流れていた。奥のほうのソファに身体を沈めると、隣にお日様が座っていて、誰も彼女に気付かないようだった。それもそのはずで、月や星はあんなにキラキラと光っている .... キン、と手が凍る夜
決まって裸の木になって
斑になった空の隙間に
貴方を探し始めます。


「いらっしゃいますか、まだそこに」


三日月が私に笑顔を向けて
安堵したのは数日、{ル ....
こみ上げてくる吐き気のように、逃げ道が無い

リビングに不安を敷き詰める
人工物であるがゆえに安堵する
足元が濡れている
泥混じりの水に侵されていく
夢の中ではもう、肩まで浸かっている
 ....
僕は音のない森の中で
語りかけていた
それはかつての恋人だったり
疎遠になった親にだったり
亡くなった姉にだったり

これまで出会った人達に

とにかく僕は語り続けていた
その間当た ....
紅い空に足跡
群れで飛び立つ帰りの鳥たちが
カイトを引っぱって
うごく星座の結び目たち
ゆうぐれに影の成す
シンクロのダンス


花が半ば眠りそうに
しおれていた
風が吹いても
 ....
口に重い想いをひとつ
あなたの口に移しても
もっともっとと欲しがりつづけて
想いは軽くなるばかり
想いは薄くなるばかり


あなたが書くものが詩であるなら
わたしが書くものは詩 ....
風流を語るにはちと近いぞ空

幾層もの雲の下気も触れない

提灯を連ねる紐が犬臭い

冬の射程に傾く夜の地平消ゆ

闇夜に一枚の壁が見え透いていた

台からの見晴らしに落ちんとすれ ....
小学2年生の時だと思うけど
ずいぶん前のことだから
1年くらいは違っていて
3年生の時かも知れない

初夏のある日
国語の時間に先生が
詩を書いて下さいと
おっしゃった
 ....
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