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白んだ月が ビルの谷間へふわりと浮いていて
空と一緒に白んだのだろうかと 埒も無い空想を浮かべて
一度も君を抱きしめられなかった
思い出を
缶コーヒーで追悼する
夕日を好もしいと思う
....
繋いだ手は暖かく、
手を離すのは忍びなく、
ただ、その温かさだけを頼りに、
ずっと傍に居続けてきた。
潮時かもしれないと何度も思い、
離れてしまえば楽になれるのかもしれないと悩み、
けれど ....
夜風を、友よ、
ぼくは、青春と呼ぼう、
黒の日だまりのなかで
ひとりを抱えて
自転車をこいでいる
いくつか光を過ぎて
セルロイドみたいな
外灯のそばの新緑 ....
傷が癒えていきます
でも
いろいろな声が遠くなっていきます
いろいろな景色が霞んでいきます
嬉しいのでしょうか
悲しいのでしょうか
少し涙が滲んできます
女子トイレに入ってきた
あなた
あっと小声上げたと思ったら
ばつの悪そうな顔して出ていった
なんだかおまぬけで可愛いよね
あれれ、わざとかな
石橋は疑って渡れ
ほとんどの誤り ....
そよ風が揺れる
新緑の公園
きらめいて
サッカーに興じる
少年たち
ヘイ!こっち!
ナイス!今の
ヘディングしたんだよ!
そよ風が揺れて
きらめいて
藤棚のベンチに ....
蜂蜜を舐めたらキミを思い出した
夢でも会いたいと願うよ
同じベットで並んで眠れば
まどろみはまるで薔薇の香
心に差す一筋の光
この思いは今にも壊れそうな
飴で作り上げた甘味の花
貴方 ....
ストレートな詩が好きだよ。
深い、深ーい意味を
あなたが詰め込んだとしても、
私はおばかちんだからさ。
そう笑う私の頭を
優しくこずいて、
額にキスして。
おばかちんな私は、 ....
星がひろがる、昼下がりの欲情、
トキが流れる、冬の終の性処理、
あれからのトキを、考えている、
ああ、二度と会えないひとなんて、
僕だけだろうか、きみもだろうか、
....
浜辺のきみに
ちぢれた朋輩たちの影が
しずかな素肌、ひかり、はしる
緑の風、フリーダム
光達のチーク
頬杖をつくのは僕だから
花のまえで、大人しくしている
....
ふらふらと
京都から帰ってきた
またウイスキーを一瓶、
一気に飲み干して
そうだな
俺は俺を殺したいのだと思う
今はそんな夜
また見たいな ....
いつも優しそうに
見つめてくれる瞳
いつも
愛しそうに
水をくれる彼女
庭に咲く黄色いタンポポ
いつも一緒だった人はどうしたの
そうか
また旅に出たんだ ....
あの、ね
君の語りの中にはいつも海があって
壊れた砂時計が海岸線を塗りつぶしている
波はいつの間にか言葉になって
こだまする、喉の奥
赤いうさぎを抱いた少 ....
朝も夜もわたしたちは
わたしたちの身体を
繰り返していく
細く覚束ない手つきで
少しの過ちを訂正しながら
そのような過程を
日々の営み、と
呼んだりもするが
本当は命ひとつの重さ ....
空ばかり見上げている君の足元はおぼつかない
足元ばかり見つめているわたしの空はさびしい
だから
一緒に歩こう
そしたらまあるくなれるから
一人汗をかきながら
走りだす夜明け前
遠い日に憧れてた
昇る朝陽に背を向けて
寂しさと夢のカケラを
ココロに詰め込んで
シグナルが換わり出したら
止まってはい ....
毎日が戦場で
しっかりと目を開いて
現実ばかり見ていると
ひとみが乾燥して疲れてしまう
だから そのたびに
まばたきをしてみるのだけれど
そんなとき一瞬
電車の車窓を見ているようで
何 ....
雨の降る夜は
無口になって
過ぎるときと
訪れるときを
見つめるばかり
触れるのは
雨の音と
薫る灯り
窓辺においた影を
揺らした
あなたの夜も独り
何を見つめているの
た ....
向き合うということは
壁と向き合い
壁を見据え
壁を貫いてゆく
透徹した強い眼は
またそれほどにやさしいのだ
向き合うということは
眼に嵐がおこり
眼に海が満ちて
悔恨の情を絶ち ....
人差し指と親指で輪っかをつくって
なにに見える?
かね?
おっけー?
そうだね
そんなもんにも見える
そいつを俺は
親指の角度をすこしずつ手のひらへ
ずらしていって
満月から
半月 ....
窓辺に香る黒いグラジオラス
いつか見た記憶のようだった
車のライトがフラッシュバックのように
無言の部屋を通り過ぎてゆく
雨夜の帰り道
突然君にくちづけた
あのあたたかい
湿った ....
全てを吐き出してしまった
何かが身体を這い出す感覚
これから何が僕を締め付け
殺しにかかるか分からない
泣きたい場所は何処か
本当とは何か分からないが
必要なものだ ....
夜
目が覚めて
胸がちぎれてるんじゃないかと
思った
なのに
体はなんの異常もないし
胸もちぎれてなかった
本当にちぎれていたら
少しは優しさに触れたろうに
ごらん
空が青いのは
海が青いからなのか
それとも空が青いから
海が青く見えるのかわからないだろ
正直そのどちらでもなくたっていいくらい
確かにそのどちらでもないのかもしれないし
そ ....
手がちぎれるくらいにのばしてみる
空 に
とどくわけないの に
そんなことは知っているの に
ふう、と窓に息をふけば
くもる
・しばらくだけ、くもる
・また、みえてくる
どっち ....
誰かにおやすみと言って欲しいのですね
そうじゃないと
また眠れないのですか
せっかく作ったゆりかごから
落ちてしまうでしょう
1本だけ寂しげに咲く
赤い椿
は ....
なに?大好きが聞こえない
愛はしなやかな放置プレイ
春のかすみは遠浅の緑宝石
風がほどけて翔けてゆく
ぼくは故障した水のよう
いっぽんの煙草を燃やす
なに? ....
世界は現実味がなくて
絵葉書を見てるみたい。遠い。
この窓を開けて
風を部屋に送り込めば
少し生きてること
実感できるけど
ねぇ、なんだか
とうめいにんげん、になった気分
....
静かなサーカスから 流星を追い越して
痛みの隙間を 夜明けが埋める
眠れぬワインで嘴濡らす
ジェラシーに踊る海燕
群青の恋を抜け
空の終わりへ 羽ばたく
傷だらけの翼をいたわりなが ....
自分で考えてみても些細過ぎる悩み事を
頷きながら聞いてくれる
復縁できたらとか下心あるのかな
彼だった頃は喧嘩ばかりしていたのに
なんだか不思議だよね
今では心を開いて相談できる
同志 ....
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