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淡々と過ぎてゆく日々を
うつろに感じてしまわないように
小さな声に耳をすます
いままさに
目の前にいる小さな子
僕にとっては生徒と呼ぶべき
その小さな子が
「みつつき」とつぶやい ....
ときどき僕は
「やさしさってどこにあると思う?」って
生徒に聞いてみたりする
僕はにぎりしめた手を胸にあてて
コンコンとノックするようにたたく
生徒は了解したように
「胸のおくにあ ....
見えないものが
ほんのわずかなそれが
あなたを侵している
それはきまって
夜に
ひどく湿度の高い
月がかすむような薄明かりの中で
増殖する
「眠れない」と
呟く
そう
....
そのちいさな身体には大きすぎる
僕のYシャツを着ている君
窓に浮かぶ思い出は
あの日ならんで歩いた砂浜
せまってくる白線をとびこえて
水しぶきをあげてはしゃいでいた
いま
....
窓越しに揺れる景色が
ゆっくり刻まれてゆく
雲の流れは気ままです
鳥はすらりと通り過ぎ
風が隠れて笑ってます
動かないのは僕だけで
世の中はぐるぐる回り
まるで孤独のよう ....
「あなたにしかできないことがあるので
どうかいっしょにきてください」と
いきなり見知らぬ紳士に呼び止められた
物騒な犯罪やらも頭をかすめたけれど
「ほら あそこです いそいでください ....
きれいな空があることを
忘れたくなかった
雨が降るのを
真下から見上げて
見上げた空がきれいであることを
確かめたかった
降りそそぐ雨が瞳からあふれても
それを ....
「猫を探しています」
と書かれた手製のチラシが
郵便受けに入っていた
「名前 小太郎 茶虎 体重4kg」
茶虎の猫といったら
このあたりでも野良でたくさんいる
正直見つか ....
小指をなくしてしまったのと
あなたは淋しそうに言う
けれどあなたの手には
たしかに五本の指が
すらりとあって
僕からみると
ほかの指より少し短いその指は
いちばん右といちばん ....
うららかな夕焼けが
つくりだす陰影
「せんせい かげふみしよう」
授業が終わった生徒が
煙草に火をつけようとする
僕の手をとめる
足元から伸びた大きな影と
向かい合う ....
ごらん
空が青いのは
海が青いからなのか
それとも空が青いから
海が青く見えるのかわからないだろ
正直そのどちらでもなくたっていいくらい
確かにそのどちらでもないのかもしれないし
そ ....
「せんせいのては やさしいかたちしてるね」
いきなり言われたので
僕は自分の手をじっと見た
どうみても普通の手だ
「どういうところがやさしいの?」
血管がういて筋張っているし ....
ありふれた日常に
埋もれている特別
※
午後の授業
雨が降ったり止んだり
不安定な空模様
その生徒は
そんな天気に関係なく
いつも笑顔で教室にくる
だからそれがあた ....
季節のかわり目は
いつもどこか淋しい
風が吹くたびに
しがみついていた桜の花びらは枝を離れ
雨が降るほどに
やわらかな景色がその色を増してゆく頃
たとえば新しい教科書の
空欄に名 ....
COCOさんのベンジャミンさんおすすめリスト
(14)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
「満月(みつつき)」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-5-30
「やさしさのあるところ」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-5-24
「ウィルス」
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
08-5-17
「Yシャツと君と、君のちいさなお願い」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
08-5-10
「窓越しの空から」
-
ベンジャ ...
自由詩
5*
08-5-9
「あなたにしかできないこと」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-5-8
「空と大地のあいだで」
-
ベンジャ ...
自由詩
14*
08-5-7
「猫を探しています」
-
ベンジャ ...
自由詩
11*
08-5-5
「なくした小指」
-
ベンジャ ...
自由詩
10*
08-5-3
「かげふみ」
-
ベンジャ ...
自由詩
5*
08-4-29
「空と海の調和」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-4-25
「やさしいかたち」
-
ベンジャ ...
自由詩
27*
08-4-5
「あたりまえだと思っちゃいけない」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-4-4
「ふくらんでゆく春」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
08-4-1
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